Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

ミステリ小説・ドラマ・映画のレビューと、フィギュアスケートに関する話題について。ド素人なので初心者にも分かりやすく、楽しくを心掛けていきたいです。

Take a look at this
トップ > 西澤保彦 > 匠千暁(タック&タカチシリーズ) > 【仔羊たちの聖夜(イヴ)】 西澤保彦

【仔羊たちの聖夜(イヴ)】 西澤保彦

 24, 2009

◆◇◆聖夜の喜悲劇◆◇◆

匠千暁シリーズ3
長編
カドカワ・エンタテインメント 1997.8
  角川文庫 2001.8
  幻冬舎文庫 2008.10

仔羊たちの聖夜(イヴ) (角川文庫)
仔羊たちの聖夜(イヴ) (角川文庫)
おすすめ平均
stars匠千暁》シリーズの第三長編
starsクリスマスプレゼント
starsシリーズの転換点

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

■あらすじ

通称タックこと匠千暁、ボアン先輩こと辺見祐輔、タカチこと高瀬千帆──。キャンパス三人組が初めて顔を突き合わせた一年前のクリスマスイヴ。彼らはその日、女性の転落死を目の当たりにしてしまう。遺書、そして動機も見当たらずに自殺と結論づけられたこの事件の一年後、とあるきっかけから転落死した女性の身元をたどることになった彼らが知ったのは、五年前にも同じビルから不可解な転落死があったということ。二つの事件には関連はあるのか?そして今また、新たな事件が・・・・・・。
二転三転する酩酊推理、本格ミステリシリーズの逸品!
(角川文庫より)

■感想
 なんとかクリスマス・イブに間に合いました~。一応季節モノだしねw

 匠千暁タックシリーズ第3弾です。このシリーズに関しては、作品の時系列順にご紹介していますが、本作では、タックタカチ、ボアン先輩の出会いが描かれています。
 「現在」の時間軸は、前作【麦酒の家の冒険】より後になりますが、3人の出会いは、さかのぼること1年前。
 ボアン先輩は、全く初対面のタックタカチに声をかけて、クリスマス・イヴに飲みに誘います。しかし、タックタカチは居酒屋で6時間も待ちぼうけ・・・。
 それにしてもタカチと2人っきりで間が持たないからって、ビール275をひたすら飲んで、タカチの目の前で眠ってしまう395なんてタックも大物だあ(^^;) 
 ボアン先輩もさんざん人を待たせておいて、「ぶあーっと盛り上がろうではありませんか」・・・ってつくづく太平楽なお方(苦笑) 
 お互い第一印象最悪な出会いなのに、何故か毎回仲良くつるんでいるんですよね。不思議。

 このシリーズは別名『酩酊推理シリーズ』と銘打ってもいいぐらい、酒を飲みながらあ~でもない、こ~でもないと無責任に推理合戦をしているのですが、本作はちょっと様子が違ってきています。
 もちろん酒席での会話もあるのですが、もっとシリアスに事件に関わってきていますね。
 前2作同様、語り手はタックなのですが、探偵役はタックからタカチへシフトしています。
 タカチは過去のトラウマから、事件の関係者と自分を重ね合わせてしまい、悲壮なまでに事件にのめり込んでいきます。ともすれば壊れてしまうような危うさで・・・。かと思えば、まるで聖母マリアのような慈悲深さだったり。ボアン先輩にあんなことまで・・・。どうもいつものタカチではないですね。

 5年前、1年前、そして現在と同じ場所で転落事件が起こり、関連性があるのかどうか?
 全くバラバラの3つの事件を上手く纏め上げていますね。但し、後味はかなり悪い。
 意外な結末に驚きましたが、ずっと読みながら感じていた違和感は解消されました。でも・・・。
 そう、パズルの最後のピースがきれいに嵌ったけれど、出来上がった絵がとんでもないものだった、という感じかな(なんか抽象的ですが・・・)

 それと、【彼女が死んだ夜】では、ハコちゃんという自己中心的な女の子がいて、不愉快な気持ちになったのですが、本作でも同じような人物が登場します。
 この人物はたいした制裁は受けないのですよね・・・これも後味悪い一因。

 ところで、本作には、【七回死んだ男】に登場した、ある人物がちょい役で出ています。なんとタカチをナンパ・・・懲りないお方ですねぇ(^^;)
 こういう作品間の繋がりは知っていると楽しいですね(^^)

■評価(5個が最高)

 

◆トリック度

267267

◆冷や汗度

404404404

◆満足度

★★★

■特におすすめ!

関連記事
スポンサーサイト

最後までお読みいただきましてありがとうございました。
ランキングに参加しています。下のバナーをクリックして応援お願いいたします。
ブログランキング・にほんブログ村へ      blogramのブログランキング  

Tag:西澤保彦 匠千暁 タック タカチ

COMMENT 2

Sat
2009.12.26
01:51

viviandpiano

URL

このシリーズは

興味を持っているのですが、
なかなか手に取る機会がありません。
でも、「七回死んだ男」の読者にオススメということなので、
そのうち手を出してみたいです。
順番は、大事ですか?

Edit | Reply | 
Sun
2009.12.27
11:38

翠香

URL

viviandpianoさんへ

このシリーズは、キャラクターが成長していく(歳をとっていく)形式なので、
時系列順に読んだ方がいいと思います。
本のあとがきに順番が記してあり、私もそれにそって読み進めています(^^)

おススメに『七回死んだ男』を読んだ方としたのは、
西澤先生お得意なアクロバットな設定があるということではなく、
ただ『七回~』の登場人物の1人が、ちょい役で出ていたという理由です。
先に読んでいれば、ニヤリと出来るかなと思ったので。
このシリーズは後味が悪いのがなんとも(^^;)
キャラは立っているので、キャラ読みでいくのがいいかも。

Edit | Reply | 

コメント&トラックバックに関する注意

コメントについて

他者を誹謗・中傷、宣伝目的、公序良俗に反する書き込みは固くお断りします。
そのような書き込みは管理人の判断で削除いたします。
また、作品を未読の方もご覧になりますので、ネタバレにはご注意ください!
くれぐれも犯人の名前やトリックなどを書き込まないように願います。
どうしてもネタバレの内容を語りたい方は、SECRET(管理者にだけ表示を許可)にチェックを入れて
ナイショのコメントにしてくださいね。

トラックバックについて

言及リンクのないトラックバックは受け付けません。
言及リンクとは、トラックバック元の記事(貴方が書いた記事です)に
当記事へのリンク及び当記事の紹介(または感想)が含まれているものを指します。
それ以外はトラックバックスパムと見なす場合があります。
トラックバックスパムと見なされた場合、予告なく削除することがあります。

なお、コメント・トラックバックともにスパム防止のため承認制を採らせていただいています。
記事に反映されるまで時間がかかることがありますが、しばらくお待ちくださいね(^^)
また、コメント・トラックバックのルールについては、
Love knot~ミステリ&フィギュア通信~の歩き方にも記載しておりますので、
合わせてご一読ください。

WHAT'S NEW?