【不思議の国のアリス】 ルイス・キャロル

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By翠香

◆◇◆Alice in Wonderland!!◆◇◆

童話
新潮文庫 1994.2

不思議の国のアリス (新潮文庫)
不思議の国のアリス (新潮文庫)金子 国義

おすすめ平均
stars不思議の国」は「夢の国」
stars訳が受け入れられない
starsウカレウサギ?
stars訳仕方が絶妙
stars説教が無い

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■あらすじ

ある昼下がりのこと、チョッキを着た白ウサギを追いかけて大きな穴にとびこむとそこには・・・・・・。アリスがたどる奇妙で不思議な冒険の物語は、作者キャロルが幼い三姉妹と出かけたピクニックで、次女のアリス・リデルにせがまれて即興的に作ったお話でした。1865年にイギリスで刊行されて以来、世界中で親しまれている傑作ファンタジーを金子国義のカラー挿画でお届けするオリジナル版。
(新潮文庫より)

■感想

アリス今回は、ちょっと趣向を変えて童話をご紹介。
今まで、『不思議の国アリス』のお話は、忙しいウサギが出てきたり、アリスの体が大きくなったり小さくなったり、と断片的には知っていたのですが、
ちゃんと通しで読んだことはないかも・・・と思いまして。
特にこのお話は、ミステリーのモチーフに用いられることが多いので、『ミステリー副読本』として読んでみました。
折りしも現在、映画『アリスインワンダーランド』が公開中でもありますし、原作に当たってみる方も多いのではないかと思いますので、
主な登場キャラをご紹介していきましょう。
なお、シルエット画像は、Alice Blueさんの素材をお借りしています。
白ウサギ

白ウサギ

アリスの目の前を「たいへんだ!遅刻!遅刻!」といいながら通り過ぎていったうさぎさん。
このうさぎがチョッキを着て、ポケットから懐中時計をとりだしたのに興味を持って、アリスはこのウサギの後を追い、ウサギ穴へ落っこちてしまいます。
これがアリスの冒険の始まりでした。

青いイモムシ

青いイモムシ

キノコの上に乗って、長い水ギセルをくゆらしています。
実は、不思議の国一番の賢者。アリスにキノコの片端を食べると体が大きくなり、もう片端を食べると小さくなると教えてくれます。
でも、どっちの端が大きくなるのかは教えてくれないので、不親切ですね(^^;)

チェシャ猫

チェシャ猫

耳元まで口が裂けるほどにんまり笑っている猫。
自由に姿を消したり、宙を浮かぶことができます。

ハッター

ハッター

延々とお茶会を続ける『帽子屋』。
なんでもハートの女王に「あの者は時間を潰している。首をはねよ!」と言われたため、時間が6時で止まっているのだとか。
左の絵では、靴が脱げていますが、これは法廷に証人として出廷し、ハートの女王に恐れをなして脱げてしまった様子です(笑)

三月ウサギ

三月ウサギ

ハッターと一緒にお茶会を続けているウサギ。
私が読んだ本では、『ウカレウサギ』と訳してありましたが、一般的には三月ウサギと言われているようです。
ハッターとこの三月ウサギはちょっと頭がおかしいのだとか。

ハートの女王

ハートの女王

トランプのハートのクイーン。
「首をはねよ!」が口癖のおっかない女王様です(^^;)

トランプ兵

トランプ兵

赤いバラと間違えて白いバラを植えてしまい、首が飛ぶのを恐れて、赤ペンキで塗り替えようとしている、お間抜けなトランプ兵たち。
この場面では、ハートの2、5、7の3人の兵が登場します。

 タイトルどおり、本当に不思議なお話でした。なんというか、つかみどころがない感じ。
 イソップみたいに教訓があるわけでもなし、アンデルセンのように感動するような話でもなく。
 全体を通して、言葉遊びが多いのですが、これは竹取物語に通ずるものがありますね。
 だけど、日本語でシャレになっていても、原語ではどうなっているのでしょう??
 例えば、「目茶苦茶会」(めちゃくちゃなお茶会という意味らしい)とか、
 「あんた、さっきブタといった?それともフタ?」とか(笑)
 すごいのは、「タラってどうして魚へんに雪って書くかわかるか?」って、漢字じゃないか!
 おそらく原語ではまったく違う言葉になっているのでしょうね。そのまま訳してもシャレにならなくなるからでしょう。
 別の訳者の本を読み比べてみるのも楽しいかもしれませんね(^^)

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Comments 8

nao  

海洋堂のフィギュア(大傑作!)、今もガラスケースの中に・・。

紹介されている文庫持っていますよ(イラストと作品のバランスが絶妙)。
この作品最初に読んだ時、正直まったくといっていいほどおもしろくなかった。けれども、後にマザーグースの魅力を知ってから、この作品の見方が変化(怖ろしく鈍感なのでした・・)。
マザーグースのイメージの世界(幻想の奔放さ)に、幼少時から慣れ親しんでいるであろう英国(他の英語圏も?)にあって、当然この作品世界はより濃密にイメージの拡がりを持つものであったことだと思う。うらやましいなぁ・・。
「となりのトトロ」や「千と千尋・・」なんかアリスの世界へのオマージュなのかも。日本国にはアニメがありました!
後々、各国で映像化されたアリス世界は(挿絵の方面でも)、だいたいグロテスクな傾向に振れたのものが多いように思うのですが、つまり製作者たちの幼少時の読後のイメージ世界も、かのようなものであったということか(オトナになってから変化した?)。それにしても、なんと豊穣な世界であることだろう・・。

2010/05/16 (Sun) 14:02 | EDIT | REPLY |   

viviandpiano  

そういえば

私も、子供向けのダイジェスト版?しか読んだことが無いので、
原作を読んでみたいな~・・・
でも、おっしゃるように訳っていろいろ難しいですよね。
どの出版社のがいいのかな~?

多分、そんなに難しい単語もないと思うので(あくまで印象ですが)、
英語でも読めなくはないとは思いますが、
逆に、洒落とか語呂合わせみたいなのは素人には難しそうですね(^^;
でも、読み比べてみたい気持ち、よく分かります♪

チェシャ猫といえば、やっぱり有栖川先生ですね☆

2010/05/16 (Sun) 17:01 | EDIT | REPLY |   

翠香  

naoさんへ

この文庫、表紙はピンク地にうさぎさんなので、可愛い感じだけれど、
挿絵はなかなか味のある絵ですよね。
私はアニメオンチなので、ご指摘の作品がオマージュかは分かりませんが、
確かに世界観とかは似ているかもしれませんね。

マザーグースは、講談社文庫のしおりに詩が載っていて、数点は知っていますが、
これもミステリーのモチーフに使われることが多いので、一度きちんと読んでみたいです。
ちなみに今読んでいる本(アリスモチーフ)が終わったら、マザーグースモチーフの海外ミステリを読む予定です。
ちょっと分厚い本なのですが・・・頑張ります(笑)

2010/05/17 (Mon) 00:24 | EDIT | REPLY |   

翠香  

viviandpianoさんへ

その昔、中学の英語の教科書にアリスが題材になっていたのですよ。
それこそ、I am Alice. I am a girl.みたいな簡単な英語で(笑)
原文を訳者による翻訳の違いを調べてみるのも、ちょっとした研究になりそうですね。
外国文学専攻の学生さんの卒論にいいかも?(笑)

有栖川先生のロゴマークかわいいですよね。
Alice in mystery landとシャレているのもお茶目だし☆
読者がトリックを解こうと必死になっているのを、どこかでニマ~と笑いながら見ているのかも!?

2010/05/17 (Mon) 00:40 | EDIT | REPLY |   

のぽねこ  

楽しく拝読しました

翠香さんへ
記事を楽しく拝読しました。シルエット画像もあると素敵ですね。
私の記事の方にコメントいただいていたのに、お返事できていなくてすみませんでした。原文にあたって調べてから…と思いながら、動けていないのでした…。
おっしゃるとおり、絶妙な訳文も楽しいですよね。
またいずれタラの原文にもあたりたいと思っていますので、分かりましたらなにかのかたちでご報告しますね(いつになるやら、ですが…)。
それでは、失礼します。

2010/05/17 (Mon) 21:25 | EDIT | REPLY |   

翠香  

のぽねこさんへ

ご無沙汰しています。コメントありがとうございました。
タラは、原文だとおそらく「何でタラの腹は雪のように白いか知ってるか?」ぐらいの意味ではないかな~と思うのですが、違うかな?
のぽねこさんの調査報告を楽しみにしていますね(^^)

またこちらからも遊びに寄らせてもらいますね~☆

2010/05/18 (Tue) 00:04 | EDIT | REPLY |   

miroku  

永遠の名作

原文で読むと、詩のリズムが心地よいのですが、私の場合は英語をさほど理解するわけでもなく、楽しみよりも苦行だった記憶が・・・。
キャロルは娘アリスに、この話を語って聞かせたとか・・・。
子供にとって、この不条理は楽しいものだったのでしょうね。
オチもなにもないほら話。
そこがいいですね。
このイマジネーションは素晴らしい。
ミステリーに限らず、小説では繰り返し立ち現れる世界。
一度は目を通すべき作品ですね。
私も好きな作品です。
ちなみに、最近読み返したのも紹介されたのと同じ版でした。

2012/07/16 (Mon) 14:17 | EDIT | REPLY |   

翠香  

mirokuさんへ

原文で読んだことがあるのですか。凄いですね~。
辞書と首っ引きで読むのはキツそうだなぁ。
色々な出版社から翻訳本が出ていますが、
ちょっと立ち読みで他のを覗いてみたら、全然違いましたね。
英文科の卒論のテーマとしてもいけるのではないでしょうか。
同じミステリのモチーフとしては、マザー・グースもよく使われているので、
これも読んでおきたいですね。

2012/07/16 (Mon) 23:57 | EDIT | REPLY |   

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