Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【絶叫城殺人事件】 有栖川有栖

 30, 2011

◆◇◆館にまつわるエトセトラ◆◇◆

火村英生シリーズ11
短編集
新潮社 2001.10
  新潮文庫 2004.2

4101204330絶叫城殺人事件 (新潮文庫)
有栖川 有栖
新潮社 2004-01

by G-Tools

■あらすじ

「NIGHT PROWLER(夜、うろつく者)」と記された小さな紙片を、口の中に押し込まれ、次々と殺害される若い女。残酷な無差別殺人事件の陰には、カルトなホラー・ゲームに登場するヴァーチャルな怪物が──。
暗鬱の「絶叫城」に展開する表題作ほか、「黒鳥亭」「壷中庵」「月宮殿」「雪華楼」「紅雨荘」と、底知れぬ恐怖を孕んで闇に聳える六つの迷宮の謎に、火村とアリスのコンビが挑む。

(新潮文庫より)

■テーマ
  館

■感想
 火村(作家アリス)シリーズ第11弾。
 前作は『宿』がテーマでしたが、今回は『館』がテーマの短編集です。
 6編の短編が収められており、いずれもタイトルに『殺人事件』が付いています。
 有栖川作品には珍しいなと思ったら、今までは意識的に避けていたのだそうです。
 以前、内田先生が、タイトルの『殺人事件』は無印良品だと言っておられました。
 なるほど、タイトルを見ただけでミステリだと分かりますよね。
 もう一人、殺人事件を扱っているのに、タイトルに使わないのが、森博嗣先生。
 森ミステリのタイトルが『○○殺人事件』になっていたら・・・姉さん、事件です!(←古っ!w)


【黒鳥亭殺人事件】
 火村とアリスは、共通の友人・天農に請われて天農の住む『黒鳥亭』へやってきた。黒鳥亭の前の持ち主は二年前に亡くなったはずだったが、その男の死体が裏庭にある古井戸から見つかった。しかも死後一週間ほどしか経っていなかったのだという。
 <二十の扉>は面白そう。2人で暇つぶしにはもってこいですね(笑)
 しかし、これは真相を知らないで、怪談話で止まっているほうがよかったですね・・・。

【壺中庵殺人事件】
 窓のない地下室『壺中庵』で、この家の主人の首吊り死体が発見された。自殺に偽装した殺人であることは明白だったが、発見当時、天井の扉には閂が掛かった密室状態だった。
 犯人は分かりましたが、トリックが難解でしたね。死体にはこんな利用法もあるのか・・・倫理的には問題ありますけど。

【月宮殿殺人事件】
 ホームレスが建てた三階建ての『月宮殿』が高校生の放火により焼失し、そのホームレスも焼死した。
 しかし、高校生たちは放火した時、中は無人だったと主張、仲間のホームレスの証言と食い違っていた。
 これは意外なオチでした。勉強になります。でもなんだか切ないですね。
 自分の命と生きる支え、その人にとってどちらが重いのか一概には言いにくいですね。

【雪華楼殺人事件】
 建設途中で開発業者が倒産したため、廃墟となってしまった旅館『雪華楼』。そこへ棲みついていた若い男女と中年の男がいた。若い男は自殺としか思えない状況で飛び降り死したが、後頭部には鈍器で殴られたような傷があった。
 某映画で似たような事件を紹介されていたとあり、そういえばそんなシーンもあったかなという印象。
 こんな偶然あるのですね。まさに「事実は小説より奇なり」ですね。

【紅雨荘殺人事件】
 通称『紅雨荘』(べにさめそう)と呼ばれる邸で、元化粧品会社社長の女性が首吊り自殺を装い、殺されていた。彼女には子供が3人いたが、いずれも確かなアリバイがあった。しかし、彼女の従妹は事件当夜、不自然な行動を取っていた・・・。
 アンソロジー【紅い悪夢の夏】にも収録されていて、既読でした。
 打算的な考えが事件をより複雑にしていました。犯人の心情はちょっと痛いですね・・・。

【絶叫城殺人事件】
 ホラーゲーム『絶叫城』の怪物・ナイト・プローラーになぞらえて、若い女性を狙った連続通り魔事件が大阪を震撼させていた。火村とアリスも事件捜査に乗り出すが、第4の事件が起きてしまう。残されたメッセージには終結宣言ともとれる「GAME OVER」の文字が・・・。
 表題作なのですが、これだけは館ではなくゲームの名前です(^^;)バイオハザードに似たゲームですね。
 ある人物の取った行動が正しいとは思えませんが、犯人にとって重い十字架を背負ったことでしょう。

■評価(5個が最高)

 ◆トリック度267267267267
◆冷や汗度404404
◆満足度★★★

■特におすすめ!

  • 館ものが好きな方
  • ゲームが好きな方
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Tag:有栖川有栖 火村英生 作家アリス

COMMENT 8

Mon
2011.01.31
01:41

viviandpiano

URL

新潮の

火村シリーズは、ちょっと重いイメージです。
読後感も暗いものが多かったりして・・・
でも、今回のシリーズは、色んな「館」が出てきて、
それも読みどころでしたね!

国名シリーズがしばらく出ていないので、
早く出ないかな~と思っています☆

着々とシリーズもの読んでますね!(^^)

Edit | Reply | 
Tue
2011.02.01
00:14

翠香

URL

viviandpianoさんへ

確かに陰鬱な結末のものが多かったですね。
大事なものの為に自分の命を擲ってしまった人や、
死者の尊厳よりも自分の利益を優先する人たちなど・・・。

ホント、「館」にも色々な呼び方があるのですねぇ。
だから日本語って難しい。
英語なら全部「ハウス」で済みそうだし。

私は次は「マレー鉄道」です♪
久々の長編なので楽しみ(^^)

Edit | Reply | 
Wed
2011.02.02
17:04

あかね

URL

わ~

わーい♪火村とアリスだ~!!!
この作品初めて読んだ時・・・「え、絶叫城ってゲームかいいいい!!!」
と言った思い出が(笑)
いろんな【館】が出てくるけど、設定的に現実離れしていない感じが作家アリスシリーズぽいかなあ~と(笑)
私は壺中庵&紅雨荘が好きだったかなr(^ω^*)))
わ~・・・再読したいです!!!マレーもいいなあ~♪
感想楽しみにしています!!!
(外海作品を読もうとしてたらなんだかダラダラ数ページしか進まず2週間くらい過ぎてしまった...あかねより  涙)

Edit | Reply | 
Wed
2011.02.02
23:22

翠香

URL

あかねさんへ

私も、『絶叫城』って表題作なのに、何でこれだけゲーム??と思いましたよ(^^;)
確かに綾辻先生の館シリーズのようなありえない館はありませんでしたね。
『マレー鉄道』は読むのはしばらく先になりそう・・・。
読みたい&読まなきゃ本がたくさんありすぎて、悩んでおります(笑)

あかねさんは海外作品、何を読んでいるのかな?
私は今読んでいる本が終わったら、クリスティ作品を読もうかと思ってます。
ポアロシリーズ、追いかけようと策略中(^^)

Edit | Reply | 
Thu
2011.02.03
12:41

あかね

URL

わ♪

私もクリスティの作品なんですよ~♪
シリーズものでは無いのですが。。。
ただ、最初でSTOPしたままだったので。。。ちょっと浮気して別の本(軽めのもの)でも読もうかと考えてたのですが。。。
もう週末にもなるし(笑)気合入れて、再チャレンジしてみようかな♪
こういうパターンだと一気にハマってしまうかも★

ポアロいいですね♪デアゴスティーニのポアロDVDコレクションに心が動きましたが…全部集める自信が無いので、あきらめました(笑)

Edit | Reply | 
Fri
2011.02.04
00:23

翠香

URL

あかねさんへ

お!あかねさんもクリスティ作品でしたか~!偶然ですね♪
私は、クリスティ作品を制覇するのは大変なので、
とりあえずポアロシリーズとノンシリーズを中心に読み進めようと思ってます☆

私もデアゴスティーニのポアロDVDコレクションに惹かれたのですが、
揃えるのは大変なので(お金も掛かるしw)断念しました(笑)
それでも初回のナイル殺人事件だけは買おうかな~と迷い中。

Edit | Reply | 
Fri
2011.02.11
19:09

mokko

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これ!

手元にあります!まだ読んでないですけど(^◇^;)
実は、初アリス作品はアンソロジーだったんですが
それが【壺中庵殺人事件】なんですよ。
あんな死に方はしたくない!と思いながらも
既に火村とアリスの描写が気に入ってしまって
チェックしてたんですよо(ж>▽<)y ☆
火村シリーズは、まとめ買いしたものの
まだ読んでないものがあるので、読まないと(;´▽`A``

Edit | Reply | 
Fri
2011.02.11
23:48

翠香

URL

mokkoさんへ

mokkoさんのアリスとの出逢いは【壺中庵殺人事件】でしたか!
これは密室を扱っていて、本格作品でしたね。
密室の道具に使われてしまった被害者が憐れでした。
私も火村シリーズは少しずつ揃えてきたので、
折りを見て読んでいきたいです(^^)
mokkoさんのレビュー、楽しみにしていますね。

Edit | Reply | 

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