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毛髪再生

【舟を編む】 三浦しをん

Categoryま行の作家
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◆◇◆言葉の海に漕ぎ出そう◆◇◆

三浦しをん
長編
光文社 2011.9
202012年本屋大賞受賞作


■あらすじ

玄武書房に勤める馬締光也。営業部では変人として持て余されていたが、人とは違う視点で言葉を捉える馬締は、辞書編集部に迎えられる。新しい辞書『大渡海』を編む仲間として。定年間近のベテラン編集者、日本語研究に人生を捧げる老学者、徐々に辞書に愛情を持ち始めるチャラ男、そして出会った運命の女性。個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭する。言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていくー。しかし、問題が山積みの辞書編集部。果たして『大渡海』は完成するのかー。
(「BOOK」データベースより)

■感想
昨年の本屋大賞受賞作。
昨夏ごろに買ってあったのですが、今月のテーマ「日本」にふさわしいと思い、良い機会なので読みました。

本屋大賞受賞作だからというより、辞書編纂がテーマの本作にとても興味を惹かれました。
何を隠そう(別に隠してないけど^^;)、私は辞書が好きなんです。
このブログの記事を書く際にもよくお世話になっています(笑)
ちょっとうろ覚えの言葉があると、辞書を引いて確かめるようにしているのですが、
結構間違って覚えている言葉が多いのですよね(^^;)

今まで辞書は国語学者の方々が書いているものと思っていました。
もちろん専門的な事柄は、その道のプロの方に執筆をお願いするのだそうですが、
出版社の方々が地道な努力を重ねて長い年月をかけて作り上げているのですね。
その間に新語が生まれたり、逆に死語になったりすればその都度採用するかを見直す。
なかなか大変な作業ですね。辞書って生きているんだなぁと実感。
まさに日本語の宝庫。これからも末永くお付き合いしていきたいです(^^)

本作は、いわゆるお仕事小説なのかと思っていましたが、
ちょっとしたラブコメ要素もあり。
さすがマンガ好きの三浦しをんさんですね。
言葉に関する鋭い感覚を持っているのに、口下手で奥手の馬締(まじめ)くんは、
同じ下宿に住む板前修業中の香具矢(かぐや)さんに恋をしてしまいます。
長文ラブレターもまじめ君らしい(笑)
しかし、こんなの貰ったら、普通の女の子なら引くだろうなぁ。

章ごとに視点が違う登場人物に変わるので、
それぞれが何を考え、どんなことを悩んでいるのかが分かります。
別の登場人物から見た他者への評価もそれぞれで面白い。
まじめ君の先輩・西岡は始め、なんてチャラい奴!って思ったけれど、
彼は彼なりに悩みもあったのですね。

途中、13年もの開きがあるので、ちょっと戸惑いました。
その13年間、何があったのかは追々明らかになるのですが、
まじめ君はたった一人の辞書編集部員としてコツコツと作業を進めていた模様。
そして13年目にしてようやく新メンバーを迎えます。
それまで西岡に対する評価に地の文でも「チャラい」という言葉は使われていなかったのは、
きちんとした言葉を使いたかったのかな?と思っていたのですが、そうではなかった。
要するに13年前には「チャラい」という言葉自体がなかった訳なんですね~。
新メンバーは当然西岡のことを「チャラい」と評価してます(笑)

そして数々の苦難を乗り越え、ついに玄武書房辞書編集部は『大渡海』を完成させます。
収録されている言葉だけでなく、紙や印刷、字体、装丁などに並々ならぬこだわりが感じられます。
実は本書の装丁が『大渡海』そっくりに作られていることに気付き、うれしくなりました(^^)
『大渡海』を実際に手にすることは出来ないけれど、こんな感じなんだなとイメージ出来ますよね。
古本だと帯が無くなっている場合もありますので、ぜひ新品でどうぞ!
ちなみにカバーを外すとワンシーンを切り取ったマンガがあるので楽しいですよ。

■評価(5個が最高)

 ◆お仕事度
◆ラブコメ度
◆満足度★★★★

■特におすすめ!

  • 辞書が好きな方
  • お仕事ものが好きな方
  • ラブコメが好きな方
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三浦しをん本屋大賞

4 Comments

mokko  

これも・・・

気になってる作品です
やはり本屋大賞となると、他の文学賞よりも
重要視してしまいます(^◇^;)
ただタイトルの意味がわからなかったんだけど
そういうことでしたかぁ~
やはり読んでみたいです((o(^∇^)o))わくわく

2013/01/20 (Sun) 19:44 | EDIT | REPLY |   

翠香  

mokkoさんへ

本屋大賞だからではなく、テーマに惹かれて読みました。
本屋大賞は、書店員の年齢が若いせいなのか、
年々自分とのギャップが大きくなっているような・・・。
本作はラブコメ要素もありますので、結構楽しめると思いますよ(^^)

2013/01/20 (Sun) 23:55 | EDIT | REPLY |   

akane  

私も、

気になっていた作品i-1です。
辞書を作っている人々にスポットを当てた作品って、初めてのような気がして、面白そうだなi-185と思っていました。
しをん先生の作品だから、それぞれのキャラクタもきっと濃ゆいんだろうなあ~i-176とは思っていたのですが、それ以上に深い作品なのですねi-185ますます読みたくなりましたi-265
帯の件もi-185知れてヨカッタ~i-185
ありがとうございますi-179

2013/01/21 (Mon) 17:10 | REPLY |   

翠香  

akaneさんへ

キャラは結構立ってますね。
akaneさんは、まじめ君が気に入るのじゃないかな。メガネ男子だし(笑)
西岡もチャラいけどいい奴ですよ(^^)

図書館本でも帯は取られてしまうし、ビニールコーティングされてしまうので、
カバーの手触りとかを感じられないと思います。
ぜひ新品を手に入れて『大渡海』の装丁イメージを味わっていただきたいな♪

2013/01/21 (Mon) 23:50 | EDIT | REPLY |   

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