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【相棒season7】 第14話

 17, 2009

 1週お休みだったので、久々の『相棒』ですね。

■放送日時
  2009年2月11日 テレビ朝日 21:30~22:24 第14話 「男装の麗人」

■GUEST CAST
  荊城紫雨   ・・・奥山佳恵
  富岡史恵   ・・・さとうやすえ
  山際昌子   ・・・小宮久美子
  淀わたる    ・・・大家由祐子
                    ほか

【シーン1】女性実業家の死

  女性実業家・山際の自宅マンションを訪れた帝都歌劇団の男役トップ・荊城紫雨。
  彼女は引退して、帝都歌劇団の養成スクールを立ち上げるため、山際のバックアップを必要としていたのだが、山際は受け入れなかった。山際は、紫雨の現役続行を強く求めていたのだ。
  交渉は決裂、帰ろうとする紫雨に山際は、
 「紫雨、どうしても我を通すなら、あなたを潰すわよ。歯向かう相手に私が容赦しないこと、知ってるでしょ」

  帝都歌劇団の舞台を鑑賞する右京とたまき。
  たまきはうっとりとした表情で舞台に見入っている。右京も微笑み、遠慮がちに拍手を送る。
  舞台の後、花の里にて。
  右京「美しくて艶やかですねぇ。(たまきにお酌しながら)あなたが帝都歌劇団を見続けているのが理解できました」
  たまき「もちろん女性には熱狂的な人気がありますけど、男性も観ると好きになっちゃう方、多いんです」
 右京「そうでしょうねぇ。特にこの荊城紫雨、魅力的ですねぇ。この舞台で辞めてしまうなんて、残念ですね」

  3ヵ月後──。
  山際のマンションに忍び寄る黒い影。山際が風呂上りのバスローブ姿で寝入っているのを見て、黒い影の人物は・・・。

  紫雨が山際のマンションのエレベータに乗り込もうとすると、そこに先輩の淀わたると山際の会社の矢橋専務がいた。
 紫雨は山際に呼ばれていたのだが、わたるは山際と何か契約を交わす予定だったようだ。しかし、部屋のチャイムを鳴らしても応答がない。
 しかし、部屋の鍵は開いていたので、3人が中に入ると、山際の変わり果てた姿が──。

  381翠香コメント:右京さんとたまきさん、最近仲がよいですねぇ。別れても好きな人!?

【シーン2】死因は急性心不全

  わたる「山際さんに11時に来るように言われてたんです。この春から一緒に始めるタレントスクールの契約書にサインして欲しいからって、だから私、矢橋専務と待ち合わせして・・・」
  伊丹「玄関ドア、開いていたんですね?」
  わたる「はい。(紫雨と矢橋に確認しながら)鍵はかかってなかったです」
 矢橋「マンションの出入り口はオートロックですし、監視カメラもあるので、山際社長は普段からルーズで」
 伊丹「鍵を開けっ放しのことが多かった?」
 矢橋「ええ」
 伊丹「(紫雨の方を向き)あなたは?」
  紫雨「私も山際さんに11時に部屋に来るように言われました」
 伊丹「あなたも何か契約のことで?」
  紫雨「・・・いえ、ここ数ヶ月お会いしていなかったのですが、昨日突然電話がありまして」
 山際はもともと心臓に疾患があり、風呂上りに扇風機の風に当たるのは止めるように医者に注意されていた。暑がりの山際が、扇風機の風に当たったための急性心不全で死亡したものと思われた。

【シーン3】事故に見せかけた殺人か?

  右京、そっと鑑識課を訪ねる。
  米沢の情報によれば、捜査一課は事故死と断定し、捜査を打ち切ることになったという。
  米沢から捜査資料を見せてもらう。するとバスローブにバラ254の花粉が付着していることが分かった。
  右京、米沢とともに山際の部屋にやって来た。
  右京「バラの花は山際さんが亡くなった日に届けられたようですねぇ」
  米沢「ええ。花瓶を運ぶ際に花粉が付着したんじゃないでしょうか?」
  右京「花瓶を運ぶにしても、バスローブに着替えてからというのは、不自然じゃありませんか?」
  米沢「確かに」
  右京「ということは、風に乗って付着したのでしょうかねぇ」
  米沢「なるほど~」
  右京「扇風機は山際さんに向けられていたんですよねぇ。・・・ちょっと死んでいただけますか?」
  米沢「ええっ?」しかし、右京の要求を理解して、ソファに寝そべり「ええとですね、このような形で亡くなっていました」
  右京「だとすると、バラの花粉が扇風機の風に乗ってバスローブに付着した、ということはありえませんよね」
  米沢「(『死んだ』状態のまま)確かに」
  右京、背後に視線を送る。「サーキュレーターですねぇ。サーキュレーターは部屋の空気を循環させて、冷暖房の効率をよくするためのものです。暖房時にはこのように天井に向けられているものです。もし、このサーキュレーターが(米沢の正面に向け)このようにソファに向けられていたならば、バラの花を直撃して花粉がこの地点まで飛んでくることは考えられますね」
  米沢「確かに」
  右京「サーキュレーターは、扇風機に比べると、風向きが拡散しにくいですから、心臓病を患っている人には扇風機よりも危険な代物ということになります。心臓疾患の山際社長がサーキュレーターをご自分に向けるような危険な真似をするとは思えません。ですから・・・もういいですよ。(死体の役を終えた米沢に近付き小声で)何者かがこの部屋に忍び込んで、山際社長の寝入っている間に気付かれないようにサーキュレーターを山際社長に向けた。可能性はありますよね?」
 米沢「はあ、しかし、現場検証の時にサーキュレーターは、先程も見たように天井の方を向けられて止まっていました」
 右京「タイマーを最長時間にセットしておいて、朝方になってから、サーキュレーターを(操作しながら)このように天井に向けて戻しておいた。警察が到着したとき、この部屋には、第一発見者である、3人の方がいました。山際さんが社長を務める会社の矢橋専務。新しく始めるタレントスクールの共同事業者、元帝都歌劇団スター・淀わたる。そして、帝都歌劇団を退団したばかりの荊城紫雨。この3人のうちの誰かならば、他の2人の目をかすめ、サーキュレーターの向きを戻すことは可能ですねぇ。一昨日の夜、サーキュレーターは山際社長に向けられていた。故にバラの花粉は山際社長のバスローブに付着していた。そして死体発見時、サーキュレーターの向きを元に戻した何者かがいた」
 米沢「ということは、これは事故死ではなく、やはり他殺?」
 右京「と思いますよ」

  381翠香コメント:早くも出ました、右京さんの長台詞。しかし、米沢さん、「なるほど」と「確かに」ばっかりですよ(笑)

【シーン4】黒いコートの男

  右京と米沢、山際のマンションの監視カメラをチェックする。
  すると黒いコートを着た人物が映し出されていた。
  そこへ伊丹と芹沢が入ってくる。「どうも、警部殿」
  右京「お待ちしてました」
  伊丹「後は我々に任せていただきますよ」
  右京「もちろん、そのつもりですよ」
  伊丹「(監視カメラを覗き込んで)こいつか~」
  右京「犯人は警察が到着する前にサーキュレーターの向きを元に戻せる人物ということになりますねぇ」
  伊丹は、黒いコートを着た人物から、矢橋専務を思い浮かべた。
  伊丹は、ヤマギワプランニングへ行き、矢橋専務に話を聞く。
  矢橋は、山際社長に無断で取引を進めていたことで、山際社長に咎められ、クビにするとまで言われていた。

  一方、右京はヤマギワプランニングの入り口のパンフレットを物色していた。
  右京に気付き、社員の富岡史恵が近付いてきた。
  史恵によると、山際社長は自宅で仕事をすることが多く、社員が自宅に来ることもあるという。しかし、おとといの晩は誰もマンションには行っていないらしい。
  山際社長と帝都歌劇団との繋がりは、山際社長が帝都歌劇団の熱烈なファンで、淀わたると荊城紫雨のスポンサーになっていた。
  史恵「もともとは、荊城紫雨さんのスクールを開く予定だったんですが、淀わたるさんのスクールに変更されたんです」 変更された詳しい事情までは史恵は知らないという。
 右京は、知り合いに興味のある者がいるといい、淀わたるのスクールのパンフレットを貰っていく。

  芹沢の聞き込みにより、矢橋には事件当夜、アリバイがあった。しかし、興味深い事実も掴んだ。
  伊丹「あなた、淀わたるさんと交際しているそうですね。彼女にコート貸しませんでした?」
  矢橋「えっ?」
  芹沢「淀わたるさんといえば、かつて帝都歌劇団で男役のトップだった。男に化けるのは朝飯前ですよね?」
  伊丹「淀さんも社長ともめていたと聞いています」
 矢橋「だから何なんですか。いいかげんに帰ってください。迷惑です!」

  381翠香コメント:淀わたるのパンフレットは、たまきさんへのお土産ですか?右京さん。

【シーン5】山際社長の仕打ち

  右京は、荊城紫雨のスクールスタジオを訪れた。
 紫雨は、山際社長から前日に突然電話が掛かってきて、「面白いもの見せてあげる」といって呼びつけられたのだという。
 紫雨「あの人は淀さんと組んで、この教室の目と鼻の先に、ここより数倍も規模が広いタレントスクールを開くことにした。その正式契約を私に見せつけようと、わざと私を呼びつけたんです」
 右京「ということは、この3ヶ月の間、あなたと山際さんには葛藤が続いていた訳ですね?」
  紫雨「だから、私が山際さんを殺したとでも?」
 右京「いえいえ、とんでもない。職務上、どうしても通らないといけないところでして。・・・一昨日の夜なんですが、何処で何をなさっていました?」
 紫雨「部屋で一人でテレビを観ていました。ちょうどブロードウェーのミュージカルの放送がありましたから」
 右京「あ~そうですか。・・・そうですか」

  ヤマギワプランニングにて、淀わたるに話を聞く捜査一課。
  山際は、3ヶ月ほど前にわたるにスクールの話を持ちかけたが、いざ調印という時になって、契約書の条文を自分に有利になるように書き換えていた。わたるは腹を立て、いったんは契約をキャンセルしていた。しかし、結局は最初の条件で契約することになったのだ。
  ガラス戸をノックする音、右京だった。伊丹は顔をしかめる。
  右京「2191つよろしいですか?」
  伊丹「何で・・・」
  右京「(伊丹を制し)すぐ済みます。淀わたるさん、あなた方が山際昌子さんのご遺体を発見した時の様子をお聞きしたいのですが」
  わたるによると、わたると矢橋はベランダに出て、わたるは110番、矢橋はかかりつけの医者に電話したという。荊城紫雨は、部屋の中のサイドボードの近くにいたらしい。
  右京「なるほど。大変参考になりました。(芹沢に手を上げて合図し、伊丹の方を向き)どうもありがとう」と言って、出て行く。
  あっけに取られる捜査一課。

【シーン6】紫雨は何故アリバイを証明しないのか?

  右京、荊城紫雨の自宅マンションを訪ねる。しかし、紫雨は留守だった。
 そこへ、隣の住人が部屋から出てきた。その人は、3日前に越してきて、隣室が荊城紫雨だと分かり、サインを貰ったのだという。3日前の夜の12時頃、事件のあった日だ。

  右京、帝都歌劇場にて、教官に話を聞く。
  淀わたるは、荊城紫雨の4年先輩で、紫雨が初舞台を踏んだ時、舞台を続けるか悩んでいたという。わたるは何かと相談に乗っていたらしい。今の荊城紫雨があるのは淀わたるのお陰だともいえる。
  しかし、教官は紫雨が辞めることを悩んでいた理由については語らなかった。

  再び、紫雨のスタジオへ出向く右京。
  右京「何故、ご自分のアリバイを証明しようとなさらないのですか?」
  紫雨「(鏡の前で柔軟体操をしながら)一人でいたっていうのは、アリバイにならないんでしょ?」
  右京「犯行時刻の頃、マンションのお隣の方からサインを求められていますよね。立派に証明できると思いますが。・・・どなたかを庇ってらっしゃるのでしょうかねぇ」
 紫雨「誰を庇うっていうんです?」
 右京「淀わたるさんとは、随分親しくされているそうですね」
 紫雨「(立ち上がり)まさか、先輩が犯人だって言いたいんですか」
 右京「いえいえ、そうは申しませんが。被疑者の一人であることは間違いありません。・・・7年前、紫雨さんは舞台を辞めようとなさったとか。何か悩みがあってのことと思いますが、お聞かせ願えないでしょうか?」
 紫雨「私たちは舞台裏の話はしません。だからこそ」
 右京「夢を与えられる」

【シーン7】消えてしまったスタッフ

  右京、自席で帝都歌劇団のパンフレットを広げる。
  そこへ角田が入ってくる。「おい、ヒマ・・・じゃなさそうだね。(右京が見ているパンフレットを眺め)いや~男役ってのは、かっこいいねぇ。ふはっ、俺なんか自信なくしちゃうよ~。・・・何やってるの?」
  右京「7年前の荊城紫雨の初舞台」
  角田「初舞台がどうかした?」
  右京「この年のどの公演もスタッフは固定されています。荊城紫雨の初舞台以降、一人、消えてしまったスタッフがいます」
  角田「それが事件と何か関係が?」
 右京「まだ分かりません」

  消えてしまったスタッフ、佐々木健二の自宅を訪ねる右京。
  しかし、佐々木は帝都歌劇団のスタッフを辞めてから、職を転々としていたが、次第に引きこもるようになり、3ヶ月ほどまえに自殺していた。
  佐々木の母親によると、最近、荊城紫雨が家に来たという。

  右京は、荊城紫雨のスタジオを訪れるが、留守だった。
  ビルを出たところで、富岡史恵と出会った。
  右京「おや、あなたはたしか」
  史恵「あのときの刑事さん」
  右京「今日は何故こちらに?」
  史恵「社長の葬儀の案内を持ってきたんです」
  右京「ああ。あ、紫雨さんはいらっしゃいませんでしたよ」
  史恵「そうですか。あ、刑事さんは事件のことでこちらに?」
  右京「ええ」
  史恵「サーキュレーターを使って殺されたって本当ですか?」
  右京「その可能性が高いんです。サーキュレーターと山際社長のご遺体の間には花瓶が置かれてましてね。その花粉が着ていらっしゃったバスローブから見つかってるんです」
  史恵「社長はバラがお好きでしたからね」
  右京「そうですか・・・すみません。余計なおしゃべりをしてしまいました」
  史恵「刑事さん。必ず犯人を捕まえてくださいね」
  右京「はい。必ず」

  381翠香コメント:角田さん、自信なくしちゃうよって・・・。男装の麗人と張り合ってどうするw

【シーン8】入団年度のシンボルマーク

  右京、花の里でたまきに借りていた帝都歌劇団のパンフレット類を返す。
  たまき「よかった。帝都歌劇団への理解を深めていただいて」
  右京「毎年多くの新人が入って、残るのはわずか。厳しい世界なんですねぇ」
  たまき「ええ。だから帝都って、同じ入学年次の同期の繋がりがとっても強いんですよ。新人公演は同期全員が集まる最初で最後の舞台だから、独特の面白さがあるんです」
  右京「同期全員ですか」脱いだコートを椅子の背に掛ける。
  たまき、『帝都ファン』という冊子を持ってくる。「帝都歌劇団は、入団の年度ごとにシンボルマークがあるんですよ」
  右京は、シンボルマークに見入っていたが、何かを発見した。

【シーン9】7年前の事故の真相

  舞台の上に立つ、荊城紫雨。そこへセリに乗って右京が現れた。
  右京は、7年前にセリを操作していた佐々木について紫雨に尋ねる。しかし、紫雨は覚えていないという。佐々木の家に行ったことも否定した。
  右京「そうですか。行ってませんか。・・・では、佐々木さんがお亡くなりになったことも、ご存じない?」
  紫雨「亡くなった?」
  右京「自殺だったようです。それもちょうど3ヶ月前に」
  右京は、佐々木の母親から紫雨の初舞台のチラシをコピーさせてもらっていた。しかし、同じ劇場、同じ日程の同じ演目のチラシが2つ存在した。1つは主演が荊城紫雨。もう1つは潮風うららという人が主演で、紫雨は助演だった。
  右京「つまり何らかの事情があって、主役が代わった訳です。チラシが印刷される段になって主役が交代するというのは、何か突発的なアクシデントがあったに違いありません。そこで、チラシを見てみると、もうひとり消えている人物がいます。装置担当だった佐々木さんです。僕はこう考えました。主役が交代するようなアクシデントとは、装置担当者が辞めなければならないような事故が起きたのではないかと。例えば、潮風うららさんの怪我の原因が佐々木さんにあったと考えれば、どうでしょう?2人は舞台から姿を消し、代わりにあなたが抜擢された。いかがでしょう?」
  しかし、紫雨は何も答えない。
  右京「お答えいただけないのならば、やはりご本人にお聞きするしかないのでしょうかねぇ」
  そこへ、富岡史恵がやってくる。右京に呼ばれたというのだ。
  右京「富岡史恵さん。潮風うららさんとは、あなたのことですね?あなたのなさっている、月に紫の星のペンダント。それは、帝都歌劇団第58期生のペンダントですね。紫雨さん、あなたも同じものをお持ちのはずです。初舞台では主役を張るほどだったあなたが、何故今、別の仕事に就いていらっしゃるのでしょう?やはり、7年前の事故が原因ですか?」
  史恵「ご存知なんですね」
  右京「はい」
  史恵「忘れもしない、忘れようとしても忘れられない。初日の二日前の通し稽古の時に──」
  潮風うららは、セリが下げられているのを知らず、奈落の底に落ちてしまったのだ。
  右京「上げられたままになっていたはずのセリが、下げられたために起きた事故。将来を嘱望されていた潮風うららさんは、再起不能となり、退団へと追い込まれた。紫雨さん、あなたが庇っていたのは、潮風うららさん、すなわち富岡史恵さんですね?」
 紫雨「何の根拠があってそんなこと」
 右京「それは、史恵さんが山際社長殺しの犯人だからです」

【シーン10】山際社長に潰された才能

  右京「僕はこう考えています。7年前、潮風うららさんが奈落に落ちたのは事故ではなく、山際社長による、作為的なものだったのではないかと」
  史恵「それは刑事さんの想像でしょ?想像だけで犯人にされちゃうんですか?」
  右京「残念ながら、あなたはもうすでにご自分が犯人であることを告白なさっているんですよ。あなたは何故、山際社長殺しにサーキュレータが使われたことをご存知だったのでしょう?警察もまだ発表していないような情報を。あなたは何故、花粉がバラの花の花粉だとご存知だったのでしょう?」
  紫雨「刑事さん、史恵はヤマギワプランニングの社員です。これまでもあの部屋に入ったことがあったんです。(史恵の方を向き)ねぇ、そうでしょ?史恵」
  右京「(花屋の伝票を取り出し)バラの花が届けられたのは、山際社長の亡くなる数時間前なんですよ」
  史恵は、以前右京と会った時に、山際社長の部屋には行っていないと答えていた。
 紫雨「違います。史恵は何の関係もない!」
 右京「では、他にどなたがいるというのですか」
 紫雨「私です。山際さんを事故死に見せかけようと計画し、実行したのは私なんです」
 史恵「紫雨、もういいよ。ありがとう。庇ってくれて。あなたから7年前の真相を聞いたとき、私は山際昌子を殺そうと決めたの」
 右京「なるほど。7年前の事故の真相が、山際社長によるものだと知ったのは、紫雨さん、あなたのほうでしたか」
 紫雨「そうです。山際さんが洩らした一言で分かりました」
 山際社長ともめていたとき、山際は「そうまでして私に逆らうのね。分かったわ。うららみたいにしてやるから」と言っていたのだ。そして、佐々木に事の真相を確かめたのだという。
 右京「そしてあの事件が起きた」
 史恵「舞台では果たせなかった、一世一代の男装の麗人のお芝居だったわ」
 右京「サーキュレーターの向きを寝入っている山際社長に向け、事故死を装った。(紫雨の方を向き)山際社長の死体を発見したあなたは、サーキュレーターが直接彼女に向けられていることに気付いた。その時、誰がそうしたのかすぐに思い当たりました」
 史恵「退団して夢破れた私を紫雨は慰め、励まし続けてくれたんです」
 紫雨は史恵に帝都歌劇団の養成スクールの話を持ちかけていた。そんな夢があったのに。
 史恵「私は彼女に事故を仕掛けられ、夢を葬られた。私も事故を仕掛けて、山際昌子を・・・フッ」
 右京「1つ分からないことがあります。7年前、何故山際社長はあなたを事故に遭わせようとしたのでしょう?」
 紫雨「私をトップにするためです。入団当初から山際昌子は私の熱烈なファンでした。・・・山際さんは、どうしても私をトップにしたかった。それで有望な史恵を潰そうとしたんです。でも、男役の資質は私よりずっと史恵の方があった。・・・杉下さん、私と史恵は共犯者です。あの女を殺したのは史恵と私です!だって佐々木さんから聞いたことを史恵に話したりしなければ・・・いいえ、話を聞いたとき、私も山際昌子に殺意を抱いた。史恵を庇っただけじゃなくて、私も、一緒に殺したんです!」
 史恵「紫雨・・・」
 右京「犯行は史恵さんの単独、咄嗟に証拠隠滅を図ったのは、紫雨さん。見事なコンビネーションでしたね」
 紫雨「(観客席に向かって)あと1cm足を高く!あと一度高い声を!・・・そういうもののために私たちは同い年の女の子たちがきっと満喫しているだろう幸せを全部捨てるんです。みんな死に物狂いで努力します。そんな中で史恵という才能が生まれたんです。奇跡のような輝きをもって・・・私たちにしか分からない気持ちかもしれません。史恵は殺されたようなものです。もし、私が史恵の立場だったとしても、同じ事をしたと思います」
 史恵「紫雨・・・もういいの。もういいの」泣き崩れる。
  右京「憎悪というものは、時として努力や才能をも葬ってしまいます。将来の夢を手に入れたはずのお2人が・・・とても残念です」

  381翠香コメント:舞台上でのシーンだったせいか、セリフがやけに芝居掛かってましたねぇ。動作もなんとなく・・・。

■総評
  華やかな舞台の裏では、演者たちの血のにじむような努力と、また裏方さんの支えがあるもの。一人の傲慢な欲求のために三人の若い才能と未来を葬ってしまった・・・。なんだか切ないですね。
 山際社長は、本当に荊城紫雨のファンなら何故、彼女のためになることをしてあげなかったのか。結局は自分の思い通りに動くお人形にしたかったのでしょうね。
 ひとつ謎なのが、山際社長は何故史恵を雇ったのか?まさか彼女に殺されるとは思わなかったのでしょうかねぇ。390

■参考
 
テレビ朝日|相棒7
  相棒season7公式ホームページです。

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Tag:相棒 特命係

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