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【人魚姫-探偵グリムの手稿】 北山猛邦

 19, 2016

◆◇◆誰が王子様を殺したの?◆◇◆

北山猛邦(シリーズ外)
長編
徳間書店 2013.3
  徳間文庫 2016.1


■あらすじ

フランス革命以降、政情不安な状態が続いているヨーロッパ。北欧の国で結婚式を挙げたばかりの王子が離宮で殺された。その直後、忽然と姿を消した王子の侍女に疑いの目が向けられるが・・・・・・。離宮近くに住む少年ハンスは、海の国から来た人魚の姫と出会う。彼は、そのセレナと名乗る少女の願いを聞き、旅の途中だという風変わりな青年グリムとともに、王子殺害の真犯人を追う!
(徳間文庫より)

■感想

ブロ友さんが先に単行本で読んでいて、ずっと読みたいと思っていた作品。
例によって文庫化されたので、早速読んでみました♪

ベースはアンデルセン童話『人魚姫

タイトルからも分かる通り、アンデルセンの童話『人魚姫』がベースとなっています。
人魚姫のあらすじについては、人魚姫 - Wikipediaを参照)
童話では、切ないラストになっていますが、本作ではその続きがあり、
その二日後になんと王子が殺されてしまいます。
時同じくして姿を消した王子の侍女(人魚姫のこと)に疑いの目が向けられ、
人魚姫の姉・セレナは王子殺害事件の真相を探るべく、人間界へやってきた
──というファンタジックミステリなのですが、それだけではなく、
セレナは人間の足を手に入れる代わりに、魔女に心臓を渡しており、
心臓の鼓動が止まるまで7日間というタイムサスペンスの性質も持っています。

2大童話作家の邂逅、と思いきや・・・

そしてこのお話にはハンスという少年が登場します。実はこの少年、かのアンデルセンなのです。
さらにグリムという謎めいた青年も登場・・・グリムとアンデルセン、2大童話作家の邂逅?
と色めきたったのですが、残念ながらこのグリムは童話作家のグリムではないようで・・・。
絵描きという触れ込みで、彼は事件の詳細を絵に起こしていきます。
これがサブタイトルになっている「手稿」なのですね。
写真技術がない時代なので、現場写真の代わりというところでしょうか。
また、ハンス少年の成長物語にもなっています。
ハンスは学校に馴染めず、夢見がちな少年だったのですが、
セレナを助ける為に勇気を振り絞って行動する様子にはエールを送りたくなります。
事件が解決したのちには一回り成長したハンスを見ることが出来るでしょう。

「物理の北山」は健在

さて、北山猛邦氏といえば、「物理トリック」ですが、
ここまでファンタジックな設定では、物理トリックの入り込む余地がないのでは・・・?
と思ったそこの貴方!安心してください。「物理の北山」は健在です(^^)
いや~なるほどそうきたか。初期の赤川次郎作品を見るようで、ちょっと楽しくなりました♪
もちろん魔女の魔法の仕業ではなく、犯人もちゃんと存在します。
でも事件の真相は切なかったですね。ある意味、童話よりも切なくて悲しいお話でした。
ある歴史上の人物が事件に深く関わっていたというのは驚きでした。

設定はユニークなのですが・・・

ただ探偵役のグリムがどうもつかみどころがなく、いま一つキャラクターとしての魅力に欠けるかな。
また、グリムとハンスとセレナの3人が推理を巡らせるシーンがあるのですが、
西澤作品のような推理合戦の面白さはなく、読者は置いてきぼりを喰ってしまいます。
ここまでユニークな設定の大風呂敷を広げておいて、
最後にそそくさと風呂敷をたたんでしまったって感じですね(^^;)

 

■評価(5個が最高:★は1点、☆は0.5点)

 ◆トリック度267267267
◆満足度★★★☆

■こんな方におすすめ!

  • 物理トリックが好きな方
  • ファンタジーが好きな方
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Tag:北山猛邦 人魚姫 アンデルセン

COMMENT 2

Wed
2016.04.20
07:58

ryouji

URL

No title

こんにちは。ランキングからきました。

とても面白そうです。

買ってみてみたいと思いました。

素敵な本の紹介をありがとうございます。

Edit | Reply | 
Thu
2016.04.21
00:15

翠香

URL

ryoujiさんへ

コメントありがとうございます。
作品をお読みになったら、感想聞かせてくださいね。

Edit | Reply | 

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