Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【猫は知っていた】 仁木悦子

 29, 2011

◆◇◆第1回江戸川乱歩賞受賞作!◆◇◆

仁木兄妹シリーズ2
長編
ポプラ文庫ピュアフル 2010.3
20第1回江戸川乱歩賞受賞作。

4591116778猫は知っていた―仁木兄妹の事件簿 (ポプラ文庫ピュアフル)
仁木 悦子
ポプラ社 2010-03-10

by G-Tools

■あらすじ

時は昭和、植物学専攻の兄・雄太郎と、音大生の妹・悦子が引っ越した下宿先の医院で起こる連続殺人事件。現場に出没するかわいい黒猫は、何を見た? ひとクセある住人たちを相手に、推理マニアの凸凹兄妹探偵が、事件の真相に迫ることに──。
鮮やかな謎解きとユーモラスな語り口で一大ミステリブームを巻き起こし、ベストセラーになった江戸川乱歩賞受賞作が、装いも新たに登場。

(ポプラ文庫ピュアフルより)

■ヒロイン
  仁木悦子(音楽大学師範科学生)

■感想
テーマ読み特集【いきものがたり】第1弾は【猫は知っていた】です。
とミステリは相性がいいのか、猫がタイトルに付くミステリは本当にたくさんあります。
記事の最後にその他の猫のミステリを挙げておきますので、ご参考にどうぞ(^^)

本作は、仁木兄妹の事件簿シリーズ第2弾としてポプラ文庫ピュアフルから刊行されました。
第1弾の【私の大好きな探偵】は、出版社が厳選した5編の短編が収録されていて、
巻頭には仁木兄妹のプロフィールも付いています。
発表順では、短編【黄色い花】(【私の大好きな探偵】収録)に続き、本作は2作目になります。
中村佑介さんの表紙イラストが気に入っていたので、このレーベルでシリーズを揃えたかったのですが、
第3弾からは違う方のイラストに変わってしまって残念・・・。

本作は言わずと知れた第1回江戸川乱歩賞受賞作ですが、
当時、女性作家は珍しく、その上、身体に障害のある方だったため、大変話題になったそうです。
また、「日本のクリスティ」とも呼ばれていたそうですが、
ただ単に女性ミステリ作家だからということではなく、
軽妙な語り口、殺人事件を扱っていてもグロテスクな描写はないなど、クリスティと相通ずるところがありますね。
そして、兄妹がメインキャラといえば、やっぱり『三毛猫ホームズシリーズ』の片山兄妹を思い起こします。
のっぽな兄に小柄でぽっちゃりの妹という組み合わせも同様ですね。
赤川さんが仁木作品を意識していたかどうかは定かではありませんが・・・。


仁木兄妹が下宿する箱崎医院で、入院患者の一人と箱崎家のおばあさん、
飼い猫のチミが同時に行方不明になります。
悦子はおばあさんが行方不明になる前、物置に閉じ込められていたのを助けたのですが、
おばあさんに口止めをされていたので、事の顛末を黙っていました。
しかしその後、防空壕の抜け穴の中からおばあさんの死体が発見されます。そしてまた、次なる事件が──。


書かれたのが、昭和31年なので、防空壕が残っていたり、テープレコーダーがまだ珍しいものだったり
(箱崎家の女中はテープレコーダーを知りませんでした。この「女中」という言い方も時代掛かってますね)
と、時代を感じさせるものも多いですが、さすがに乱歩賞受賞作だけあって、れっきとした本格ミステリです。
トリックは古色蒼然としたものもありますが、今でも充分通用するものも。
メカニックなトリックは色々な資料を当たったことと思いますが、
想像力だけでこれだけのものを書いたのだとしたら凄い。
動機は最後まで分からなかったのですが、真相が分かってぞっとしました。
こんなこと現実にはあって欲しくないですね。

そして殺害現場に必ず現れる黒猫。実はこの猫が作中においてかなり重要なキーになっています。
内容的にも猫が登場するミステリとしてこの特集にぴったり!テーマ読みは順調な滑り出しになりました(^^)

■評価(5個が最高)

  ◆トリック度 267267267267267
◆冷や汗度 404404404
◆満足度 ★★★★

■特におすすめ!

■参考

  ◆その他猫がタイトルに付くミステリ◆

【猫は聖夜に推理する-猫探偵正太郎の冒険2】
 柴田よしき
猫探偵正太郎シリーズ
【三毛猫ホームズの推理】
 赤川次郎
三毛猫ホームズシリーズ

【ペルシャ猫の謎】 
 有栖川有栖

火村(作家アリス)シリーズ第9弾。
【黒猫/モルグ街の殺人】
 エドガー・アラン・ポー
猫に虐待するシーンが猫好きにはつらいかも
【黒猫の三角-Delta in the Darkness】
 森博嗣
Vシリーズ第1弾。
【黄色い目をした猫の幸せ】
 高里椎奈
薬屋探偵妖綺談シリーズ第2弾。
【黒猫館の殺人】
 綾辻行人
館シリーズ第6弾。
【完全犯罪に猫は何匹必要か?】
 東川篤哉
烏賊川市シリーズ第3弾。

 

  ◆猫が作品に登場するミステリ◆

【アリア系銀河鉄道】
 柄刀一
"字義原理・実存の猫"と名乗る白猫が宇佐見博士を地の文がそのまま実体化する世界へと誘います。
【幻惑密室】
 西澤保彦
神麻さんの相棒(?)、いるだけですべての超能力を無効化することができるカウンターエスパー猫・アボくんが登場
【千年の黙(しじま)-異本源氏物語】
 森谷明子
帝ご寵愛の猫が行方不明に!てんやわんやの大捜索が始まります。
【月光亭事件】
 太田忠司
狩野俊介シリーズ。俊介の愛猫、アビシニアンの子猫・ジャンヌが活躍

 

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Tag:仁木悦子 仁木兄妹 テーマ読み 江戸川乱歩賞

COMMENT 4

Mon
2011.05.30
08:00

mokko

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タイトル

わぁ~早速重なってしまいましたぁ~
この本も読む予定になっていました
やはりカバーイラストがすごく気に入ってたんですが
3弾からは違う人になるんですね・・・残念(x_x;)
色んなブロ友さんの評価が高かったんですが
翠香さんの評価も高いですね
これは読むのが楽しみです(*^▽^*)

Edit | Reply | 
Mon
2011.05.30
17:56

あかね

URL

ネコ!

楽しそうなシリーズですねe-68表紙も中村さんってところがとても惹かれますe-51

ぜひぜひチェックしてみたいe-247

しかも最後に「猫」が付くミステリ~の一覧i-189ありがとうございますi-178参考にしますねi-237

そういえば烏賊川市は、1作しか読んでなかったから、久々に読みたいかもe-257

Edit | Reply | 
Mon
2011.05.30
23:53

翠香

URL

mokkoさんへ

私もこれはmokkoさんとかぶるだろうな~と思っていました(笑)
でもこの作品はテーマ読みのお題を決めたときから入れるつもりでした。
ちなみにラストの作品も決まっているのですが、ひょっとするとこれもかぶるかも??

中村さんのイラストは「謎解きはディナーのあとで」もそうですが、
ポップな色使いとか、デザインセンスとかが気に入っています。
ご本人は非常に個性的なお方ですが(^^;)

やはり乱歩賞受賞作だけのことはありますね。
mokkoさんの感想も楽しみにしています(^^)

Edit | Reply | 
Tue
2011.05.31
00:03

翠香

URL

あかねさんへ

古い作品なので、やはり時代を感じるものもありますが、
文体が軽妙なので、よみやすいと思いますよ(^^)

今は「犬」を読んでいるのですが、これも一覧表を付けようかと思っています。

私も烏賊川市はまだ1作しか読んでいません(^^;)
「健康手帳」にウケた記憶がありますが、今はこのネタ使えないですね~。
私も近いうちに続編読んでみよう。

Edit | Reply | 

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