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【野兎を悼む春】 アン・クリーヴス

 03, 2011

◆◇◆赤い骨は語る◆◇◆

シェトランド四重奏シリーズ3
長編
創元推理文庫 2011.7


■あらすじ

シェトランド署のサンディ刑事は、帰省したウォルセイ島で、祖母ミマの遺体の第一発見者となってしまう。ウサギを狙った銃に誤射されたように見えるその死に、漠然とした疑惑を抱いたペレス警部はサンディとふたりで、彼の親族や近くで遺跡を発掘中の学生らに接触し、事情を探ることに・・・・・・小さな島で起きた死亡事件の真相は?現代英国ミステリの珠玉<シェトランド四重奏>第三章。

(創元推理文庫より)

■感想
 本作は、シェトランド四重奏シリーズの第三章ということです。
 シェトランドという土地の名前を聞いてもいまひとつピンとこなかったのですが、
 シェトランド・シープドッグと言われれば、なじみがあります。
 子供の頃、従妹の家でシェトランド・シープドッグを飼っていたのですが、
 元気いっぱいで、賢い犬だったのを覚えています。
 (森ミステリ『S&Mシリーズ』に出てくる犬のトーマも同種ですね^^)

 シェトランドは、大小100以上の島からなる群島地域の総称なのですが、
 本作ではその中のウォルセイ島が舞台となっています。
 日本も同じように島国で、半ば揶揄をこめて日本人気質を「島国根性」などと呼ぶことがありますが、
 ウォルセイでも島国特有の閉鎖的なコミュニティが形成されています。
 誰が何をしたのか、すぐ噂になり、隠し通すことができない。
 そんな小さなコミュニティで痛ましい事件が起こります。

 このシェトランド四重奏シリーズは、ジミー・ペレス警部が探偵役を務めるシリーズだそうです。
 私はいきなり三作目から読んでしまったので、内容についてゆけるか不安だったのですが、
 それほど問題はありませんでした。
 ただ、ペレス警部と恋人のフランがどのように出会い、お付き合いするようになったのかは
 前2作を読まないと分かりませんね。大ロマンスがあったのだろうけど。
 サンディがドジばかりしている刑事だということも読んでいるうちに分かってきましたが、
 前2作を知っていれば、サンディに対する見方も違ってきたかもしれませんね。

 そう、本作はサンディ刑事の成長物語としても読むことが出来ます。
 始めは頼りなくて、こんなので刑事が務まるのかな?と思っていたのですが、
 悪戦苦闘しながらも、少しずつ刑事らしくなっていきます。
 そんなサンディに重要な任務を与え、暖かく見守っているペレス警部がいいですね

 難を言えば、人物の視点がコロコロ変わるので、少々読みづらいです。
 また、それぞれの人物の確執や過去のわだかまり、悩みなどを描き過ぎるあまり、
 物語がやや冗長になっているように感じました。

 今回の事件は、サンディの祖母が死に、サンディ自身が遺体の第一発見者となってしまいます。
 しかも、サンディの従兄弟の過失によるものだと分かります。
 被害者と加害者がともに身内という辛い体験をしたサンディ。
 さらに事件捜査のため、身内を疑わなければならず・・・。
 両親にいつまでも子供扱いされていたサンディでしたが、
 一人の大人として、両親と接するようになる、そんなサンディにも注目です。

 本作は「本が好き!」様から献本いただきました。ありがとうございます。

■評価(5個が最高)

 ◆トリック度267267
◆冷や汗度404404404
◆満足度★★★

■特におすすめ!

  • 海外ミステリが好きな方
  • 考古学に興味がある方
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Tag:ジミー・ペレス アン・クリーヴス

COMMENT 2

Tue
2011.09.06
21:19

mokko

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これは・・・

知らない作家さんでしたぁ~
シェトランドって地名も知らなかったけど
シェトランド・シープドッグは知ってました♪
牧用犬で小型のコリーみたいなワンコですよね♪
なるほどぉ~わかりやすい説明です(o^o^o)

Edit | Reply | 
Tue
2011.09.06
23:24

翠香

URL

mokkoさんへ

そうですそうです!
人懐っこくって、賢いワンちゃんでしたよ(^^)
森博嗣先生の飼い犬・トーマ(「トーマの心臓」にちなんで名付けたらしい)も同種で、
S&Mシリーズの萌絵の飼い犬にもしています。

アン・クリーヴスの作品は、日本ではなかなか翻訳されなかったようです。
創元推理は翻訳に積極的ですよね。
お陰で知らなかった作品がたくさん読めます♪

Edit | Reply | 

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