Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【甘栗と金貨とエルム】 太田忠司

 29, 2010

◆◇◆甘くない甘栗くん◆◇◆

甘栗晃シリーズ1
長編
角川書店 2006.9
  角川文庫 2010.2

4044269076甘栗と金貨とエルム (角川文庫)
角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-02-25

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■あらすじ

名古屋に暮らす高校生・甘栗晃は、突然亡くなった父親の代わりに、探偵の仕事をすることに。依頼は、ナマイキな小学生・淑子の母親探し。
──美枝子は鍵の中に?
謎めいたこの一言だけを手がかりに、調査を始めた晃は、初めての「出張」で、大都会・東京へ。慣れない街に四苦八苦しつつ、謎を解こうと必死の晃だが、衝撃の事実を知り!? 太田忠司が贈る、とびきりの青春ミステリ!!
(角川文庫より)

■感想
 太田忠司先生の新シリーズです。
 主人公は17歳の少年・甘栗晃。彼の父・甘栗清吾は、探偵業を営んでいたが、不慮の事故で他界。父の事務所を片付けに来たときに、父の最後の依頼人である小学生の淑子(エルム)が訪れ、不承不承父の仕事を引き継ぐことに。

 太田作品は、少年が主人公になっているものが多いですが、やっぱり少年探偵といえば、狩野俊介と比較してしまいますよね。しかし、この甘栗くん、天涯孤独であるなど、俊介と共通点もあるのですが、性格は全く正反対。
 高校生のわりには老成しているし、クールでシニカル。幼馴染の直哉からは「年齢を二十歳ごまかしている」といわれるほど(苦笑)
 この物語は甘栗くんの一人称で語られているのですが、「僕」ではなく「私」ですからねぇ。つい俊介シリーズの野上さんを思い浮かべてしまって、始めは中年男性かと思った(笑)
 でも、会話文では「俺」なんですよ。一見、老成しているようで、言動には子供っぽさもあり、そのあたりのギャップがまたいいですね。
 直哉との電話を切ったときに「轟轟戦隊に滅ぼさせろ」と呟いたのには笑ってしまった

 この作品の舞台は名古屋です。太田先生の出身だけあって、名古屋の土地や風物の描写が詳しい。特に名古屋独自の食文化には興味をそそられました(^^)
 『ころうどん』は全く知らなくて、ええっ、うどんの上にコロッケ??と思ってしまいました(笑) その他、味噌おでんやイタリアンスパゲッティ(鉄板に溶き卵の上にナポリタンという代物)などなど。

 高校生探偵に小学生の依頼人という設定ですが、ジュブナイルではありません。タイトルと表紙のイメージからファンタジーかと思われるかもしれませんが、意外と内容は重いですし、生臭い話も出てきます。むしろ大人が読む青春小説だと思います。

 ふと思ったのですが、甘栗くんの周りには強くてしっかりした女性が多いですね。依頼人のエルムは生意気だけど、しっかり事実を受け止めていたし、甘栗探偵社の元事務員の奥山さん、探偵のアドバイスをしてくれる『同業者』の藤森さん(この人は甘栗くんの憧れの女性)、甘栗くんにけんもほろろな態度をとられてもあきらめない美術部の三ケ日さん(ちなみに「三ケ日」は本名ではなく、甘栗くんがつけたあだ名)など。

 エルムの母親が失踪し、手掛かりは父親の手帳に走り書きされた「美枝子は鍵の中に?」という謎の言葉だけ。でも、「何処へ」より「何故」の方が重要になってきます。トリックには途中で気付いてしまいましたが、それだけでは終わらないドラマがありました。

 このほど第2作も出たそうで、これからの甘栗くんの活躍が楽しみですね(^^)

■評価(5個が最高)

 

◆トリック度

267267

◆冷や汗度

404404

◆満足度

★★★★

■特におすすめ!

  • 青春小説が好きな方
  • 名古屋出身の方
  • 気軽に読めるミステリーをお探しの方
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Tag:太田忠司 甘栗晃

COMMENT 2

Fri
2010.04.30
02:25

viviandpiano

URL

なかなか

面白そうなシリーズですね♪
太田先生の書く少年ものはかなり好きなので、
私もそのうち読んでみたいと思います☆

名古屋って、色々変わった発想の食べ物があるみたいですね。
天むすとかも、考えてみればアイデア料理ですし。
また遊びにいってみたいけど、
JRLの路線がなくなるみたいで、一気に遠くなったな~・・・

Edit | Reply | 
Sat
2010.05.01
00:04

翠香

URL

viviandpianoさんへ

甘栗くん、いい感じです。
お気に入りのシリーズになりそう(^^)

名古屋には叔母が住んでいるのですが、行った事がないのですよ。
近鉄との乗り換えで何度か名古屋駅は通っているのですけどね(^^;)
名古屋グルメツアーなんか楽しいかも!?

Edit | Reply | 

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