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毛髪再生

【記憶の中の殺人】 内田康夫

Category浅見光彦
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◆◇◆失われた記憶を求めて◆◇◆

浅見光彦シリーズ69
長編
講談社 1995.10
講談社ノベルス 1997.11
  講談社文庫 1998.8
  光文社文庫 2003.7

4334735118記憶の中の殺人 (光文社文庫)
内田 康夫
光文社 2003-07-10

by G-Tools

■あらすじ

 春分の日の午後、僕は軽井沢のセンセから平塚亭に呼び出された。春のお彼岸に内田家の墓に花を飾る女性がいるので調査してほしいという。ひと月後、内田家の隣の墓の持ち主が殺された。兄・陽一郎は被害者とは旧知の仲らしい。それは少年時代の僕だけが憶えていない軽井沢の事件につながっていて・・・・・・。
 浅見光彦自身の言葉で語る、過去と現在を結ぶ殺人事件!

(光文社文庫より)

■テーマ
 浅見光彦の幼少期の記憶

■舞台
 長野県北佐久郡軽井沢町
 北海道北見市

■ヒロイン
 財田雪子(19歳・女子大生)

■感想
 浅見家のもとに、ニューヨーク514に留学中の光彦の妹・佐和子から、日本に帰ってくるという電話213が掛かってきます。
 「えっ!浅見に妹なんていたの?」と驚かれた方もいるでしょうね。佐和子については、【後鳥羽伝説殺人事件】に一度名前が挙げられたきり全く登場がありませんからね(^^;) 内田先生、どうやら佐和子の存在を完全に失念していたようで・・・(苦笑)苦肉の策で、ニューヨークに留学中ということにして、作中でネタにしてしまうのですから、さすがに軽井沢のセンセ、転んでもただでは起きませぬ(笑)

 事の発端は、軽井沢のセンセから、
 内田家のお墓に毎年何者かが花を供えている300、誰がそんなことをするのか突き止めてほしい。
 と依頼されたことに始まります。浅見は、その場であっさりと隣の財田家の墓に供えられていた花を移したものであると推理します。ところが、その後、その財田家の当主が殺されたという事件が起こります。そして殺された財田氏と兄・陽一郎とが知り合いだったという事実が判明し──。

 今回は、浅見の一人称で物語が進行します。過去にも【坊っちゃん殺人事件】で、浅見の一人称がありましたが、これは夏目漱石の【坊っちゃん】のパロディ的な要素もあったので、あえてこういう形を取ったようです。でも、今回はかなりシリアスなのですよね。浅見は、幼少期に軽井沢の別荘で過ごした記憶が抜け落ちていたのです。しかも、その記憶こそが今回の事件を解く鍵であると感じ、必死に思い出そうとします。しかし、周りの大人たち(光彦も十分大人だけど・・・その当時光彦の周りにいた大人たちという意味で)は、思い出さないほうがいいという態度で、教えてはくれません。私は、タイトルから幼い日の光彦が犯罪に手を染めていたのかも・・・と考えてしまい、ハラハラドキドキしてしまいました。実際にはそこまで深刻なものではありませんでしたが、幼い子にはかなりショッキングな光景だったと思います。そして、兄・陽一郎にとっても悲しい記憶だったのですね。409
 それにしても、今までたくさんの殺人事件に首をつっこんでおきながら、よくフラッシュバックを起こさなかったものですね。

 今回のヒロインは、財田雪子。被害者の娘です。政略結婚させられそうになり、浅見に相談をしたときに、浅見が激しく反対したので、彼女は勘違いして喜んでいたのですが・・・その後、浅見は気の利いたセリフを言えずに逆に彼女を怒らせてしまいました。高村光太郎ばりに「いやなんです。あなたのいつてしまふのが」というのを彼女は期待してたのにねぇ。390

■評価(5個が最高)

 

◆トリック度

267267

◆冷や汗度

404404404404

◆満足度

★★★★

■特におすすめ!

  • アサミストの方!(自称・なんちゃって問わずw)
  • 浅見家の家族構成が分かっている方
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浅見光彦

6 Comments

すくね  

アサミスト必読作品ですね~。

お勧め欄の「自称・なんちゃって問わずアサミスト」という部分に爆笑させていただきました!本作は、光彦・陽一郎の過去が現在の事件に関わっていることがひとつ注目ですよね!ヤング陽一郎の話は好きなので、陽一郎の過去に何があったのか?とドキドキしながら読ませていただいたのを覚えていますよー。
でも、私的に一番の注目は、第2の妹(変な表現ですが)佐和子嬢の登場ですねー。一度ぐらい日本に帰ってきて欲しいものですが、本作に一度登場したっきりすっかり音沙汰がなくなりましたねー。登場人物が増えすぎていやだったのでしょかね?
この写真は、光文社文庫のものですか?コメントをいただきましたとおり、翳のある光彦の表情が女性をひきつけるんでしょうねー。確かに、この表情は惹き込まれるものがあります!ハードカバーでは子供だったのに、それだけ年月が経ったということでしょか(苦笑。
そういえば、本作のヒロインも19歳ですから若いですよねー。結構ヒロインの年齢で19歳って多い気がしますが、確かに女の子とも女性とも言える年齢ですので、光彦世代の男からすると扱いが難しい年頃でしょうか(笑。光彦が結婚に反対したのを喜んだのは可愛かったですが、仰るとおりその後のフォローが光彦は駄目でしたね~。高村光太郎ばりに気の利いた台詞が言えれば・・・とのことですが、実際、言える男は少ないかと(苦笑。正直、私も到底言えません・・・。

2008/07/11 (Fri) 23:04 | REPLY |   

翠香  

なんちゃってアサミストも読みました(笑)

すくねさん、こんばんは。
「自称・なんちゃって問わず」は内輪受けネタでしたね(笑)この記事だけ読んだ方には何のことやら分かりませんよね(^^;)

妹の佐和子は、そうですね~。浅見家は大家族ですからねぇ。どうからませるかが難しいのではないでしょうか。

光文社文庫の表紙の浅見の翳のある表情には、どきりとしますが、ときめいて「ドキッv-343」というのとはちょっとニュアンスが違いまして、「びくっ!」としてしまう感じに近いですかね(あーボキャブラリーが貧困だ~~v-356)確かに『忍者別荘』を覗いていた頃に比べると、随分と大人になりましたが、これ以上年をとらないですからねぇ(ウラヤマシイ・・・)

雪子に対し、高村光太郎ばりには無理だとしても、ああいう突き放すような言い方はよろしくないかと・・・。特に今回の浅見の場合、一度持ち上げておいて(雪子の勘違いではあるのですが・・・)落としたのですから、彼女が怒るのも無理ないですよ~

2008/07/12 (Sat) 23:43 | EDIT | REPLY |   

すくね  

自称アサミストからすると・・・

確かに「自称・なんちゃって」はこの記事だけでは分からないですねー。内輪ネタってことになるのですかね(苦笑。

佐和子嬢に再登場してほしいんですけどねー。個人的に、陽一郎と光彦と佐和子嬢の3ショットが見てみたいのですが、このまま実現しないで終るのかな~と、半ば予想しております・・・。

なるほど、この文庫版の光彦には、ときめいての「ドキッ」ではなく、驚いての「ビクッ」になるわけですな・・・。小説中に事件のことを考えて真剣な表情を見せる光彦に、怖さを感じるヒロインがときどきおりますが、それに近い感覚なのかな~と思ったりしましたが、いかがでしょ?

まあ、雪子嬢に対しては、確かに光彦の対応は誉められたものではないですね~。結婚に反対されて期待させておいてあの対応は、怒られますね(笑。まあ、高村光太郎ばりに熱烈な愛の詩を捧げるというのが一番良かったのかもしれませんけど、現実的には難しいところはありますね~。まあ、光彦坊ちゃまではないですが、女心は難しいといったところでしょうか??

実は、本作は私の中でドラマ化して欲しい作品ナンバー1だったりします。今までは、内田先生の配役がないので、難しいだろうな~と思っていたのですが、フジ系で内田先生が伊藤四郎さんが配役になっていますし、ぜひ映像化してほしいな~。

2008/07/15 (Tue) 00:22 | REPLY |   

翠香  

さすが、恋愛貴族ドノ!(爆)

すくねさん、こんばんは。
『恋愛教習所』の記事、密かに読んで大うけしてしまいました~v-411

佐和子も、もっと作品に登場させると面白いでしょうね。
役どころとしては、わがまま娘で、兄・光彦がいつも振り回されるとか(笑)
光彦よりも好奇心旺盛で、事件に首をつっこみ危険な目にあう・・・というのは、どこかにあったようなキャラなので、却下かな(笑)

「どきりと」は辞書には「はっとするさま」とありますね。まさにそんな感じです。怖さというのとはちょっと違うかな。

別に「あの場面で高村光太郎ばりに気の利いたセリフが言えないのは、男として失格!」とまあ、ここまで極論したつもりではないのですが・・・。(苦笑)
「高村光太郎ばりに」と言ったのは、お気付きだと思いますが、【「首の女」殺人事件】を意識したからで、実際に「高村光太郎ばりに熱烈な愛の詩を捧げ」られたら、ドン引きしますね(^^;)

この作品、軽井沢のセンセの登場がなくても、ドラマ化は出来ると思いますよ。
ドラマだと2時間という制約がありますので、内田家の墓の件はカットして、(もちろん、軽井沢のセンセとのからみが楽しいのですけどね・・・)殺された人が陽一郎の旧友というところからスタートしてもいいのかなと。
ただ、ドラマだとその土地の名所・旧跡を取り入れると見栄えがすると思うので、軽井沢の別荘だとちょっと地味な感じがしますね。
私は、【怪談の道】がドラマ化されるといいなと思っています。倉吉の白壁土蔵群や温泉v-48など見所もあるし、ヒロインも2人で華やかv-254ですしね。

2008/07/16 (Wed) 00:17 | EDIT | REPLY |   

すくね  

・・・恋愛貴族!?

翠香さん こんばんわ~。

さすがに同じ記事にコメントを続けるのもなんだな~と思ったのですが、題名に反応してしまいました(笑。

なるほど『恋愛教習所』の記事が元ネタでしたか?本人の口から言うのも何ですが、少なくとも『華麗な恋愛遍歴』はございませぬ(苦笑。

上で書かれている佐和子嬢ですと、西○園○絵嬢のイメージに見事に被りますね(笑。妹に振り回される光彦も見てみたい気がしますが・・・。

なるほど、翠香さんのドラマ化希望は『怪談の道』ですか~?仰るとおりWヒロインで華やかですし、旅情を感じるのもいいですね!もう、次のドラマ化作品って決まっていましたっけ?何だかんだ言っても、ドラマ作品は楽しんでしまいます。

そうそう、急な話なのですが、18日の夜に東京にいることになってしまったので、翠香さんお勧めのスポット等ありましたらぜひ教えてください~。と言っても週末の東京は混んでいそうなので、即帰る可能性も高そうです。

では、この記事へのコメントはこれにて!また、翠香さんのアサミストな記事を楽しみにしております~。

2008/07/17 (Thu) 00:20 | REPLY |   

翠香  

秋には浅見ドラマが観られそうです♪

やはり西之園萌絵をイメージしましたか(笑)
私も書いていて萌絵っぽいな~と思いましたが、兄妹つながりで、『三毛猫ホームズシリーズ』の片山晴美も思い浮かべておりました。あ~なつかしい・・・また読んでみようかな~。

次のドラマ化作品はですね、TBS系列が【津和野殺人事件】、フジ系列が【箱庭】に決まったようですよ。おそらく9~10月ごろに放送になるのではないかと。

東京はどこへ行っても混んでますよね~。私は、その前の金曜日にv-275で新宿に行ったのですが、いやぁ~めちゃくちゃ人が多かったですよ~~(^^;)

2008/07/20 (Sun) 23:32 | EDIT | REPLY |   

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