Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【十三の冥府】 内田康夫

 23, 2017

◆◇◆学術論争の陰に潜む女性たちの悲哀◆◇◆

浅見光彦シリーズ91
長編
実業之日本社 2004.1
ジョイ・ノベルス 2005.7
  文春文庫 2007.11
  光文社文庫 2011.2
55TVドラマ化作品!(2010.9.24放送 主演:中村俊介)


■あらすじ

『都賀留三郡史』なる書物の真偽を確かめるため、青森に赴いた光彦。三郡史を発見した八荒神社=アラハバキ神社の宮司は、史実であると譲らない。一方、偽書だとする人々の死──大学教授がその学会発表の直前に病死、神社に出入りする大工の棟梁が事故死、その唯一の目撃者が刺殺──が相次ぐ。アラハバキ神の祟りなのか?

アラハバキ神の祟りを思わせる死と相前後して、一人のお遍路の女性が殺されていたが、そのお遍路さんと八荒神社の巫女に接点があったことがわかる。そこに隠された真実を探り当てたとき光彦は、神をも嘲笑うような人間の底なしの業に翻弄される……。

(文春文庫より)

 

■テーマ

古文書『東日流(つがる)外三郡誌』

■舞台

  青森県黒石市
       三戸郡五戸町
           新郷村
           倉石村
           南郷村
       十和田市
       青森市
       八戸市
       北津軽郡市浦町
  愛知県宝飯郡御津町

■ヒロイン

神尾容子(21歳)・大学生

■感想

久々の浅見光彦シリーズです(^^)
昨年はこのブログ史上、最低の読了数となってしまったので、
今年は初心に帰って浅見光彦シリーズから読書を始めることにしました。
・・・ってもう1月も下旬なんですけどねf(^^;)
でも久々に読んでみると、やっぱり面白いのですよね~。
お約束の浅見の素性がバレるシーンも盛り込まれていて、楽しかったです

例によって、『旅と歴史』の藤田編集長から青森への取材を依頼された浅見。
そこでは『都賀留三郡史』なる古文書が発見され、一大騒動が巻き起こっていた。
それは神武天皇の東征に畿内を追われたナガスネヒコがアラハバキ王国を建設したというもので、
もしそれが正史ならば、古代の日本国には大和王朝とは別の東北王朝が存在したこととなり、
従来の日本史を根底から覆すことになる。

一方、青森では奇妙な事件が相次いで起こっていた。
お遍路姿の女性が殺され、『都賀留三郡史』偽書説を唱える大学教授が急死し、
そもそも『都賀留三郡史』の発見などなかったと主張する大工の棟梁が事故死、
その「事故」の目撃者も刺殺された。
人々はこれらの怪死はアラハバキ神の祟りによるものだと恐れていた・・・。

『都賀留三郡史』は内田先生の創作かと思いきや、
現存する古文書(『東日流外三郡誌』)があったのですね。
当時、マスコミも大騒ぎしたのだとか。
まあ歴史的新事実!なんてマスコミが喜びそうなテーマではありますね(^^;)
私は謎学とか、学術的なテーマは割と好きなのですが、
本作はオカルトや宗教色が強く、少々引いてしまいました。
もちろん、立て続けに起きる怪死は祟りによるものではなく、
人間によるものなので、ご安心(?)を。

それにしても、八荒神社の宮司、神職でありながらとんでもない奴ですね
コイツが諸悪の根源なんですよ。
一体何人の女性がコイツのせいで不幸な目に遭ったことか・・・。

ミステリとしては、内田作品には珍しくあるトリックが使われているのですが、
ちょっと偶然が強すぎるかなと思います。
このトリックを使うなら、宮司の被害に遭った女性が多数いるのですから、
もっと上手く利用できそうな気がします。

さて浅見と今回のヒロイン・神尾容子とは、事件調査の途中で出会いますが、
容子は事件そのものには深く関わっていません。
浅見は事件調査の過程で、容子にまつわるとある秘密を知ることになりますが、
容子に真実を告げなかったのは、浅見の優しさでしょうね。

容子は大学の部活で弓道をやっているのですが、戯れに浅見に弓を引かせたら、
的に命中したのを見て、ハートも射抜かれてしまったみたいです。
プロローグとエピローグは共に容子がウミネコの生息する蕪島を訪れるシーンなのですが、
両者が呼応しており、印象的ですね。特にエピローグのシーンがいいですね。
恋の病はしばらく治りそうもなさそうだけど・・・ね。

■評価(5個が最高:★は1点、☆は0.5点)

 ◆トリック度267267267
◆満足度★★★☆

■こんな方におすすめ!

  • 歴史の謎に興味がある方
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Tag:浅見光彦 内田康夫

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