Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【氷菓】 米澤穂信

 12, 2008

◆◇◆省エネ少年探偵現る!◆◇◆

折木奉太郎(古典部)シリーズ1
長編
角川スニーカー文庫 2001.11
20第五回角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞受賞作

氷菓 (角川スニーカー文庫)
氷菓 (角川スニーカー文庫)米澤 穂信

おすすめ平均
stars「古典」との対話
stars上質の学園ミステリー
starsアクティブな展開は良い
stars日常ミステリー、ちょっとだけ青春
stars苦さと甘さの対比が印象的

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■あらすじ

いつのまにか密室になった教室。毎週必ず借り出される本。あるはずの文集をないと言い張る少年。そして『氷菓』という題名の文集に秘められた三十三年前の真実──。何事にも積極的には関わろうとしない“省エネ”少年・折木奉太郎は、なりゆきで入部した古典部の仲間に依頼され、日常に潜む不思議な謎を次々と解き明かしていくことに。さわやかで、ちょっぴりほろ苦い青春ミステリ登場!
第五回角川学園小説大賞出身、期待の新星、清冽なデビュー作!!
(角川文庫より)

■ヒロイン
 千反田える(神山高校一年・古典部長)

■感想
 米澤穂信さんのデビュー作で、古典部シリーズ第1弾となります。
 ちょっとボリュームのある作品が続いたので、『箸休め』の意味もあって手に取ったのが、この作品。期せずして『日常の謎』モノだったのですね。『日常の謎』モノも好きなのですが、北村薫さんや加納朋子さんの作品とはまた違った雰囲気ですね。なんといっても主人公であり、探偵役の折木奉太郎がちょっと変わった人物。

「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことは手短に」
 がモットー。うーん、無気力というか、退廃的というか・・・。高校生らしくない。本人は、『省エネ』と称しているんですけどね。そんな『省エネ』少年のホータローが古典部に入部したキッカケは、姉の供恵からのエアメールで命令されたから。いくら供恵の特技が合気道と逮捕術だからって、ちょっと動機づけが甘いような・・・。その分、供恵は手紙と電話での登場しかないのにインパクト大でしたけれど。まるで奉太郎の行動をどこかで見てるかのように的確に情報を送ってくる姉。彼女には奉太郎を遠隔操作させる能力が備わっているのかな?しかし、その他の古典部のメンバーにはいまひとつ魅力を感じませんでした。

 また、『古典研究会』ではなく、『古典部』というのも変わっていますが、活動内容も不明。何らかの古典文学に触れることを期待していたのですが、全くなかったので、残念でした。
 この記事を書くにあたって、色々な方のレビューを読ませていただいたのですが、皆さんこの作品に対する評価(『氷菓』のシャレじゃないですよw)が高いのですよね。

 ただこの作品、章立てが美しいのですよ。シンメトリー(左右対称)になっているし、字数も揃っています。こういうこだわりは好きですね。でも肝心のタイトルの【氷菓】─これは、古典部の文集のタイトルでもあるのですが、このタイトルに込められた意味については、いまひとつかな。他の小さな謎も種明かしをされれば、なーんだ、という程度でしたね。しかし、所々に伏線を張っていて、最後にきちんとまとめられているのは、上手いと思いました。
 伏線といえば、一箇所気になっているところがあって、最後に「こんな衝撃的事実が・・・!」となるだろうと思っていたら、そのまま触れずに終わってしまいました。えええっ、関係ないのぉ??405いや、そんなはずはない。これは続編も読んで確かめなくては・・・!って、米澤さんの術中に嵌っているのかも?(笑)

 

■評価(5個が最高)

 

◆トリック度

267267

◆冷や汗度

404

◆満足度

★★★

■特におすすめ!

  • 学生の方
  • ミステリー小説初心者116
  • 推理小説は血生臭いのがちょっと苦手・・・404という方
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COMMENT 8

Thu
2008.03.13
11:51

samiado

URL

こんにちは!

TB有難うございます♪
初めは、奉太郎のやる気のない態度にあきれましたが、だんだん彼がどう変わっていくかも楽しみになりました。古典部メンバーの個性もこれからだんだん発揮されていきますよ。
こちらからもTBさせていただきますね。

Edit | Reply | 
Thu
2008.03.13
17:07

june

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シンメトリーな章立ては、気づきませんでした。
掘り出して確かめなくちゃ。
翠香さんが伏線で気になったってどこだろう?
同じところでしょうか??

Edit | Reply | 
Thu
2008.03.13
21:35

翠香

URL

samiadoさんへ

こんばんは~♪
私も、始めは奉太郎ってなんて無気力な若者なのだろう、と思っていましたが、だんだん無駄なことにエネルギーを注ぐのも悪くないかな、という意識に変わってきましたよね(^^)
えるちゃんは、そこそこいいキャラなんだけど、里志と摩耶花がどうも好きになれなくて・・・。
続編に期待ですかね~。

Edit | Reply | 
Thu
2008.03.13
21:46

翠香

URL

juneさんへ

こんばんは。
本のタイトルや章立ては、作家さんの工夫が見られて面白いですね。
気になったところは、『神山高校五十年の歩み』の記述です。詳しく書くとネタバレになってしまうので、こんなところで・・・。でも、関係ないならネタバレでもなんでもないのかな??

Edit | Reply | 
Fri
2008.03.14
19:02

のぽねこ

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お久しぶりです

私も割合楽しく読んだのを覚えています。
なにしろ1年以上前になるので、こまかい感想までは忘れてしまっているのですが、特にひっかかることなく読んでいたように思います。感想等でご指摘されている部分が気になってきます(笑)

Edit | Reply | 
Fri
2008.03.14
23:33

翠香

URL

のぽねこさんへ

お久しぶりです♪

指摘している部分とは、最後のほうに書いたアレですかね?私にしては珍しく細かい部分に気がついて、内心しめしめと思っていたのですが、結局何もなくて、がっかり(笑)
『愚者のエンドロール』も引き続き読んでいるのですが、どうやらこの作品でも語られることはなさそうです。
う~ん、単なる偶然とは思えないのだけどなぁ~v-390

Edit | Reply | 
Fri
2012.08.24
09:33

miroku

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米澤さんにしては

毒の少ないシリーズですね。
主人公の性格による所も大きい。
これが初米澤作品で、その後けっこうハマってます。
「折れた竜骨」が最高でした♪
後は「さよなら妖精」も好き。
「…期限定」シリーズもお気に入り。
米澤さん、新作ごとに何らかのチャレンジがあって、そういう姿勢が好きです。

Edit | Reply | 
Sat
2012.08.25
17:37

翠香

URL

mirokuさんへ

私もこれが初米澤作品だったのですが、小市民シリーズと並行して読んでいたので、
始めは青春ミステリの印象が強かったのです。
結構毒のある作品も書かれる人ですね(^^;)
「折れた竜骨」と「さよなら妖精」はまだ読んでいないので、ぜひ読みたいです。
私は「追想五断章」が好きです。
今まで見えていた景色がガラッと変わる、あの感じがたまりません。
「儚い羊たちの祝宴」はブラックだけど面白かったです(^^)

Edit | Reply | 

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  • 2008.03.13 (Thu) 17:03 | 本のある生活

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