【ユタが愛した探偵】 内田康夫

◆◇◆両手に花の“迷”探偵◆◇◆

浅見光彦シリーズ81
長編
徳間書店 1999.10
TOKUMA NOVELS 2001.12
徳間文庫 2002.12
  角川文庫 2005.10
55TVドラマ化作品!(2004.4.9放送 主演:中村俊介)

ユタが愛した探偵 (徳間文庫)
ユタが愛した探偵 (徳間文庫)
おすすめ平均
starsちょっとこわいかも。
stars浅見光彦・沖縄編

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■あらすじ

 琉球王家から伝わった彦根の名物行事「ブクブク茶会」のニュース番組を担当した琵琶湖テレビの湯本聡子は、沖縄から茶会に参加した美女・式香桜里から不思議な予言を受ける。放送後、香桜里の動向を探っていた不審な男が、知念村の斎場御岳で死体となって発見される。男はスキャンダル雑誌の編集長・風間了。毒物による中毒死だった。風間の関係者から事件究明の依頼を受けた浅見光彦は、急遽沖縄へ──。
(徳間文庫より)

■テーマ
  ユタ

■舞台
 沖縄県国頭郡
      中頭郡
      島尻郡
      那覇市
 滋賀県大津市

■ヒロイン
 式香桜里(22歳)・南沖縄観光協会職員
 湯元聡子(29歳)・琵琶湖テレビ報道部記者

■感想
 久々の浅見光彦シリーズです。前回、今年は10作品読む!と豪語したくせに、まだ今年2作目・・・。トホホ(^^;)

 今回の舞台は沖縄。普天間基地移転問題や、選抜高校野球優勝と最近何かと話題になっていますね。
 本作でも普天間基地移転について、少し触れられていました。
 書かれたのは11年も前なのですが、未だに解決されていないとは驚きです。

 このところ、浅見シリーズでは、政財界がらみの話や、社会問題をとりあげる傾向にあり、
 ちょっと苦手意識を持っていたのですが(ペースが落ちた一因かも)、
 今回は違った切り口で、テーマはユタです。
 ユタというのは、口寄せをする巫(かんなぎ)のことで、イタコと似たようなもの。
 ただし、ユタはそれほど特異な存在ではなく、沖縄県民の500人に一人はユタがいるとか。
 また、同じユタでも階級のようなものがあって、生まれながらに高貴な資質を持った者を「サーダカウマリ(性高生まれ)」というのだそうです。
 今回のヒロインの1人、式香桜里もサーダカウマリの資質を持った女性です。
 ここ数作、ヒロインには別のお相手がいて、浅見を恋愛対象として見ていないという、残念な状態が続いていましたが、今回は、一度に2人に想われます。モテ男復活ですね(笑)
 しかもこのダブルヒロイン状態はあと2作続きます!
 でも浅見ちゃん、いつも煮え切らないのですよね~(苦笑)
 まあファンとしては、早くよいお相手を見つけてほしいような、ほしくないような複雑な気持ちですけどね(笑)

 浅見の名探偵としての評判もそこそこ知れ渡ってきたようで、今回も噂を聞きつけて依頼者がやってきます。
 そこで、

『最近売れっ子の探偵・浅見光彦は、勘と偶然だけに頼って事件を解決する』とか、悪口を書いてあったと思いますけど  

 と皮肉っているのが面白かった。これ、実際にあるミステリー評論家に批判されたことなんです。(【イーハトーブの幽霊】参照)批判もネタにしてしまう、内田先生、お茶目だなぁ(^^)

 作中で、沖縄名物「ブクブク茶」が紹介されていました。
 私は、ブクブク茶なるものを全く知らなかったのですが、ネットで写真付きで紹介されている方がいまして、
 見ると泡がお茶碗の上にてんこ盛りになっているのですね。飲みにくそうだなぁ(^^;)
 ちなみに口の周りに泡がつくのは不作法ではないそうです。

 事件の方は、ちょっとイマイチでした。すぐ分かってしまったし(^^;)
 どんでん返しを期待していたのですが、思った通りで拍子抜け。
 今回は沖縄の風習を色々知ることができたのが収穫だったかな。

 

■評価(5個が最高)

 

◆トリック度

267267

◆冷や汗度

404404

◆満足度

★★★

■特におすすめ!

  • 沖縄が好きな方
  • 呪術的なことに興味がある方
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Category: 浅見光彦
Published on: Mon,  05 2010 23:48
  • Comment: 2
  • Trackback: 0

浅見光彦 内田康夫

2 Comments

結衣  

お勧めに従って

お勧めに従って読みました(*_*)
「ユタ」も興味深かったですが(「イタコ」は知っていましたが「ユタ」は知らなかった)、
沖縄の文化、風習、社会的歴史的背景、色々知ることができて、良かったです。

私は一つのシリーズが気に入ると、そのシリーズを最新刊まで読んでしまってから、
同じ作家の他のシリーズに移る、というのがいつものパターンなのですが、
内田作品に関してはそれはちょっと無理(^_^;)
ということで、まだ「浅見光彦」シリーズの中にとどまっています。
けれど、どうせ無理なのですから(^_^.) 他の作品も読んでみますよ。
他のシリーズのお勧めの作品の書評をアップして下さったら、
図書館から探し出して(多分あるでしょう)読みます。
翠香さんがお好きなのでしたら、ぜひアップして下さい(*_*)

2013/03/18 (Mon) 08:32 | EDIT | REPLY |   

翠香  

結衣さんへ

ユタがそれほど特異な存在ではなく、かなりいることに驚きました。
沖縄は一度行ったことがありますが、確かに独特な文化がありますね。
海は綺麗でしたが、食べ物が口に合わなくて、ここには住めないと思いました(笑)

あ~岡部と竹村(信濃のコロンボ)、ご存じありませんでしたか~
浅見光彦ほどメジャーではないけど、一応ドラマ化もされているのですが(^^;)
実は内田作品は浅見シリーズが大部分を占めていて、他のシリーズは少数派なんです。
浅見と共演している作品もあるので、岡部と竹村のシリーズは読んでおいて損はないかも。
私は同じシリーズを延々と読むのは途中で飽きてしまうのでダメなんですよね~
大好物だって、毎日食べていたら飽きるでしょう?
なので、気が向いたら読むということでご容赦ください。

2013/03/19 (Tue) 00:26 | EDIT | REPLY |   

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