Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【秋の花】 北村薫

 26, 2006

◆◇◆見えざる手により幕引かれた少女の未来◆◇◆

円紫さんと私シリーズ3
長編
東京創元社 1991.2
  創元推理文庫 1997.2

秋の花
秋の花 北村 薫

おすすめ平均
starsその、見えざる手
stars文学的ミステリー
stars生きていくのはつらいこと?
stars人間のもろさが切ない作品
stars期待外れ・・・ 評価下げてすみません

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■あらすじ

絵に描いたような幼なじみの真理子と利恵を過酷な運命が待ち受けていた。ひとりが召され、ひとりは抜け殻と化したように憔悴の度を加えていく。文化祭準備中の事故と処理された女子高生の墜落死━━親友を喪った傷心の利恵を案じ、ふたりの先輩である《私》は事件の核心に迫ろうとするが、疑心暗鬼を生ずるばかり。考えあぐねて円紫さんに打ち明けた日、利恵がいなくなった・・・・・・
(創元推理文庫より)

■テーマ
  生と死

■ヒロイン
 《私》(名前の記述なし)

■感想
 季節に合わせて、この作品を紹介します。
  【夜の蝉】は、季節が春から夏へと移っていきましたが、【秋の花】は文字通り、秋のお話。

 この作品は、シリーズ初の長編、そしてこのシリーズで初めて死者が出てしまいます。
 北村薫氏の作品は、『日常の謎』モノなどと言われておりますが、『日常の謎』と言い切るにはあまりにも重い少女の死。そして、残されたもうひとりの少女。無二の親友を喪った彼女がとても痛々しく思えました。

 さて、『名探偵』の円紫さんは、物語も終盤を迎えた頃にようやく登場します。まあ、円紫さんは落語家ですから、始めのうちは『前座』にあれこれ推理させておいて、座も盛り上がったころ、『真打ち』登場、といったところでしょうか。
相変わらず、「私」の話を聞いただけで、全てを見通してしまいます。からみあった糸のように複雑に入り組んでいた謎が、円紫さんにかかるといともあっさりと解けてしまいます。分かってみると、実に他愛ないことで・・・。

こんな些細なことで、かけがえのない命が消えてしまうのは、やりきれない思いがしました。
『秋の花』秋海棠(しゅうかいどう)という花のこと。この花が持つ花言葉が、まさにそういう『思い』を物語っていますね。
生きることの意味、子を持つ親の気持ちを考えさせられる作品でした。

■評価(5個が最高)

 

◆トリック度

267

◆冷や汗度

404404404

◆満足度

★★★

■特におすすめ!

  • 【夜の蝉】を読んだ方
  • ミステリー小説初心者116
  • 落語が好きな方
  • 文学が好きな方
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COMMENT 2

Sat
2007.11.24
21:20

june

URL

翠香さん、こんばんわ。
「円紫さんと私シリーズ」といったら日常の謎と思っていたので、死者が出たのには驚きました。でも、トリックの妙とかではなくて、人の心から読み説いてそこへ戻っていくのは、やっぱりこのシリーズならではだと思います。親の気持ちにまで思い到っての円紫さんのセリフ、すごいと思いました。

Edit | Reply | 
Sat
2007.11.24
22:52

翠香

URL

juneさんへ

コメントありがとうございます。
私もこのシリーズに出会って、人が死ななくてもミステリーが書けるんだ、ということが目からウロコだったので、この作品を読んだときはびっくりしました。
円紫さんは、《私》にとっての人生の師でもあるわけなんですね。
続編の『六の宮の姫君』も長編ですが、これもまた雰囲気が全く変わった作品になっています。でも、次の『朝霧』へと物語がつながっていくので、2作続けて読まれることをおすすめします。

Edit | Reply | 

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  •  「秋の花」北村薫
  • 秋の花今回はシリーズ3冊目にして初めての長篇です。しかも事故か自殺かそれとも・・・という人の死が出てきます。死の真相を探るというのが目的なのではないけれど、一人の女子高生のためには、そこを避けて通るわけにもいかなくなります。謎とも気づかないような日常....
  • 2007.11.24 (Sat) 21:20 | 本のある生活

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