Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【8の殺人】 我孫子武丸

 09, 2008

◆◇◆カウントダウン3兄弟◆◇◆

速水三兄弟シリーズ1
長編
講談社ノベルス1989.3
講談社文庫1992.3
 講談社文庫(新装版)2008.4

8の殺人 新装版 (講談社文庫 あ 54-11)
8の殺人 新装版 (講談社文庫 あ 54-11)我孫子 武丸

おすすめ平均
stars田中啓文氏の解説は一見の価値あり

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■あらすじ

 “8の字形の屋敷”ゆえに案出された、不可解極まる連続殺人。速水警部補と推理マニアの彼の弟&妹の3人組が挑戦するが、真相は二転三転また逆転――。
  鬼才島田荘司氏に“本格ミステリー宣言”を書かしめた、二人目の大型新人の本格的にして異色、かつ絶妙のユーモアで味付けした傑作長編推理デビュー作!
(講談社文庫より)

■テーマ
 館258

■感想
  我孫子武丸氏のデビュー作で、速水三兄弟シリーズ第1作です。最近新装版が出ましたが、私は新装版が出る前に買って積読してました(^^;) 解説は島田荘司氏です。(新装版はさらに田中啓文氏の解説が付いているそうです) この島田氏の解説、日本の出版界や書物販売システムについての話は、なるほど~と思ったのですが、ほとんどこの作品の解説にはなっていないのですよね・・・。

 この作品は、長男・恭三(警視庁捜査一課・警部補)、次男・慎二(喫茶店『サニーサイドアップ』経営)、三男・一郎・・・もとい末娘・いちお(K大四年)の速水三兄弟が活躍するシリーズです。見てのとおり、3兄弟の名前がカウントダウンしています。親は名前も恭三・慎二・一郎と決めていたらしく、3人目に女の子が生まれてしまったので、一郎と書いて『いちお』と読ませることにしたそうです。・・・う~ん、苦しいな・・・。

 上空から見ると数字の“8”に見えることから『8の字屋敷』と呼ばれている、蜂須賀邸で起きた連続殺人事件。同じ『奇妙な館』を扱っていても、綾辻行人氏の作風とは全く違いますね。もうギャグのオンパレード。殺人事件を扱っているのに、こんなノリでいいのか?と思ってしまいます。私はどちらかというとユーモアを交えた作品の方が好きなのですが、これはちょっとやり過ぎですね(^^;)
 やり過ぎといえば、次男・慎二が関係者の前で行った『密室講義』。やたらと冗長でうんざりしてきます。いくつかの海外古典ミステリに触れているため、注がついているのですが、これ、必要なのでしょうか?ご丁寧にネタバレしているのもあるのには参りました。余計な講釈などしないで、この事件の推理だけしてくれたほうがよかったのに。390
 それと、トリックを重視したためか、動機が弱いです。もっと深い理由があるのかと思ったら、そんなことで?とあきれてしまいました。
 トリックは、大体想像つきました。でも、偶然に頼っている部分が多いのが気になりました。もし被害者が逆から来たらどうするつもりだったのでしょうか??また、兇器は2回とも同じものを使っていますが、1回目に隠しておいた場所ももう少し考えて欲しかった。

 今回は私にしては辛口のコメントになってしまいました。まあ、これはデビュー作ということなので、やむなしというところでしょうか。後続の作品に期待したいと思います。

■評価(5個が最高)

 

◆トリック度

267267267

◆冷や汗度

404404

◆満足度

★★

■特におすすめ!

  • ユーモア小説が好きな方
  • 気軽に読める本をお探しの方
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Tag:我孫子武丸 速水三兄弟

COMMENT 10

Wed
2008.07.09
23:42

yanbal1915

URL

NoTitle

はじめまして。
この8の殺人について自分のブログで感想を書いたあとトラックバック・ピープルの「ミステリー小説を読む」を見たら、同じく8の殺人について書いたエントリーがある!-というわけで、不思議な縁を感じて思わずコメントさせていただきました。
私は新装版を買って読んだのですが、旧版だと島田さんの解説(?)しかないんですね。
新装版には島田さんに加えて田中啓文氏の解説があって、そちらはちゃんと「作品の解説」になっていますよ~
その解説できっぱりとこの物語はユーモア小説だって言ってるように、このノリを楽しめるかどうかで評価が変わってくるんでしょうね。
私はこういうの大好きなんですけどもw

迷惑かも知れないですがトラックバックも送らせていただきました。
これからちょくちょく遊びに来させていただきます~

Edit | Reply | 
Thu
2008.07.10
08:38

とんとんみ

URL

こんにちは(*^ー゚)b

おぉ、懐かしいですね♪
我孫子武丸さん、これがデビューだったんですねー。
8の殺人は、ちょっと苦しいですよね;
0の殺人ほどじゃないですけど('д'*)

僕は『殺戮にいたる病』が我孫子さんでは最高傑作だと思います(゚-^*)σ

Edit | Reply | 
Fri
2008.07.11
00:09

翠香

URL

NoTitle

>yanbal1915さん
はじめまして。コメントありがとうございます。
そうなんです!私もBlogPeopleにトラックバックしようとしたら、既に同じ作品のトラックバックがあったので、びっくりしました(^^;)

新装版にも島田氏の解説・・・というかミステリー論(?)は付いていたのですね。ちょっと修正しておきました。ありがとうございます。

個人的にはユーモア小説も好きなのですが、一応、ミステリー専門のブログなので、ミステリーとしての側面を重視しています。
まあ、カタイものばかり読んでいると疲れるので、息抜きにはいいでしょうね。

あ、トラックバック届いていませんでした。再度送ってみてください。
またぜひ遊びに来て下さいね~。

Edit | Reply | 
Fri
2008.07.11
00:23

翠香

URL

お久しぶりです。

>とんとんみさん
この作品、19年前に書かれたものなんですね~確かに時代を感じる部分もありました。

0の殺人はもっと苦しいのですか・・・うーん、これより苦しいとなると・・・。

>『殺戮にいたる病』が我孫子さんでは最高傑作だと思います
みなさんそう言ってますよね。いつになるか分かりませんが、読んでみたいと思います。

Edit | Reply | 
Wed
2008.07.23
21:32

さゆみ1194

URL

NoTitle

お久しぶりです♪
速水兄弟シリーズは好きで全部読んでます(#^.^#)
確かにおっしゃる通り、トリックとかは微妙でしたよねーー(;^ω^A
ただ、兄弟のキャラがよくてついつい読んでしまいます(笑)

Edit | Reply | 
Wed
2008.07.23
23:20

翠香

URL

NoTitle

>さゆみ1194さん
お久しぶりです~。また来ていただいてありがとうございます!
たまにさゆみ1194さんのブログも覗いているのですが、最近はあまりミステリーを読まれていないようですね。社会人になって、読書傾向が変わったのでしょうか?
私が新人の頃は、社会人の自覚など関係なく、お気楽にミステリーを読んでましたねぇ(^^;)

この作品のトリックは、大体分かったのですが、もう少し、それと分からないように処理しているのかと・・・。階段が2箇所にあるので、もし被害者が反対側から上がってきたら、トリックバレバレですよねぇv-390

Edit | Reply | 
Tue
2010.04.13
21:05

乱歩

URL

読みました

乱歩です。
「8の殺人」読みました。
気軽に読めて内容も重くなく面白い小説でした。
「殺戮にいたる病」があまりにグロテスクで強烈だったので楽しく読めました。
同じ作家さんなのに作品にこんなにギャップがあるんですね。
不思議な感じです。

Edit | Reply | 
Wed
2010.04.14
23:46

翠香

URL

乱歩さんへ

私は『殺戮~』は未読なので、作風のギャップはよく分からないのですが、
これは軽いですよね(^^;)
トリックもちと苦しいので、キャラだけで持っているような・・・。

トラックバックに関してですが、
他の方とのコメントのやりとりで誤解を受けたかもしれませんが、
現在は、言及リンクのないトラックバックは受け付けないことにしています。
ですが、この記事に関しては不公平になってしまいますので、
こちらからもトラックバックすることで対応させていただきます。
「ミステリー処【love knot】の歩き方」(トップページとプロフィールにリンクがあります)に詳しく説明していますので、一度目を通してください。

Edit | Reply | 
Thu
2010.04.15
21:56

乱歩

URL

失礼しました

翠香 さん
トラックバックの件、たいへん失礼いたしました。
まったく意識してませんでした。
今後はコメントのみとさせていただきます。

Edit | Reply | 
Fri
2010.04.16
23:53

翠香

URL

乱歩さんへ

こちらこそ、偉そうなことを言っているようで、申し訳ありません。
トラックバックに関しては、ほとんどの方が間違った認識を持っていて、
かつては私もそうでした。
トラックバックされたら、トラックバックを返すというのは、礼儀ではなく、
やられたらやり返す、みたいであまり感心しませんよね。
最初からリンクを付けてトラックバックをすれば、お互いに嫌な思いをしなくてすみますよね。
まあ、この件はもうこれで終わりにしましょう。

Edit | Reply | 

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  • 前回の前置きはちょっとばかし(ほんのちょっとばかしですけどね)長かったんで、今回はさらっと本の紹介に入っていきます。 というわけで、...
  • 2008.07.11 (Fri) 12:25 | 読書、レベル1。
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  • 2010.04.13 (Tue) 20:52 | 推理小説入門

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