Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

ミステリ小説・ドラマ・映画のレビューと、フィギュアスケートに関する話題について。ド素人なので初心者にも分かりやすく、楽しくを心掛けていきたいです。

Take a look at this
トップ > 道尾秀介 > 【片眼の猿-One-eyed monkeys-】 道尾秀介

【片眼の猿-One-eyed monkeys-】 道尾秀介

 20, 2011

◆◇◆劣等感と自尊心◆◇◆

道尾秀介(シリーズ外)
長編
新潮社 2007.2
  新潮文庫 2009.7

4101355525片眼の猿―One-eyed monkeys (新潮文庫 み 40-2)
道尾 秀介
新潮社 2009-06-27

by G-Tools

■あらすじ

盗聴専門の探偵、それが俺の職業だ。目下の仕事は産業スパイを洗い出すこと。楽器メーカーからの依頼でライバル社の調査を続けるうちに、冬絵の存在を知った。同業者だった彼女をスカウトし、チームプレイで核心に迫ろうとしていた矢先に殺人事件が起きる。俺たちは否応なしに、その渦中に巻き込まれていった。謎、そして・・・・・・。ソウルと技巧が絶妙なハーモニーを奏でる長編ミステリ。
(新潮文庫より)

■感想
 再びテーマ読みに戻ります。テーマ読み特集【いきものがたり】第4弾は【片眼の猿】です。
 初道尾秀介作品になります。道尾作品には動物がタイトルに入っている作品が数多くありますね。
 この記事の最後にリストを付けましたので、ご参考までにどうぞ。
 その中で何故本作を選んだか?──手持ちがこれしかなかったからですw 
 もう一作積読していますが、そちらは動物が入っていないのですよね(^^;)

 とにかく道尾作品は初見なので、作風とかよく分からなかったのですが、
 なんとなくホラー色の強い作風というイメージを持っていました。
 でも本作はホラー色は全くなく、会話文が多く、ライトな文体です。
 若者の一人称だったり、ちょっと風変わりな登場人物が出てくるところなど、
 伊坂幸太郎作品と似ているなと思いました。
 同世代の男性なので(道尾さんのほうが若いですが)、感性が似ているのかな?とも思っていたのですが、
 実はこの作品はもともとケータイ小説に書き下ろしたものだそうで、
 あまり小説に慣れ親しんでいない若者向けに書かれたのだとか。
 なるほど、新潮文庫の100冊にも選ばれてましたね。
 この時に購入しようとしていたのですが、品切れで買えなかったのですよね。それだけ人気があったのですね。

 主人公の三梨は、盗聴専門の探偵。楽器メーカーからライバル社にデザイン盗用の疑惑があり、調査を依頼される。
 三梨は同業者の冬絵をスカウトし、潜入調査を行った。その矢先、ライバル社の社員が何者かに殺された。
 その時まさに三梨は盗聴していたのだった。犯人は女──三梨は冬絵への疑惑を深めていく・・・。

 と、これだけ見るとハードボイルドなミステリという感じですよね。
 でも三梨の住居兼事務所のあるアパート、ローズ・フラットの住民は風変わりな人たちばかり。
 先も言ったようにライトな文体なので、あまり緊張感もなく進んでいきます。
 冬絵への疑惑を深めつつも、なかなか聞き出せない三梨。
 そしてある時、冬絵の身に危険が!ここから一気にスリリングな展開に。でもどこかマンガチックなんですよね(^^;)
 アニメ化したら面白いだろうけど、実はこれ、アニメ化(映像化)出来ないのですよ。
 知らなかったのですが、どうやら道尾作品に叙述は付き物らしい。
 一つ「あ、そうだったの?」と思っていたら、次から次から出てくること・・・もう騙されまくりました(笑)
 でも彼らが強くたくましく生きていく姿には勇気付けられますね。
 ただ【葉桜の季節に君を想うということ】ほどの驚きと感動はなかったなぁ。
 軽さとメッセージ性のバランスがいまひとつでしたね。

■評価(5個が最高)

  ◆トリック度 267267267
◆冷や汗度 404404404
◆満足度 ★★★

■特におすすめ!

  • 学生の方
  • ライトなミステリをお探しの方
  • ちょっと気分が落ち込んでいる時に読みたい本をお探しの方

■参考

  ◆その他動物がタイトルに入っている道尾作品◆

ソロモンの犬 (文春文庫)
ソロモンの犬 (文春文庫)

ラットマン (光文社文庫)
ラットマン (光文社文庫)

カラスの親指 by rule of CROW's thumb
カラスの親指 by rule of CROW's thumb

月と蟹
月と蟹

カササギたちの四季
カササギたちの四季

球体の蛇
球体の蛇

◆テーマ読み特集◆
いきものがたりバナー

関連記事
スポンサーサイト

最後までお読みいただきましてありがとうございました。
ランキングに参加しています。下のバナーをクリックして応援お願いいたします。
ブログランキング・にほんブログ村へ      blogramのブログランキング  

Tag:道尾秀介 テーマ読み

COMMENT 2

Thu
2011.06.23
10:10

mokko

URL

( ̄O ̄;アッ!

これがありましたねぇ~
ブロ友さんのレビューで気になっていたんですが
ハードボイルド風というのが気になってやめたんだっけ(^◇^;)
騙されまくりっていうのに惹かれるんですけど・・・

月と蟹は絶対に読みたい作品なんですが
まだハードカバー状態ですよね?
文庫化を待つばかりです(;´▽`A``

やはり【葉桜の季節に君を想うということ】は
読まねばいけない作品ってことですね・・・

Edit | Reply | 
Thu
2011.06.23
23:24

翠香

URL

mokkoさんへ

確かにハードボイルド風ではありますね。
でも、個性的な登場人物が出てくるので、コミカル要素も多いですよ。
私は騙されまくりましたが、驚き度はさほどでもないです。

「葉桜」は、人によって評価が分かれますね。私は好きですけど。
そういえば、これもハードボイルド風ですねぇ。
驚き度は保証しますよ!

ハードボイルドに抵抗があるのでしたら、「イニシエーション・ラブ」はいかがでしょう?
これは見た目は普通のラブストーリーですが、
最後に衝撃が走りますよ~

Edit | Reply | 

コメント&トラックバックに関する注意

コメントについて

他者を誹謗・中傷、宣伝目的、公序良俗に反する書き込みは固くお断りします。
そのような書き込みは管理人の判断で削除いたします。
また、作品を未読の方もご覧になりますので、ネタバレにはご注意ください!
くれぐれも犯人の名前やトリックなどを書き込まないように願います。
どうしてもネタバレの内容を語りたい方は、SECRET(管理者にだけ表示を許可)にチェックを入れて
ナイショのコメントにしてくださいね。

トラックバックについて

言及リンクのないトラックバックは受け付けません。
言及リンクとは、トラックバック元の記事(貴方が書いた記事です)に
当記事へのリンク及び当記事の紹介(または感想)が含まれているものを指します。
それ以外はトラックバックスパムと見なす場合があります。
トラックバックスパムと見なされた場合、予告なく削除することがあります。

なお、コメント・トラックバックともにスパム防止のため承認制を採らせていただいています。
記事に反映されるまで時間がかかることがありますが、しばらくお待ちくださいね(^^)
また、コメント・トラックバックのルールについては、
Love knot~ミステリ&フィギュア通信~の歩き方にも記載しておりますので、
合わせてご一読ください。

WHAT'S NEW?