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【ペニーフット・ホテル受難の日】 ケイト・キングズバリー

Category海外ミステリ
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◆◇◆英国ホテルの謎◆◇◆

ペニーフット・ホテルシリーズ1
長編
創元推理文庫 2009.5


ペニーフット・ホテル受難の日
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書評/ミステリ・サスペンス

■あらすじ

ここはペニーフット・ホテル。海辺の田舎町にひっそりと建つ、上流階級に人気の快適な宿だ。そのホテルで、宿泊客の婦人が墜落死した。事故、それとも? ホテルの評判を守ろうと、勝ち気で行動的な女主人セシリーは、冷静で忠実な支配人のバクスターと共に、宿泊客らに事情を聞いてまわるのだが・・・・・・。優雅なホテルで起こる事件の数々と、紳士淑女の人間模様を描くシリーズ第一弾。
(創元推理文庫より)

■感想
  「本が好き!」からの献本。25実は頂いてから半年も眠らせていたのです・・・。スタッフの方々、すみません356
 このまま年を越すのもなんだか気持ち悪いので(笑)、義務を果たすことにしました。

  1906年のエドワード王時代、舞台はイギリス南東部沿岸の小さな村に建つ、ペニーフットホテル。
  何もない田舎町だが、プライバシーと従業員の口の固さが受けて、上流階級の人々の『隠れ家』として人気のホテルだ。
  ある夜、ホテルの催し物として、ニシキヘビを使うことになったが、バスケットの中で眠っているはずのヘビがいなくなってしまった!
  従業員たちは、ヘビ531の探索に大わらわ。
  そんな折、宿泊客の婦人が転落死する事故が起こる。
  屋上庭園の手すり壁の煉瓦がゆるんでいて危険だったので、立ち入り禁止の看板を立てていたはずなのに・・・。
 何故、彼女はそのような場所に1人で行ったのか?次第に殺人事件の疑いが強くなって──。

  100年前のイギリス501が舞台ということで、装いや仮装舞踏会など、当時の上流階級の暮らしぶりが垣間見えますね。
 読む前はゴージャスな雰囲気を想像していたのですが、個性豊かな登場人物たちが集まり、優雅さとはうらはらに人間臭さを感じました。
 主人公は、半年前に夫に先立たれ、ホテルを切り盛りしている女主人・セシリーと、謹厳実直な支配人・バクスター。
 対する脇役陣は、落ちぶれて貧乏なのに、見栄を張っていつも派手な帽子をかぶっている婦人、言葉遣いが悪く、ゴシップ好きなメイド、戦争で頭を負傷した後遺症(?)で、ちょっといかれている退役軍人、未来を予知できる装花係の女性等々。
 プライバシーと従業員の口の固さが人気のホテルということだけど、メイドたちは詮索好きな女性ばかりで、とてもそんな風には見えなかったなぁ。
 それに、脇役陣の個性が強すぎて、主役がかすんでしまっているような・・・。
 セシリーは勝気な性格で、その当時の女性にしては無茶をしているようですが、まだまだおとなしめな感じですね。(最近のミステリーに登場する女性はもっと無茶してます!)
 もっとも、無茶をするまえにバクスターが止めてしまうのだけど(^^;)
 このバクスターがかなりの堅物でして。いわゆる執事キャラ(笑)
 でもセシリーとバクスターはなかなかいいコンビではないかと思います。
 シリーズの回を追うごとに二人の関係も変化していくということなので、ロマンスもあるかも?

  ミステリーとしては、初心者向けでまずまずといったところ。
  ありきたりな動機で容疑者が警察に連行されるが、セシリーは、彼には犯行が不可能ではないかと納得がいかない。
  途中、アリバイ崩しで片付きそうになったときにはがっかりしたのですが、幸い(?)もう一ひねりありました。
  欲を言えば、もう少し意外性が欲しかったかな。
  私は、途中である仮説を立てていて、一応当てることができました。
  でも、それほど難しい推理ではないので、マニアの方には物足りないかもしれないですね。
 推理にあまり自信のない方でも、ヘビ騒動の中にヒントがありますので、ぜひチャレンジしてみてください(^^)/

  ちなみに、この記事の見出しは某国名シリーズをパロってみました(笑)

■評価(5個が最高)

 

◆トリック度

267267

◆冷や汗度

404404

◆満足度

★★★

■特におすすめ!

  • 女性の方
  • イギリスの上流階級の生活に興味がある方
  • 謎解きに自信はないけど、チャレンジしてみたい方
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ミステリー

6 Comments

viviandpiano  

どこかで・・・

ホテルの女主人と支配人って、
日本の2時間ドラマでも似たような設定がありましたね。
未亡人おかみと番頭さんが、事件に巻き込まれて、という感じの。
やっぱり宿だったら色々な登場人物を客として出せるし、
シリーズものにしやすいんでしょうか??

海外ものの古典でも、
登場人物はかなり個性的だったりしますよね。
メイドさんが、鍵となる証言や証拠を持ってたり・・・
ミステリだと特に「裏」を知ってる使用人たちの出番は大きいかも!

2009/12/11 (Fri) 02:46 | EDIT | REPLY |   

翠香  

viviandpianoさんへ

私も2時間ドラマによくある、『旅館若女将の事件簿』のイギリス版みたいな感じだな~と思いながら読んでいました。
このシリーズ、アメリカでは大人気だそうで、12作で大団円を迎えて終了したのに、
熱烈なファンの要望に答えて、毎年クリスマスシーズンに続編が出ているらしいです。
今年も新作出たかもしれないですね(^^)

本作でも意外な人物の何気ない一言が事件解決のヒントになっているのですよ。
個性的な登場人物も単なる賑やかしではなくて、侮れないですね~。

2009/12/11 (Fri) 23:01 | EDIT | REPLY |   

百物語ガール  

パブシリーズを思わせる

イギリスのローカルなホテルが舞台ってところが、マーサ・グライムズのパブシリーズを思い出させて、スゴクそそられるんですけどまだ読んでないんです(笑)

2作目以降のタイトルの方が、面白そう!っていうのもあるかもしれませんね。

2013/05/03 (Fri) 16:50 | REPLY |   

翠香  

百物語ガールさんへ

マーサ・グライムズのパブシリーズは知りませんでした。
ローカルなホテルが舞台なのですね。
チェックしておきます(^^)

2013/05/04 (Sat) 12:14 | EDIT | REPLY |   

百物語ガール  

マーサ・グライムズに出てくるのは、パブ(居酒屋?)です。
ホテルものの連続殺人を期待して読むと、たぶんハズレになっちゃうと思います。
もちろん、そのパブで殺人が起きたりもしますけど、舞台はあくまでそのパブのあるローカル地域です。

作者は英国好きのアメリカ人で、マープルのセント・メアリ・ミード村を意識してシリーズを書いてるんだと思うんですけど。マープルのセント・メアリ・ミード村って、なんとなく春や夏のイメージがあるのに、マーサ・グライムズに出てくる田舎は冬のイメージ(実際冬が多いんですけど)で。
このシリーズが好きな人は、ユーモアとメランコリーの絶妙なバランスをあげる多いんですけど、私もまさにそこが好きなところです。
派手なトリックが出てくるわけではないですけど、クリスティのあの雰囲気が好きなら楽しめると思います。
もっとも、今では古本ででしか手に入らないんですけどね。

2013/05/19 (Sun) 18:14 | REPLY |   

翠香  

百物語ガールさんへ

なるほど、パブが舞台なのですね。
酒とミステリも結構相性がいいようで、色々な作品が書かれていますよね。

マープルシリーズは実は読んでなくて・・・。
映画は数作観たのですけど、どうもあまり好みじゃないのですよね。
やっぱりポアロが好きです(^^)

百物語ガールさん、海外ミステリをたくさん読まれてますよね。
私は以前は海外ものが苦手だったんです。登場人物の名前が覚えられなくて・・・。
でもここ数年、新訳版が次々刊行されるようになり、かなり読みやすくなりました。
最近はクイーンとカーにハマりつつあります(笑)

2013/05/20 (Mon) 00:23 | EDIT | REPLY |   

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