Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【時計館の殺人】 綾辻行人

 11, 2010

◆◇◆「時計館」に秘められた悲しい過去◆◇◆

島田潔(館シリーズ)5
長編
講談社ノベルス 1991.9
  講談社文庫 1995.6
  双葉文庫 2006.6
20第45回日本推理作家協会賞受賞作。

時計館の殺人 (講談社文庫)
時計館の殺人 (講談社文庫)皆川 博子

おすすめ平均
stars推理小説ならではの快感を味わえる作品
stars時間という謎
stars"時計館"でなければならなかった
stars素晴らしい!!まんまと罠にはまりました
stars館と美少年と薄倖の少女と 

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■あらすじ

を埋める百八個の時計コレクション。鎌倉の森の暗がりに建つその時計館で十年前一人の少女が死んだ。館に関わる人々に次々起こる自殺、事故、病死。死者の想いが籠る時計館を訪れた九人の男女に無差別殺人の恐怖が襲う。凄惨な光景ののちに明かされるめくるめく真相とは?第45回日本推理作家協会賞受賞。
(講談社文庫より)

■感想
 「時の記念日」記念(意味不明w)で読んでみました。一日遅れですが(昨日、PCの調子が悪くて・・・ブツブツ(-^-;)
 館シリーズ第5作です。
 折りしも、第63回日本推理作家協会賞が発表されましたが、本作は、第45回日本推理作家協会賞受賞作です。
 さすがに600ページ超の力作、読み応えありました~。

 【十角館の殺人】で登場した、江南(かわみなみ)が再登場します。十角館では、捜査する側だったのですが、今度は当事者側になってしまいます。
 館に閉じ込められた9人が次々に殺される様や、章ごとに場面が切り替わる構成は、【十角館の殺人】と似ていますね。
 今回の時計館も、もちろん中村青司の設計です。中村青司といえば、からくり趣味、どこかに必ず仕掛けが施されているのです。それなのに、江南君、なかなか気付かないのですよね(^^;)
 閉ざされた空間で、殺人が行われるという状況下では、お互いが疑心暗鬼になり、自分以外の人間は誰も信じられなくなりますよね・・・。
 だから1人で部屋に閉じこもる気持ちも分かるのですが、1人になるのが一番危ないのに~!鍵を掛けても、ドアをバリケードで固めても意味ないのです。
 【十角館】ではからくりはあまり効果的に使われていなかったけれど、今回はトリックにその特性を存分に生かしていると思います。

 ここでご注意なのですが、本作を読まれる前に必ず【迷路館の殺人】を読んでおいてください。(できれば【十角館の殺人】も)
 実は本作に【迷路館】のネタバレが含まれているのです。
 それから、本作を飛ばして先に【黒猫館の殺人】を読まないように!【黒猫館】には本作のネタバレが含まれているようです。
 刊行順に読んでいれば全く問題ありません。

 登場人物一覧を眺めていて、私はあることに気が付きました。この人とこの人はもしかして・・・?
 いきなり犯人第一候補に挙がったのですが、読みは正しかったものの、早い段階で明らかになってしまった・・・。
 結局犯人はあの人だったのか~。メイントリックは分からなかったのですが、あの人の言動からある程度予想つきましたね。
 しかし、ポリタンクの水なんかよく飲めますよね・・・。夏場で3日間も常温で・・・。
 まさか自分が殺されるとは思っていないからだろうけど、ちょっと皆、無防備すぎやしませんか?私だったらそんな得体の知れない水、絶対飲めない~!

 今回のメイントリック、殺人を実行するために考え出されたものではなくて、この館に秘められた悲しい過去によるものでした。
 ストーリーとトリックが無理なくリンクしていて良かったと思います。また凶器に時計が使われていた理由も納得できました(^^)

■評価(5個が最高)

 ◆トリック度267267267267
◆冷や汗度404404404404
◆満足度★★★★

■特におすすめ!

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Tag:綾辻行人 島田潔 中村青司 日本推理作家協会賞

COMMENT 4

Sat
2010.06.12
01:28

viviandpiano

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これは

好きです☆
このトリック・・・というか仕掛けの必然性に、
何だかとっても共感してしまったので。
今回この事件に巻き込まれた人たちの無防備さは、
確かに、え~っ・・・?と思いました(笑)

この作品で、「物語性」というもの、
「展開力」というものがパワーアップしていたと思うので、
館シリーズにも、期待が高まったのですが・・・
寡作すぎますね(^^;

Edit | Reply | 
Sat
2010.06.12
17:41

翠香

URL

viviandpianoさんへ

トリックありきの物語ではなく、
まず物語の背景があり、トリックを上手く利用している点、評価できますね(^^)
あとはもう少しキャラが立っていると面白いのですが。

綾辻先生、寡作なんですね。
私はまだまだ追いついていないので・・・。
「寡作過ぎる」っていかにもマニアらしいな~言ってみたい(笑)

Edit | Reply | 
Thu
2010.06.17
20:36

あかね

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おくればせながらコメント♪

私もとても好きな館ですi-189(笑)
この前Anotherを読んで思いましたが・・・この分厚さなのに、一気にハマってしまう・・・読ませてくれるパワーが、すごいなぁi-262と思ってしまうi-190さすが、綾辻先生ですi-233

今日~昼休みに図書館へ行ったのですが、ついつい児童文学のコーナーでYA版の「十角館」かりてしまいましたi-236装丁がちがうだけですが、なんだか嬉しくて(笑)

Edit | Reply | 
Thu
2010.06.17
23:35

翠香

URL

あかねさんへ

この作品は、さすがに日本推理作家協会賞受賞作だけあって、
十角館よりもからくりの特性を生かしてパワーアップしているなと思いました(^^)

十角館は、始めのうちは、学生達がお互いに「カー」だの「ポウ」だの呼び合っているのが、
ちょっと引き気味だったのですが、
やはりあの衝撃は忘れられません。鳥肌ものでした(笑)

Edit | Reply | 

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