毛髪再生

【地球儀のスライス-A SLICE OF TERRESTRIAL GLOBE】 森博嗣

Category森博嗣
 4  0

◆◇◆森’s fairy tale◆◇◆

森博嗣(シリーズ外)
短編集
講談社ノベルス 1999.1
  講談社文庫 2002.3

地球儀のスライス (講談社文庫)
地球儀のスライス (講談社文庫)
おすすめ平均
stars多彩な作品集
stars感想とまぁ君の正体
starsVシリーズの序章
stars面白いです。
starsクイズと物語

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■あらすじ

「黒窓の会」。西之園萌絵を囲んで開かれるその秘密の勉強会にゲストとして招かれた犀川創平は、古い写真にまつわるミステリィを披露した。屋根飾りと本体が別々になった奇妙な石塔は、何のために作られたのだろうか。S&Mシリーズ二編を含む、趣向を凝らした十作を収録。『まどろみ消去』に続く第二短篇集。
(講談社文庫より)

■感想
 森博嗣氏の第2短編集。今回は10の短編が収められています。
 森ミステリというと、『理系ミステリ』という異名をとり、シリーズになっている長編は、密室にとことんこだわったものが主流ですが、短編集はまったくテイストの異なった作品集となっています。
 うち3編は、S&MシリーズVシリーズでお馴染みのキャラが登場しますので、ファンにはうれしいですね。シリーズとはまたちょっと違った趣向を楽しめると思います。
 ちなみに各短編の扉イラストは、森先生の奥様・ささきすばる氏が描かれています。素敵なイラストで気に入っています(^^)


 【小鳥の恩返し】
 島岡病院の医師・清文が飼っていた小鳥が逃げてしまった。それから4年。見習い看護婦として入った美帆は、清文に対し、自分はあの日逃げてしまった小鳥だと打ち明ける。
 清文は他愛のないジョークだと思いつつも、次第に美帆に心を通わせていくのだが・・・。
 森先生曰く、鶴だと籠に入らないから小鳥にしたのだとか(本当?)。オチはなんとなく読めていたので、ニヤリとしました。個人的に好きな作品です。

 【片方のピアス】
 双子の1人とつきあっていた女性が、双子のもうひとりを好きになってしまい・・・。いったいいつ2人が入れ替わったのか??
 これは、森先生が大学1年のときに描いた漫画を小説化したものだそうです。佳作をいただいたそうですが、残念ながら原稿は残っていないそうで・・・。

 【素敵な日記】
 その日記を見た者は、何故か惹きつけられ、記録せずにはいられなかった。そして、その日記に記録した者は、次々と謎の死を遂げる・・・。 
 これはブラックですね~。星新一のショート・ショートの世界を狙ったそうですが、ご本人はあまりお気に召していない様子。でも皮肉にもこれが一番理系っぽい(^^;)

 【僕に似た人】
 書き下ろし作品。実はこれ、隠れS&Mシリーズ。まあ君って誰なの?というのが悩み所ですね。
 まあ君の家族構成(お父さん、お母さんの特徴に注目!)や住んでいる所などヒントは散りばめられています。
 この作品が【石塔の屋根飾り】の前にあるのも意味がありますね。【石塔~】の喜多のセリフにも注目です219

 【石塔の屋根飾り】
 S&Mシリーズの面々が登場。犀川が一枚岩で作られた『五つのラタ』に関するクイズを出題します。
 堅物の執事・諏訪野が大活躍!最後のオチもいいですね410

 【マン島の蒸気鉄道】
 S&Mシリーズinイギリス501!萌絵の奇抜な従兄・大御坊も登場します。ここでは二つのクイズが出題されます。
 メインの方は分かったのですが、簡単な(と、作中では言っています^^;)方が分からなかった。答えは書いていないので、分かった方、教えてくださ~い。
 ここでも諏訪野が活躍。意外と茶目っ気があるのですね411

 【有限要素魔法】
 書き下ろし作品。不思議な作品です。森先生はこういう不思議系がお好きみたい。
 一応、自分なりのオチはつけたつもりだけど、果たして合っているのかどうか・・・。

 【河童】
 10年前、大学生だった日下部は、農家に下宿していた。その家の娘・亜依子は、日下部の友人・其志朗のことが好きだった。
 ところが、其志朗が突然行方不明に。日下部はその夜、恐ろしい夢を見た。目覚めて外に出ると、池まで血の痕が続いていた・・・。
 これも森先生が大学時代に描いた漫画を小説化したものだそうです。なんかホラーですよね・・・。399

 【気さくなお人形、19歳】
 Vシリーズの小鳥遊練無が主人公のお話。紫子も出ていますよ。練無は、纐纈(こうけつ)と名乗る老人から破格のバイトを持ち掛けられる。
 週1回、老人と遊ぶだけで時給3千円(知らぬ間に4千円にアップ)。どうやら老人の亡くなった孫娘の身代わりにされているらしいのだが・・・。
 ここでのエピソード等がVシリーズ後続の作品に関わってくるそうなので、楽しみです。

 【僕は秋子に借りがある】
 初対面なのになれなれしい人物と、それに振り回される主人公という図式が、妙に伊坂作品っぽい。そういえば、ここにも音楽が出てくるのですよね。
 実際にはこんな子はいないだろうとは思うけれど。読み終わってからじわじわと感慨深くなってくる作品です。

 

■評価(5個が最高)

 

◆トリック度

267267

◆冷や汗度

404404404

◆満足度

★★★

■特におすすめ!

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森博嗣S&MシリーズVシリーズ短編集西之園萌絵

4 Comments

のぽねこ  

まぁ君分かったのですね!

私は「僕に似た人」の意味がずっと分からなくて、ネットで調べて分かったのでした…。一発でお分かりになったなんてすごいですね!(私の読みが浅いのかもしれませんが…)
本格ミステリの長編も面白いのですが、森さんの短編集も味わいがあって好きです。【僕は秋子に借りがある】は、もはや詳しい内容は忘れてしまっていますが、感慨深くなったのは覚えています。素敵な作品ですよね。
あらためて、私のブログの方にコメントくださって、ありがとうございました。

2010/01/25 (Mon) 19:23 | EDIT | REPLY |   

翠香  

のぽねこさんへ

いえいえ、私も『僕に似た人』は、始めはさっぱり分かりませんでした(^^;)
21階というのは引っかかっていたのですが、「ま」の付く人なんていないし・・・(苦笑)
分かってから、改めて読み返してみて、「なるほどね~」と思いましたよ。
なんだか『ウォーリーをさがせ!』みたいなノリになってきましたね~(笑)

寒さ厳しい折、お体ご自愛ください。

2010/01/26 (Tue) 00:05 | EDIT | REPLY |   

viviandpiano  

これは

まだ読んでいないんですよ。
でも、シリーズがらみの短編も入ってるみたいだから、
ぜひ読んでみたいです。

森夫妻、素敵ですよね。
お互いに尊敬してる感じがいいです☆

2010/01/27 (Wed) 01:08 | EDIT | REPLY |   

翠香  

viviandpianoさんへ

短編集は、シリーズとはまた違った雰囲気なんですよね。
おとぎ話のような、ちょっと不思議なお話が多いです。

S&Mシリーズの番外編2作は、クイズ形式になっています。
あの堅物の執事・諏訪野が大活躍してますよ~。

ご主人の小説の挿絵を奥様が担当・・・素敵な関係ですよね。
何でも『片方のピアス』では、奥様が左右反対にイラストを描いてしまって、
小説の方を直したのだとか。
『マン島~』のトリックは使わなかったのか~(笑)←読めば意味が分かります

2010/01/27 (Wed) 23:55 | EDIT | REPLY |   

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