毛髪再生

【チーム・バチスタの栄光】 海堂尊

Categoryか行の作家
 4  0

◆◇◆医療ミスか、殺人か?◆◇◆

海堂尊(田口&白鳥シリーズ)
長編
宝島社 2006.2
  宝島社文庫 2007.11
20第4回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。

チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599) (宝島社文庫 599)
チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599) (宝島社文庫 599)海堂 尊

おすすめ平均
stars恐るべし大学病院の裏事情
stars「受身型」ワトソンと「攻撃型」ホームズによる推理小説
stars白鳥さん
starsデビュー作とは思えない圧倒的な筆力
stars文庫本はなぜ上下?

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チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600) (宝島社文庫 (600))
チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600) (宝島社文庫 (600))海堂 尊

おすすめ平均
stars食指が動かない
stars新展開と共に原因が究明される
stars現場のノウハウが見事に本作では炸裂している
stars軽くて浅い
starsなんで竹内結子なんだ

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■あらすじ

東城大学医学部付属病院は、米国の心臓専門病院から心臓移植の権威、桐生恭一を臓器制御外科助教授として招聘した。彼が構築した外科チームは、心臓移植の代替手術であるバチスタ手術の専門の、通称“チーム・バチスタ”として、成功率100%を誇り、その勇名を轟かせている。ところが、3例立て続けに術中死が発生。原因不明の術中死と、メディアの注目を集める手術が重なる事態に危機感を抱いた病院長・高階は、神経内科教室の万年講師で、不定愁訴外来責任者・田口公平に内部調査を依頼しようと動いていた。壊滅寸前の大学病院の現状。医療現場の危機的状況。そしてチーム・バチスタ・メンバーの相克と因縁。医療過誤か、殺人か。遺体は何を語るのか…。栄光のチーム・バチスタの裏側に隠されたもう一つの顔とは。第4回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。
「BOOK」データベースより

■テーマ
 大学病院
 バチスタ手術

■感想
 なんとかドラマOA前にレビューUPできました。原作はとっくに読み終わっていたのですが、ガリレオのSPドラマのレビューが思いのほか手間取ってしまって・・・。

 この作品は、上下巻に分かれているのですが、分冊は薄手なのに、何故かすごく読み難かったです・・・。
 確かに難解な医学用語はたくさん出てきます。それでも、以前ドラマ『医龍』を観ていたので、バチスタが何なのかは知っていました。また、今夏のドラマでも、『コード・ブルー』や『Tomorrow』などの医療ドラマを観ていたので、ある程度の医学用語は分かっていたはずなのですが・・・。
 難解なのは、医学用語だけではなく、オフェンシヴ・ヒヤリングだのシーアネモネ・トークだのといった、カタカナ用語。海堂さんは現役の医師らしいので、こういうムズカシイ言葉がお好きなのですかねぇ(^^;)
 さらに、比喩表現がやたらと多い。しかも、比喩が分かりづらい。ちょっと引用します。

紋白蝶がそっと肩にとまり、音もなく翅を開閉しているかのようだ。翅を開くといきなり姿が現れる。寡黙さの中から饒舌さが突然、不自然に出現する。その異質な感覚に俺は消耗する。遭難した雪山で、徐々に体力を削ぎ落とされていくような感覚。負の摩擦係数。 

 どうですか?たった3行ぐらいの中にも、これだけ比喩表現があるんですよ。『紋白蝶』かと思ったら、今度は『雪山』。そして意味不明の『負の摩擦係数』・・・。

 この作品、このミステリーがすごい!』大賞受賞なんですよね。解説でも絶賛されているし、読者からも概ね高評価を得ているし・・・。
 しかし、『このミス』大賞受賞ながら、これをミステリーと呼んでいいのか微妙ですね。トリックは医学知識がないと分からないので、読者に対してフェアじゃないし、犯人は意外性なし。動機も薄弱。本格ミステリー好みの方には向いていないかも。(少なくとも私には向いていないようです)

 気を取り直して(?)主要人物の紹介を。
 田口公平:東城大学神経内科学教室講師。本来はガテン系の外科体質だが、血を見るのが苦手で内科を選択。出世欲ゼロの万年窓際講師。それが何の因果か、病院長の特命を受けて、バチスタチームの調査をすることに。
 田口医師って、米澤穂信さんの作品に出てくる奉太郎に似ているな~と思いました。奉太郎は高校生だけど、社会人になったらこんな感じになるのではないかと・・・。
 白鳥圭輔:厚生労働省大臣官房秘書課付技官ならびに医療過誤死関連中立的第三者機関設置推進準備室室長(長いな、もう!)。ロジカル・モンスターの異名をとる。田口の調査が暗礁に乗り上げてしまった為、厚労省から派遣されてくる。
 こちらは、奥田英朗さんの作品に出てくる伊良部という人物にキャラが似ているというウワサ(私は奥田さんの作品は読んでいないので分かりませんが)。はっきり言って、傍若無人なKY男。絶対お友達になりたくないタイプ(苦笑)

 とまあ色々辛辣なことを言っておりますが、ドラマは結構期待しています。田口医師役は、伊藤淳史くんということで、ナイス配役です。映画では女医(竹内結子さん)にアレンジされていたようですし。一方、白鳥役は、仲村トオルさん。これはちょっとカッコ良過ぎ。原作と結末が違うという話なので、あの人が犯人ではないということかな?どんな展開になるのか楽しみに観たいと思います。

■評価(5個が最高)

 

◆トリック度

267267

◆冷や汗度

404404

◆満足度

★★★

■特におすすめ!

  • 医療関係のお仕事をされている方
  • 医療に関心がある方
  • これからの医療について考えてみたい方

■参考

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海堂尊バチスタ田口公平白鳥圭輔このミス

4 Comments

さゆみ1194  

これって、ミステリとしてはそれほど面白くないですよね(^~^;)ゞ
それでも私が★4つという評価をつけたのは、白鳥のキャラにつきます(笑)白鳥のキャラとテンポのいいユーモアに富んだ会話♪そこがたまらなくおもしろかったですねー(*´▽`*)

私も思いました~白鳥と伊良部が似てるって!!メタボ具合とKYっぷりがすごく似てます(笑)

2008/10/17 (Fri) 20:43 | REPLY |   

翠香  

「このミス」大賞にしては・・・。

>さゆみ1194さん
コメントバックありがとうございます!
確かにぃ(DAIGO風w)「このミス」大賞受賞にしてはミステリーらしくなかったかな、と思いますね。
なるほど、伊良部もメタボでKYなんですね(^^;)
ドラマの方は白鳥役は仲村トオルさんなので、ちょっとイメージ違いますよね~。私のイメージだと阿部サダヲさんなんだけど(笑)

2008/10/17 (Fri) 21:45 | REPLY |   

すくね  

「白鳥」の存在感に尽きるかと。

私も小説を読んだ限りでは、ミステリーとしては、専門用語のオンパレードでよく分からん・・・!というのが本音だったんですけど、読後感としては、面白かった!の一言なんですよねー。
 友達になりたくないとまで言われている白鳥氏のキャラ設定が全てなんでしょうね(苦笑。確かに現実に、知り合いにいたら困りますけど、小説のキャラとしては最高ですかね。

 ドラマの方は私も見てますけど、仲村さんの白鳥は格好良すぎますけど、あの性格のキャラはありなのかな?と思うようになりました。今後の展開も含めて楽しみです!

2008/10/22 (Wed) 01:50 | REPLY |   

翠香  

うちはミステリーブログなので・・・。

>すくねさん
「このミス」大賞受賞にしてはミステリーらしくないのが不満ですね。キャラが立っていればいいというものでもないでしょう。
でも、終盤の記者会見の茶番は面白かったですね。最後には白鳥も田口のことを認めていたようですし。

今やっている『OLにっぽん』というドラマで阿部サダヲさんが出演しているのを観て、白鳥はこのひとだ!と思いましたが、仲村トオルさんもクセのある役どころが多かったせいか、あまり違和感は感じませんね。
実は、私も連ドラのレビューをしようと思って、初回はメモを取りながら観ていたのですが、放送終了30分後にすくねさんがレビューアップしていた早業に驚きました。これはもうおまかせしようと勝手に思いました。ぜひ最終回まで頑張って下さい。

2008/10/23 (Thu) 23:05 | REPLY |   

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