ミステリー処 【love knot】

ミステリー小説の書評のページです。 出版社・出版年月・あらすじ・テーマ・作品の舞台・感想・評価等、作品を詳細に分析。 浅見光彦シリーズを中心に、他の名探偵の活躍もご紹介♪

【軽井沢通信−浅見光彦からの手紙】 内田康夫

◆◇◆センセと浅見の文通◆◇◆

浅見光彦シリーズ67
長編
角川書店 1995.6
角川文庫 1998.11

4041607442軽井沢通信―浅見光彦からの手紙 (角川文庫)
内田 康夫
角川書店 1998-11

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■あらすじ

軽井沢のセンセが浅見光彦に宛てた手紙は、ユーモアあふれる玉手箱。時には小説のネタ探しを依頼したり、時には世の中にはびこる矛盾を追究したり、はたまた時には、身の回りで起きた面白エピソードを披瀝し・・・・・・。どこまでが本気で、どこまでが冗談か? 〆切を忘れて、自慢話のオンパレード。心やさしき超マジメ人間の名探偵・浅見、この無理難題山積みの手紙にどう応える!?
小説では明かされなかったエピソードが満載!!
アサミスト必携の一冊、待望の文庫化。
(角川文庫より)

■テーマ
 K氏再審事件

■感想
  今回は、いつもと趣向が異なりまして、軽井沢のセンセと浅見の手紙のやりとり151(一部電話での会話あり)となっています。核となっているのは、K氏再審事件という実際に起こった事件。K氏は、ある暴力団幹部を殺害した容疑で逮捕され、一、二審とも有罪判決が出て、十六年の刑で拘留中だという。明らかに冤罪と思われるので、助けて欲しい、と軽井沢のセンセのところへ「Kさんを守る会」の方から手紙が届いたのがキッカケとなります。例によってセンセは浅見に捜査を丸投げするのですが、浅見が真犯人を見つけて判決を覆す、というストーリーにはなっていません。あくまで現実のままの結果が出ることになります。

 とまあ、ここまで読んだら、なんか救われない話だし、重〜い内容なんだな・・・と思うでしょ?ところがどっこい、どこまでが本気(マジ)で、どこまでがギャグなんだか!お互いに皮肉を言い合い、センセはわがまま放題で、小説のネタに浅見の事件簿を当てにするわで、終始、笑いっぱなしでした!!411創作の裏話や『浅見光彦倶楽部』発足の経緯なども惜しみなく、ぶっちゃけトークで書かれているので、存分に楽しめました。これはアサミスト必読です!219

 また、この手紙のやりとりは、1993年4月〜1994年11月のもので、その当時の社会情勢や事件などにも触れていて、当時を思い出しますね。

 ところで、内田先生(軽井沢のセンセと使い分けているのがミソ)は、水谷豊さんは浅見光彦のイメージに合わないと思っていたようですね。ちょっと複雑な気分です。私が初めて浅見光彦を知ったのは、『火曜サスペンス劇場』の水谷光彦だったので。しばらく私の頭の中には浅見光彦=水谷豊の図式が出来上がっていて、初めて原作を読んだときは、イメージが違うのでびっくりしました。水谷豊さんのイメージが消えるまでしばらく掛かりましたよ(笑)
 でも、水谷さんも杉下右京というハマり役に出会えてよかったですね。410

 年月を経て、新たなエピソードもたくさんあると思うので、ぜひまたこのような企画ものもやって欲しいですね。

■評価(5個が最高)

 

◆トリック度

なし!

◆冷や汗度

なし!

◆満足度

★★★★

■特におすすめ!

  • アサミストの方!!
  • 浅見家の家族構成が分かっている方
  • 軽井沢のセンセが登場する作品を読んだことがある方
  • Comment[この記事へのコメント]

    これは面白かったですねー。

     96年の発刊当時に読んでいるのですが、当時の社会情勢が内田先生の本音たっぷりに書かれていて、面白いな〜と思って読みましたよ。と、冷静に考えると大学生の頃読んだのか・・・。もうそんな昔に読んだのねとふと考えてしまいました(苦笑。
     作中では、幾分かコメディタッチに記載されていますが、内田先生としてはK氏の事件についてはかなり憤りを感じていらっしゃったのかな〜と思っています。実際、他の内田作品でも硬直的な司法制度には、疑問を感じているような記述が見られますしね。
     とはいえ、本作は翠香さんもお書きになっていらっしゃいますが、軽井沢のセンセと光彦のぶっちゃけトークが最大の魅力ですよね!私もぶっちゃけ笑い転げておりましたよ。

     そうそう、水谷光彦については、私も翠香さんと同意見かな〜。私も、内田作品を知ったのは、水谷さん出演のドラマがきっかけでしたし、最初は水谷光彦のイメージが消えなかったんですよ。原作のイメージとは違うのでしょうけど、ドラマとしての完成度は高かったですよね〜。今でも雪江役で一番なのは、故・乙羽信子さんだったなと思ってます。怖さと気品のある雪江さんのイメージに一番合っていたと思うのですけどね。そういえば、水谷版はヒロインの配役が良かったな〜と個人的には思います。5作目の『越後路殺人事件』なんて黒木瞳さんですから、今ではありえない配役ですよね。
     と、長々とコメントして申し訳ありません。また、お邪魔しますー。

    アサミスト必読の一冊です!

    すくねさん、いつも丁寧なコメントありがとうございます!
    この作品も読んでいましたか。さすがアサミストですね!
    マニアックすぎて、アサミスト以外の人には面白さがわからないかもしれないですね(苦笑) この作品を読んで、笑えたらあなたは立派な(?)アサミストです!みたいな(笑)

    内田先生は、おとぼけモードの中にも社会の矛盾点を作品の中で鋭く突いていますよね。裁判員制度が導入されますが、内田先生のような方が選ばれるとよいな、と思います。

    水谷光彦は、初期の頃でインパクトが強かったのか、水谷さんのイメージが抜けない、という方が多いみたいですね。

    >今でも雪江役で一番なのは、故・乙羽信子さんだったなと思ってます。
    同感です!乙羽信子さんは雪江さんのはまり役でしたね。雪江さんは乙羽信子さんをモデルにしたのでは?と思ってしまうほどピッタリでしたね。内田先生は宝塚がお好きなようなので、あるいはありえるかも??

    あくまでも『自称』アサミストですけどね(苦笑

    いや〜。最近、本物の「アサミスト」の方のすごさを見ると、おこがましくて・・・。
    ということで『自称』アサミストということにしてください!

    確かに、本作は内田作品のファン以外の方が一見で読んでも、その面白さは分からないでしょうね。そういう意味では、ある程度内田作品を読んだ人に読者は限定されるのかな〜?とはいえ、私も翠香さん同様楽しませていただきました!

    そうそう、アサミスト関連のネタと言いますと、今度の金曜日に東京に行くことになったので、平塚亭に行ってみようかな〜と思ってます。とはいえ、北区西ヶ原がどこにあるかが知らないので、そこから確認しないといけないのですけど・・・(笑。
    翠香さんは、平塚亭とかは行かれたことがあるのですか?

    行かれた方の話ですと、本当に団子が美味しいらしいですね・・・。まあ、行くかどうかはまだ決めておりませんが、金曜日は有給をとっていくことになりそうなので、日帰りはきついし一泊してもいいかなとは思いますけど、どうなりますやらー。

    そうそう水谷光彦は、『相棒』がヒットしているからかは知りませんが、DVDの売り上げが伸びているみたいです。今の落ち着いた右京さんのイメージからすると、新鮮な印象なのはありますよねー。
    私も久しぶりに乙羽さんの雪江さんを見てみたいし、DVDを購入しようか、結構真剣に検討しております!

    アサミストに国境(?)なし

    先日の地震で東北地方に被害が出ているようですが、すくねさんの所は大丈夫でしたか?
    すくねさんが『自称』アサミストなら、私は「なんちゃってアサミスト」になってしまいますよ〜
    首都圏に住んでいながら、平塚亭に行ったこともないですし・・・。
    でも、そもそもアサミストにランク付けすること自体あまり意味がないのかなという気がします。浅見光彦とその作品が好きなら、自称だろうがなんちゃってだろうがいいんですよ。(と、自分に慰めているだけかもしれませんがw)

    平塚亭だけでなく、浅見が訪れた土地に行ってみたいな〜と常々思っています。ブログで「光彦の足跡を辿る」という企画も考えているのですけどね〜。
    ぜひ、すくねさんのブログで平塚亭のレポートをしてくださいね。もちろん写真入りで!
    楽しみにしてま〜す(^^)

    ご心配いただきまして・・・

    同じ記事に何度もコメントになりまして恐縮です。。

    地震は私の住んでいるところは震度4なので、それほど被害はでておりません。ご心配いただきましてありがとうございます。とはいえ、被害の大きさを見ると喜んではいられないですけどね・・・。

    平塚亭はかなり行ってみたいですー。翠香さんがリクエストしてくださるなら、気力があれば行ってみますか〜。とはいえ、まず北区西ヶ原への行き方を確認しないと・・・(苦笑。まあ、翌日が土曜日で休みなので、久しぶりに東京をのんびりするのもいいかな〜と思ってます。

    そうそう、翠香さんは首都圏にお住まいの方だったのですか?言葉遣いから関西の方ではないな〜と思ってましたが(笑。なるほど、機会があればアサミスト談義でもしたいものですね!

    どういたしまして(^^)

    でも、震度4もかなり大きいですよね。もしかすると体感したことないかもしれません。
    結構大きかったと感じたのでも震度3ぐらいですし・・・。

    私は東京の隣県に住んでおります。そうそう、方言って書き言葉にも出るものなのかな?と不思議に思ったことがあります。特に関西方面の方の文章にはいわゆる「関西弁」が出てますよね(笑)

    アサミスト談義、いいですね〜。アサミスト同志がお話できる場があるといいのですけどね。ブログだと限界がありますし・・・。SNSとか誰か立ち上げないですかねぇ。

    さすがにコメントしすぎですね(苦笑

    ちょっとアサミスト談義で、盛り上がってしまいこの記事にばかりコメントしてしまったので、さすがにこの記事へのコメントはこれで最後にします〜(苦笑。

    アサミストの方が立ち上げているSNSですか?探せばあるような気はしますけど、まだ私は拝見したことないですね・・・。
    まあ、ブログにはブログのいいところはありますから、難しいところです。

    翠香さんの文章は、綺麗な標準語ですので、関西の方ではないな〜と思っていたのはあります。関西の方の書く文章は書く文章で味があって好きですよ。私も関西暦が10年ですので、関西に行けば、大阪弁を喋れますしね〜(普段は出ませんけど)

    翠香さんとアサミスト談義は素直に惹かれますね〜。機会があればぜひお願いしたいところです〜。多分、何時間でも話しそうなのである程度押さえないとやばいような気がしますが(苦笑。しかし、明日は東京に行くのに雨みたですね。平塚亭に行ってみたいけど、どうなるやらです。晴れてくれるといいのですが・・・。

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