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毛髪再生

【長い家の殺人】 歌野晶午

Category信濃譲二(家シリーズ)
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◆◇◆消えた死体と荷物の謎◆◇◆

信濃譲二(家)シリーズ1
長編
講談社ノベルス 1988.9
講談社文庫 1992.3
  講談社文庫(新装版) 2008.4

長い家の殺人 (講談社文庫)
長い家の殺人 (講談社文庫)
おすすめ平均
stars「謎」と「ヒント」のテンポ感がGOODです!
stars新しいタイプのミステリー
stars「長い家」でしか成立しないトリック

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■あらすじ

消失死体がまた元に戻る!?完璧の「密室」と「アリバイ」のもとで発生する、学生バンド“メイプル・リーフ”殺人劇―。「ミステリー史上に残ってしかるべき大胆なアイデア、ミステリーの原点」と島田荘司氏が激賛。この恐るべき謎を、あなたは解けるか?大型新人として注目を浴びた鮮烈なデビュー作。
(講談社文庫より)

■感想
 歌野晶午氏のデビュー作で、信濃譲二シリーズ第1作です。これも新装版が出たのですよね。私は旧版で読んだのですが、新装版は一部修正が加えられたそうで、どのあたりの修正なのか気になるところです。

 プロローグの雰囲気と大学生グループが合宿中に殺人事件に巻き込まれるという設定は、綾辻行人氏の【十角館の殺人】と似ているなと思いました。でも本作は「そして誰もいなくなった」状態にはなっていませんので(^^;)

 事件は「メープル・リーフ」という学生ロックバンドのメンバーの一人が、合宿中荷物共々行方不明になり、翌日、遺体となって発見されます。そして、ラストライブの会場でも女性メンバーが殺されてしまいます。
 2つの事件は非常に酷似していたため、同一人物の犯行であり、犯人はメープル・リーフのメンバーであるという見方が強くなります。

 歌野作品は、先に【葉桜の季節に君を想うということ】を読んでいたため、その完成度に比べるとやはり本作はデビュー作ということで荒削りな感じがしますね。
 ある程度ミステリーを読み込んでいる読者ならトリックに気付いてしまうと思います。しかしまあ、随分と大掛かりなトリックですよね(^^;)
 余計なことかもしれないけど、「ゲミニー・ハウス」の構造は建築法に違反していると思います。普通、この手の建物に必ずあるものがないですよね。それがあるとここでのトリックは成立しなくなってしまうのだけど・・・。つまりトリックありきの建物なんですよ。
 それから「パーム・ガーデン」でも同様のトリックが使われていますが、こちらは現実的にはちょっとキビシイかな。

 でも、トリックが分かっても、暗号解読もあるので、それなりに飽きさせません。残念ながら私はここでの暗号解読に必要な知識を持ち合わせていなかったので、解けなかったのですが、音楽に詳しい方はぜひ挑戦してみてください。219犯人と動機がダブルで分かりますので。

 そう、動機に関してはまんまと騙されましたね。プロローグを見る限り、・・・だと思うじゃないですか。もしやプロローグを【十角館の殺人】に似せたのもトリックだったのかな?島田荘司氏(歌野氏は島田氏に推理小説の書き方を教授してもらったのだとか)の入れ知恵かも?(^^;)

 ただ、人物が描ききれていなかったのが残念ですね。だから誰が犯人?と言われても、皆似たような感じだから分からないのですよ。
 でも、【葉桜の季節に君を想うということ】では個性的なキャラクターを生み出していたので、成長の跡が見えますね(^^)

■評価(5個が最高)

 

◆トリック度

267267267267

◆冷や汗度

404404

◆満足度

★★★

■特におすすめ!

  • ロックバンドが好きな方
  • ギター269を弾かれる方
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歌野晶午信濃譲二家シリーズ

2 Comments

viviandpiano  

さすがに

デビュー作ということで、
物語がトリックのための物語になっちゃってますよね。
でも、これが最初に書いたミステリだという話なので、
その後の成長には目を見張りますよね!

この頃の信濃譲二は、キャラの印象が薄いですよね。
その後も、あまり印象は無いかもしれないけど・・・(^^;

2009/10/06 (Tue) 01:02 | EDIT | REPLY |   

翠香  

viviandpianoさんへ

そうなんですよね~。
人物がきちんと描けていないと、ただの推理クイズになっちゃいますからね。
やはり小説としても読ませるものでないと。
その点、【葉桜~】は感動もしたし、良かったですよね。

信濃譲二はいまいちつかみどころのないキャラですよね(^^;)
徹もこれといってあまり特徴がないし。
2作目も似たような感じなのかな?

2009/10/07 (Wed) 00:19 | EDIT | REPLY |   

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