毛髪再生

【秘密】 東野圭吾

Category東野圭吾
 6  0

◆◇◆ずっとあなたを忘れない◆◇◆

東野圭吾(シリーズ外)
長編
文藝春秋 1998.9
  文春文庫 2001.5
20第52回日本推理作家協会賞(長編部門)受賞作

秘密 (文春文庫)
秘密 (文春文庫)東野 圭吾

おすすめ平均
stars面白い
stars解釈は読み次第
stars高校生の娘がいる母親の感想
stars誰がなんと言おうと凄い
stars何度も読み返しました

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

■あらすじ

妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはずの妻だった。その日から杉田家の切なく奇妙な“秘密”の生活が始まった。映画「秘密」の原作であり、98年度のベストミステリーとして話題をさらった長篇、文庫化。
(文春文庫より)

■感想
 この作品は、以前映画化されましたが、この度ドラマ化もされる話を聞き、読んでみました。

 直子は娘の藻奈美とともにスキーバスに乗り、崖から転落する事故に遭ってしまいます。
 自分の身を挺して藻奈美を守ったので、藻奈美の体はほとんど無傷でしたが、
 全身を圧迫されていたため、脳に障害が出てしまいます。
 やがて直子は死亡し、藻奈美は奇跡的に意識を回復したのですが、
 藻奈美の身体に宿ったのは、直子の意識だったのです。
 直子と夫の平介はこの状況に困惑しつつも、直子が藻奈美になりすまして生きていく選択をします。

 いわゆる人格転移ものですね。始めのうちは事故の保障を巡って重苦しい話が続く中、
 母親が小学生になりすまそうと四苦八苦している様子がなんともユーモラスでした。
 また夫婦生活はどうするのかといった生々しい話も出てきます。
 平介にとって、意識は妻であっても、姿形は娘のもの。そんな平介の葛藤もよく描かれていたと思います。

 中盤に入り、直子が若い身体を手に入れ、青春を謳歌する姿に平介は嫉妬するようになります。
 このあたりは読むのが辛くなってしまいました。直子が学校に行っている隙に部屋に入り、
 私物をチェックしたり、電話を盗聴したりしているくだりには嫌悪感を抱きました。
 クリスマスイブに平介が取った行動はあまりにも酷すぎた・・・。
 この一件で直子と平介との間に大きな溝が出来てしまいました。
 しかし、平介は事故を起こした運転手の家族の話を聞き、
 自分が愛する者にとって幸せな道を選ぶことを決意します。

 こういった人格転移ものでは、いつ元の人格に戻るのかがポイントになってきます。
 娘の人格が戻ることは喜ばしいことだけど、それは妻の人格が消えてしまうことを意味していて・・・。
 悲喜こもごもな夫婦の姿に胸を打たれます。
 ここでは二つのアイテムが終盤に重要な役割を果たします。
 私はもっとアクロバティックな展開を想像していたのですが(西澤作品の影響かも^^;)、
 意外と誠実にまとめられていました。数奇な運命に翻弄された美しい夫婦愛が描かれていたと思います。

 ドラマでは、直子&藻奈美の二役を演じるのは、志田未来ちゃんだそうです。
 ドラマの公式サイトの写真を見ましたが、未来ちゃん大人っぽいですね~。 
 内面から滲み出る大人の落ち着きをどう表現するのか、ドラマを楽しみに待ちたいと思います。

■評価(5個が最高)

 ◆トリック度267267
◆冷や汗度404404
◆満足度★★★★

■特におすすめ!

  • 大人のファンタジーが好きな方
  • ラブストーリーが好きな方

■関連
 
テレビ朝日|秘密
  番組公式サイトです。  

関連記事
スポンサーサイト

最後までお読みいただきましてありがとうございました。
下のバナーをクリックしていただけるとさらにやる気UPしますので、
応援よろしくお願いいたします。
ブログランキング・にほんブログ村へ      blogramのブログランキング  

東野圭吾秘密日本推理作家協会賞

6 Comments

viviandpiano  

なるほど。

ちょっと重そうな話だとは思っていましたが、
映画も見てないので、素の状態で読みたいと思います。
(実は、すでに積読・・・w)

色々読みたい本は溜まってるのですが、
なかなか読み始めるまでに行かなくて(^^;
読書の秋、来週ぐらいから頑張ろうかな。

2010/10/08 (Fri) 03:22 | EDIT | REPLY |   

翠香  

viviandpianoさんへ

私も映画は観ていないので、先入観なく読めました。
東野作品は、どんどんドラマ化されるので、
ドラマを先に観てしまうことも多いのですが、
やっぱり映像だと記憶に残りやすくて・・・。
今回はドラマ前に読めてよかったです(^^)

私も読みたい本がたくさんあります。
あれもこれもと思うけれど、あまり読めていないですね(^^;)
ぼちぼち北村作品読みたいのだけどな~v-344

2010/10/08 (Fri) 23:48 | EDIT | REPLY |   

あかね  

この作品~

原作は未読なのですが。
映画版を観て、ラストに衝撃を受けた私ですi-1
すごく面白かった~i-189なつかしい~~~~i-179

そ、いえばドラマ化されるんですよねi-190
東野作品はバンバン映像化ですなあ~i-194
すごいi-197
私もドラマが楽しみです♪

2010/10/09 (Sat) 15:36 | REPLY |   

翠香  

あかねさんへ

私は映画は観ていないのですが、
映画と小説ではラストが違うみたいですよ。
今度の連ドラも楽しみです♪

東野作品の映像化の勢いは凄いですね~。
この間も『世にも奇妙な物語』に使われていたし。
今度『探偵倶楽部』も二時間ドラマでやるそうです。
これも原作読まなくっちゃ!

2010/10/09 (Sat) 18:04 | EDIT | REPLY |   

RIHO  

すみません、ちょっと聞きたいんですけど……汗

直子の最後の決断は、二人にとって良いものだったと思いますか?

2012/09/08 (Sat) 16:49 | REPLY |   

翠香  

RIHOさんえ

RIHOさん、はじめまして!(ですよね?)
これは難しい質問ですね・・・。
良いものとは思わないけれど、
苦渋の選択というか、他に方法がなかったのではないかな。
RIHOさんは、どう思われますか?

2012/09/08 (Sat) 23:48 | EDIT | REPLY |   

コメント&トラックバックに関する注意

コメントについて

他者を誹謗・中傷、宣伝目的、公序良俗に反する書き込みは固くお断りします。
そのような書き込みは管理人の判断で削除いたします。
また、作品を未読の方もご覧になりますので、ネタバレにはご注意ください!
くれぐれも犯人の名前やトリックなどを書き込まないように願います。
どうしてもネタバレの内容を語りたい方は、SECRET(管理者にだけ表示を許可)にチェックを入れて
ナイショのコメントにしてくださいね。

トラックバックについて

言及リンクのないトラックバックは受け付けません。
言及リンクとは、トラックバック元の記事(貴方が書いた記事です)に
当記事へのリンク及び当記事の紹介(または感想)が含まれているものを指します。
それ以外はトラックバックスパムと見なす場合があります。
トラックバックスパムと見なされた場合、予告なく削除することがあります。

なお、コメント・トラックバックともにスパム防止のため承認制を採らせていただいています。
記事に反映されるまで時間がかかることがありますが、しばらくお待ちくださいね(^^)
また、コメント・トラックバックのルールについては、
Love knot~ミステリ&フィギュア通信~の歩き方にも記載しておりますので、
合わせてご一読ください。

Post a comment