Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

ミステリ小説・ドラマ・映画のレビューと、フィギュアスケートに関する話題について。ド素人なので初心者にも分かりやすく、楽しくを心掛けていきたいです。

Take a look at this
トップ > な行の作家 > 【そして誰かいなくなった】 夏樹静子

【そして誰かいなくなった】 夏樹静子

 03, 2010

◆◇◆誰がいなくなったのか?◆◇◆

夏樹静子(シリーズ外)
長編
講談社 1988.10
  講談社文庫 1991.7
  徳間文庫 2009.5

そして誰かいなくなった (徳間文庫)
そして誰かいなくなった (徳間文庫)夏樹 静子

おすすめ平均
stars意外な展開が気軽に楽しめる
starsそして誰も へのオマージュ
starsクリスティへの・・・
stars無駄のないミステリー小説
stars作者の生真面目さが裏目に出て、分かり易いミステリに

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

■あらすじ

湘南・葉山マリーナから沖縄を目指す豪華クルーザーのインディアナ号が出港した。船のオーナーから招待を受けたのは、会社役員秘書、エッセイスト、医者、弁護士、プロゴルファーの五人。オーナーは御前崎から乗船するという・・・・・・。翌朝、一人の死体が発見され、彼の干支である猿の置物が消えていたのだ! 騙される快感に酔える傑作長篇。
(徳間文庫より)

■感想
 クリスティ作品に一字違いのタイトルで目を引いた本作、本家の後に読んでみました。
 夏樹氏の作品は、二時間ドラマなどでよくお目にかかっているのですが、小説を読むのはこれが初めてです。

 思ったとおり、クリスティ作そして誰もいなくなった】のオマージュ作品で、
 多少のアレンジはあるものの、内容は非常に酷似しています。
 インディアン島が豪華クルーザーの『インディアナ号』だったり、人数も10人から7人へ。
 インディアンの人形の代わりに7個の陶器の動物が置かれていて、
 殺された人の干支の動物がなくなっていくのは日本らしいアレンジだな~と思いました。
 また、招待者の名前が宇野<UNO>だったのには、ニヤリとしました。
 謎の声が殺人の告発をする場面もそっくり。
 夏樹氏は、ハヤカワ文庫の翻訳を参考にしたようなので、言い回しまでそっくりでした。
 告発した事件の背景にはホテル火災事件や金の詐欺商法事件など実在の事件を想起させるものもあり、
 風刺が効いていますね。

 なお、作中の登場人物が自分たちの置かれている状況とクリスティ作品との類似点を指摘する箇所があり、
 犯人の名前は挙げていないものの、ネタバレと思われる部分もありますので、未読の方は注意が必要です。
 オマージュなので、本家を知ってこそ楽しめるのではないでしょうか。
 いや~本家と同様、あのアイテムが登場したときは、ぞ~っとしましたよ

 さすがに名作とあって、本作の他にもオマージュ作品・パロディ作品が多数あります。
 いくつか例をあげてみますと・・・

 今邑彩【そして誰もいなくなる】
 小松左京【そして誰もしなくなった】
 黒田研二【そして誰もいなくなった・・・のか?】
 芦辺拓【そして誰もいなくなった・・・はずだった】
 森博嗣【そして二人だけになった】

 などです。探せばまだまだあるかもしれませんね。
 どれもまだ未読なので、気が向いたら読んでみたいですね(^^)

 本作は、桶谷遥という女性の一人称で語られています。
 主人公が途中で死ぬわけはないので、最後まで残るのでは?という予想がつくのですが、
 この遥、いかにもお金持ちのお嬢様といった感じで、性格悪いのですよね(^^;)
 何故、読者に嫌われる女性を主人公に据えたのか?このあたりも計算されたつくりになっています。

 本作はクリスティ作品と酷似しているものの、もちろん結末はまったく違ったものになっています。
 タイトルからも分かるとおり、いなくなったのは「誰も」ではなく、「誰か」なのです。
 いったい誰がいなくなったのか?
 種明かしを読んだ直後の私の感想・・・「うわぁ、出た!あのパターンかあ」です(笑)
 これ以上言うとネタバレになってしまうので、やめておきましょう。
 読んでみるときっと「ああ、あれね♪」と思うこと請け合いです(^^)

■評価(5個が最高)

 ◆トリック度267267267267
◆冷や汗度404404404
◆満足度★★★★

■特におすすめ!

関連記事
スポンサーサイト

最後までお読みいただきましてありがとうございました。
ランキングに参加しています。下のバナーをクリックして応援お願いいたします。
ブログランキング・にほんブログ村へ      blogramのブログランキング  

Tag:夏樹静子 そして誰もいなくなった クローズド・サークル

COMMENT 6

Sat
2010.09.04
09:08

mokko

URL

タイトルも・・・

パロってます(^◇^;)
結構パロってる作家さんがいるんですねぇ~
森博嗣氏の作品に興味があります。

夏樹静子作品は読んだ事ないですけど
やはりドラマでお世話に?なってます(^◇^;)
結末が「あのパターン」ってわかるところが
面白そうだわぁ~
でもきっと読まない( ̄▽ ̄;)ゞ

Edit | Reply | 
Sat
2010.09.04
18:23

viviandpiano

URL

これは

もしかしたらドラマになったのを見たかも?
う~ん、覚えてないですけど(^^;

それと、
折原一先生の『セーラ号の謎』もオマージュに当たると思います☆

NHKがクリスティの特集をやるみたいで、
来週からBS2とハイビジョンで色々あります♪

Edit | Reply | 
Sat
2010.09.04
23:35

翠香

URL

mokkoさんへ

この作品を見つけた時は、「おおっこれは!」って思ったんですよ~。
パロディ作品、多いですよね~多分まだまだあると思います。
やっぱりこういうのはネタ元を知っていないと楽しめないので、
クリスティ作品、読んでよかったです(^^)

森博嗣作品は、ふふっ私持っています♪
うん、読みたくなってきた~w

「でもきっと読まない」というmokkoさんのオチにコケました(^_^;)
mokkoさんが読みたくなるような記事を書けるよう、頑張らねば(笑)

Edit | Reply | 
Sat
2010.09.04
23:50

翠香

URL

viviandpianoさんへ

私も火サスかなにかで観たかもしれない。
種明かし部分を読んでいたら、デジャブのような感覚があって・・・。
夏樹作品は、かなりドラマ化されているのでありうるかも。

オマージュ作品の情報、ありがとうございます♪
でもタイトルは全然もじってないのですね。

クリスティ特集ですか!楽しみですね。
ああ、でも連ドラも色々観ているので、やりくりできるかなぁ。
野球もあるし(最近試合時間が長くて・・・)
ちなみに9/8はハマスタで野球観戦の予定です♪

Edit | Reply | 
Mon
2010.09.06
14:05

あかね

URL

なるほど♪

おおおi-175

オマージュやパロディの作品て、けっこーたくさんありますねi-194

翠香さんが挙げられている作品の中では「そして二人だけになった」しか読んだことがありませんi-237



この作品おもしろそうだな~i-199
誰か・・・って・・・・・・(笑)
気になりますねi-235

そしてviviさんコメントにも書いてあったクリスティ特集~楽しみにしていましたi-234
オリエント急行~ナイル殺人事件・・・
読まずに・・・i-201
というのも躊躇ありますが、見てみようかなi-175
と、録画予定ですi-1

Edit | Reply | 
Wed
2010.09.08
00:31

翠香

URL

あかねさんへ

やはり名作だけあって、オマージュもかなりの数があるみたいですね。
「そして二人だけになった」は、読もうと思っています。
今邑彩作品も気になっているのですが、
「ルームメイト」の二の舞が怖いので、評判良かったら読んでみよう(笑)

あかねさんもクリスティの原作はハヤカワで読んだのですよね。
本作では言い回しが同じ所がいくつかあるので、テンションあがるかも♪
「誰か」は意表をついていると思いますよ。

クリスティ特集、オリエント急行は、以前ハイビジョンで観ました。
ナイル殺人事件は見逃してしまいました。
またの機会を待ちたいと思います。

Edit | Reply | 

コメント&トラックバックに関する注意

コメントについて

他者を誹謗・中傷、宣伝目的、公序良俗に反する書き込みは固くお断りします。
そのような書き込みは管理人の判断で削除いたします。
また、作品を未読の方もご覧になりますので、ネタバレにはご注意ください!
くれぐれも犯人の名前やトリックなどを書き込まないように願います。
どうしてもネタバレの内容を語りたい方は、SECRET(管理者にだけ表示を許可)にチェックを入れて
ナイショのコメントにしてくださいね。

トラックバックについて

言及リンクのないトラックバックは受け付けません。
言及リンクとは、トラックバック元の記事(貴方が書いた記事です)に
当記事へのリンク及び当記事の紹介(または感想)が含まれているものを指します。
それ以外はトラックバックスパムと見なす場合があります。
トラックバックスパムと見なされた場合、予告なく削除することがあります。

なお、コメント・トラックバックともにスパム防止のため承認制を採らせていただいています。
記事に反映されるまで時間がかかることがありますが、しばらくお待ちくださいね(^^)
また、コメント・トラックバックのルールについては、
Love knot~ミステリ&フィギュア通信~の歩き方にも記載しておりますので、
合わせてご一読ください。

WHAT'S NEW?