【垂里冴子のお見合いと推理】 山口雅也

◆◇◆垂里家の呪い・・・!?◆◇◆

垂里冴子シリーズ1
連作短編集
集英社 1996.6
講談社ノベルス 2000.4
講談社文庫 2002.3

垂里冴子のお見合いと推理 (講談社文庫)
垂里冴子のお見合いと推理 (講談社文庫)
おすすめ平均
starsお見合いの恐怖
stars姉さん
stars深く考えずに読める軽さがいい!
stars異色?
stars軽い読みものとして楽しめた

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■あらすじ

里家の長女・冴子、当年とって33歳、未婚。美しく聡明、なおかつ控えめな彼女に縁談が持ち込まれるたびに、起る事件。冴子は、事件を解決するが、縁談は、流れてしまう・・・・・・。見合いはすれども、嫁には行かぬ、数奇な冴子の運命と奇妙な事件たちを名人上手の筆で描き出す、特上の連作ミステリーついに文庫化。
(講談社文庫より)

■感想
 山口雅也作品初挑戦です。
 本作は、垂里冴子シリーズの第1作で、4章からなる短編集です。
 「垂里冴子」とは、随分ベタなネーミングですね(^^;)

 垂里冴子は当年とって33歳(冬の章で34歳に突入してしまいますが・・・)。
 本人にこれといった落ち度がないにもかかわらず、どういうわけか縁談がまとまらない。
 しかも相手側になんらかの事件が持ち上がって破談になるケースが多い。
 ついに家族の者も垂里家にかけられた呪いのせいであると言い出す始末で・・・(^^;)

 周りの者はいろいろと気を揉んでいるのですが、冴子当人はあまり気にしていない様子。
 おっとりとしていて、文字が書いてあるものなら聖書から電話帳までダボハゼのように食いついてしまう、
 いわゆる「活字中毒者」。
 普段は野暮ったい茶色いフレームの眼鏡を掛けているのですが、眼鏡をはずし、若干斜視気味の夢見るような視線で宙を見つめている時が何かを思考しているときの彼女の癖。

 あるミステリファンの人気投票で、垂里冴子女性探偵部門の第2位に選ばれたそうです。
 (ちなみに第1位は北村薫氏の『覆面作家シリーズ』の千秋さん

 さて、このシリーズ、『続』、『新』と頭に付けて続いていくのですけど・・・。
 ということは冴子さん、まだまだ縁遠いようです


 【春の章 十三回目の不吉なお見合い】
 見合い相手の智彦は、見合い中も気もそぞろで離れた席にいた男女を見つめていた。
 どうやら水商売の女に入れあげていたらしいと分かり、冴子は妹の空美、弟の京一とともに
 その女のアパートへ乗り込んだのだが・・・。
 確かに不吉なお見合いでしたねぇ(^^;)始めから強烈なお相手で(苦笑)
 仕事でストレスを抱えていると、どこかにはけ口を求めてしまうのでしょうか。

 【夏の章 海に消ゆ】
 高校時代左腕の技巧派投手で鳴らし、自衛官となった豪田剛が今回のお見合いのお相手。
 しかし、剛はトイレに行ったきり忽然と姿を消してしまった・・・。
 設定はかなり強引ではありますが、まさに盲点をついているなと思いました。
 「見えているのに見えない」か。なるほど。

 【秋の章 空美の改心】
 失恋した空美は、姉の縁談を横取りし、お見合いに挑む。冴子は付き添いで行くことに。
 食事も済み、「若いおふたりだけ」にしようとしたところ、見合い相手の真司は急に苦しみだし、
 帰らぬ人に・・・。
 これは仮病だろうな~と思っていたら、もう一ひねりありました。
 空美の呟きから全ての謎を解いた冴子さん、さすがです。

 【冬の章 冴子の運命】
 今度のお相手は、小説家の篠山荒野。読書好きの冴子と篠山は文学談義に花を咲かせていたのだが、
 冴子が小説家を志した理由を尋ねると、とたんに篠山は暗い話を始め・・・。
 ここでちょっとした人名クイズが出るのですが、森博嗣氏のVシリーズを読んでいたので、分かりました~(^^)v
 珍名のルーツをたどってみるのも面白そう。最後は悲しいお話でちょっとしんみり
 冴子さんもせっかくいいお相手にめぐり合えたのに・・・。負けるな!目指せ『馬の腰』!w

■評価(5個が最高)

 ◆トリック度267267
◆冷や汗度404404
◆満足度★★★

■特におすすめ!

  • 手軽に読めるミステリーをお探しの方
  • 漢字に強い方w
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Category: 垂里冴子
Published on: Tue,  15 2010 23:28
  • Comment: 6
  • Trackback: 0

山口雅也 垂里冴子

6 Comments

viviandpiano  

キャラ設定が

とても興味をそそられます。
なんか、面白そう♪
シリーズが終わるとき、
とびきり素敵な縁談がまとまるのでしょうか?

見かけたら読んでみたいです☆

2010/06/16 (Wed) 00:18 | EDIT | REPLY |   

翠香  

viviandpianoさんへ

私は山口雅也作品はこれが初めてだったのですが、
異色の作品のようですね。
感想には書かなかったのですが、冴子と正反対の奔放な性格の空美と
毎度「ウルトラ・ロイヤル・ヴェリー・スペシャル」な縁談を運んでくる
合子伯母さんとのバトルもあって楽しい作品です。

最後には冴子さんに良縁が来るといいですよね。

2010/06/16 (Wed) 23:54 | EDIT | REPLY |   

あかね  

わ!

ぜ、ぜひぜひ読んでみたい~i-190(笑)なかなか縁談がまとまらない女探偵ですかi-189なんだか惹かれる設定ですi-185

山口先生の作品・・・私も読んだことがないので・・・i-233ぜひぜひチャレンジしてみたいな♪

2010/06/17 (Thu) 20:40 | EDIT | REPLY |   

翠香  

あかねさんへ

時計館がちょっと内容が重かったので、軽めのミステリを選んでみました(笑)
キャラ設定が面白いので、キャラ読みする方ならきっと楽しめると思いますよ(^^)
ぜひぜひ読んでみてね♪

2010/06/17 (Thu) 23:43 | EDIT | REPLY |   

結衣  

楽しんでいます

『ヒロイン』がらみで、『虹の家のアリス』(確かにこれを読むと、仁木順平が好きになりますね)の次に
これを読んでみました。楽しかった!
私も山口雅也作品はこれが初めてです。
主人公の「冴子」さん、読み始めた時にちょっと『ビブリア古書堂』の栞子さんに似てるな……
と思ったのですが、読み進めるうちに少しイメージは違ってきました。
まあ、いずれにしろこちらが先なのでしょうが……。
いいキャラですね、冴子さん!

『ヒロイン』に参加されている皆様のレビュー記事もちらちら読ませていただいています。
多彩で楽しいですね。
こういう試みをされてるって、すごくすばらしい事だなあ、と思っています。
私も真似をして自分なりに読んでみたりしているのですが、
読んでみたら、あまりミステリーとは言えなかったり(『沙羅は和子の名を呼ぶ』加納朋子)(^_^;)
 
この先もどんな名前が出てくるか、楽しみに読ませてもらいます。

2013/06/26 (Wed) 14:21 | EDIT | REPLY |   

翠香  

結衣さんへ

これは楽しい作品ですよね(^^)
確かにおっとりして本が好きな所は栞子さんと似ているかもしれませんが・・・。
栞子さんって、ちょっと怖いところがありますよね。本人は無自覚かもしれないけど(^^;)
実は本作の続編をテーマ読みに入れる予定です♪
テーマ読みは、始めは一人でやっていたのだけど、
自分ひとりだと紹介できる数に限りがあるし(もっと読むのが早ければたくさん紹介できるのだけど)、
皆でレビューを持ち寄った方が楽しいかなと。
作品選びにも個性が出るので、自分では選ばないような作品がエントリーされてくるのは
面白いし、一人では出来ないことだったので良かったかな。

2013/06/27 (Thu) 00:24 | EDIT | REPLY |   

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