【麿の酩酊事件簿 花に舞】 高田崇史

◆◇◆セレブな婚活探偵◆◇◆

麿の酩酊事件簿シリーズ1
連作短編集
講談社ノベルス 2003.7
講談社文庫 2006.7

麿の酩酊事件簿〈花に舞〉 (講談社文庫)
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■あらすじ

門・勧修寺家の十七代目当主にしてベンチャー企業のオーナー、文麿。三十一歳・独身貴族の彼は、理不尽な家訓に適う素敵な花嫁を募集中。しかし彼の前に現れる美女たちは、なぜかトラブルメーカーばかり。彼女たちが巻き込まれた事件を、酔うほどに冴える酩酊推理で解決する文麿だが、結婚への道は遙か遠く!?
(講談社文庫より)

■感想
 麿の酩酊事件簿シリーズ第1弾。
 この作品は、もともとコミックだったものを高田崇史氏により大幅加筆してノベライズしたものだそうです。

 主人公は、勧修寺文麿、31歳、独身。勧修寺家17代目当主。ベンチャー企業のオーナー。
 華麗なる独身貴族のように見えますが、実は日々、文麿を苦しめているものがあったのです。それは、勧修寺家婚姻家訓
 見合い厳禁、手助け無用、自力本願・・・と格式を重んじる旧家にしては、当世風のようですが、妻となるべき女性に対しても厳しい決まりがあります。
 さらに祖母のまつゑからも「一日も早く嫁を」とせっつかれる始末(^^;)

 本書は4編の短編が収められています。以下に簡単に内容をご紹介します。

 【第一章 ショパンの調べに】
 ひょんなことからピアノ教室に通うことになった文麿。
 担当の講師・山崎るみはかつてはピアニストとして将来を嘱望され、ウィーン留学の話も出ていたのだが、ある事件のために全てを棒に振っていた。
 文麿はレッスン生によるコンサートに出場することになり、コンサート後にるみと食事をすることになるが・・・。

 【第二章 待宵草は揺れて】
 足をくじいたまつゑの代わりに茶会に出席することになった文麿。
 茶席を設けている篠塚家には貴志子という若くて美しい女性がいた。
 しかし、篠塚邸では2ヶ月前、殺人事件が起こっていた。まだ犯人は分かっていないのだという。

 【第三章 夜明けのブルーマンデーを】
 文麿が行きつけのバーにいつもより早い時間に行くと、見慣れない女性バーテンダーの薫がいた。
 文麿は彼女に心惹かれるが、同じように彼女を狙っている(?)ライバル・七海の存在が気になる。
 ある日、文麿はまつゑから逃げるようにドライブに出かけた帰り道、薫の姿を見かけて声を掛ける。

 【第四章 プールバーで貴女と】
 ぶらり途中下車234した文麿は、七海の姿を見つけ、後をつける。しかし、あるビルの手前で見失ってしまい、ビルの2階にあるプールバーを覗き込んだ。
 そこにはプロの若き女性ハスラーがいて、彼女に見惚れて、つい通いつめてしまう。
 店の雰囲気も悪くないのだが、実は以前、店の客が毒殺されたのだという。

 カクテル272やビリヤードなどがテーマになっているので、全体的におしゃれな雰囲気がありますね。

 文麿はそれなりに婚活(?)して、女性を食事に誘うところまでこぎつけます。が、彼の弱点はお酒に弱いこと。
 女性より先に酔っ払い、呂律が回らなくなってきたと思ったら撃沈・・・。
 しかし、慌てた女性が介抱しようとした瞬間、すっと身を起こし、まるで別人のように真摯な表情で女性から話を聞きだし、鮮やかな推理を披露します。
 このギャップが面白いですね。
 文麿の推理によって、女性たちは悩みを解決し、新たな人生を歩むことになります。
 女性たちからは感謝されるのですが、当の文麿は、酔って記憶を失くしているので、何のことかさっぱり分からない(^^;)
 結果的に女性たちは文麿から去って行くことになり、残念ながら恋は成就せず。390
 文麿の婚活はなかなか厳しいようで(笑)

■評価(5個が最高)

 

◆トリック度

267267

◆冷や汗度

404404

◆満足度

★★★

■特におすすめ!

  • カクテルが好きな方
  • ビリヤードが好きな方
  • ピアノが好きな方
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Category: 勧修寺文麿
Published on: Fri,  20 2009 23:39
  • Comment: 4
  • Trackback: 0

勧修寺文麿 高田崇史

4 Comments

viviandpiano  

ほほ~

コミックのノベライズだと、
結構軽いノリで読めるんでしょうね☆
記憶をなくしている間の名探偵なんて、設定が楽しいです。

テンプレ、クリスマスバージョンですね♪
おしゃれでかわいいです(^^)

2009/11/21 (Sat) 00:58 | EDIT | REPLY |   

翠香  

viviandpianoさんへ

酩酊推理というと、西澤保彦先生のタックシリーズなどがありますが、
自分が推理したことも覚えていないなんて、前代未聞かもしれませんね(笑)
突如として別人格に変わるあたりは、「覆面作家」の千秋さんの男性版といった感じでしょうか。
記事には書きませんでしたが、博覧強記で真面目だけど、どこかとぼけている執事も登場します。
推理しているときの文麿は男前~なんだけどなぁ(^^;)

テンプレ、クリスマスバージョンにしてみました♪
でも記事ページだけレイアウトが崩れてしまって・・・。
どの道、あと1ヶ月しか使わないので、もうこのままでいきます(^^;)

2009/11/22 (Sun) 00:10 | EDIT | REPLY |   

のぽねこ  

読みやすいですよね

なるほど、読まれていたのはこちらの作品だったのですね☆
コミックのノベライズということもあって、気軽に読めますし、それでいて謎解きもしっかりしているのが嬉しいですよね。
例によって物語の方はいろいろ忘れてしまっているのですが、記事を拝読していて、第一話が特に印象的だったように思います。

2009/11/22 (Sun) 20:40 | EDIT | REPLY |   

翠香  

のぽねこさんへ

そうなんです。たまたま手持ちの本があったので☆
カンナシリーズも面白そうなので、そのうち読んでみたいですね。

この作品は、コミック原作なので、現実離れした設定ではありますが、
高田さんが書いただけあって、色々な薀蓄がありますし、謎解きもしっかりしてますね。
私も第1章が気に入っています(^^)

2009/11/22 (Sun) 23:25 | EDIT | REPLY |   

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