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【鹿男あをによし】 万城目学

Categoryま行の作家
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◆◇◆さあ、神無月だ。出番だよ、先生◆◇◆

万城目学(シリーズ外)
長編
幻冬舎 2007.4
  幻冬舎文庫 2010.4
55TVドラマ化作品 (2008年1月~3月 主演:玉木宏)


■あらすじ

大学の研究室を追われた二十八歳の「おれ」。失意の彼は教授の勧めに従って奈良の女子高に赴任する。ほんの気休めのはずだった。英気を養って研究室に戻るはずだった。渋みをきかせた中年男の声で鹿が話しかけてくるまでは。「さあ、神無月だ──出番だよ、先生」。彼に下された謎の指令とは? 古都を舞台に展開する前代未聞の救国ストーリー!
(幻冬舎文庫より)

■感想
 ミステリーというよりは、青春ファンタジーな作品です。 
 この作品は、もう連ドラにハマりまくったのですよね。
 放送は2年ぐらい前かと思ったら、もう3年も前だったのですね。早いな~。
 作品の季節に合わせて、10月に読もうと、とっておきしてました♪

 大学の研究室でミスを犯し、居場所がなくなった「おれ」は、
 教授の勧めに従って奈良の女子高へ臨時講師として赴任する。
 ある日「おれ」の前に、渋みをきかせた中年男の声で話す雌鹿が現れ、“目”を運ぶように命じられる。
 “目”は人間どもの間では“サンカク”と呼ばれているらしい。
 “目”を10月の満月までに運ばないと、この国は滅びるという。
 しかし、“目”を運ぶのに失敗した「おれ」は、鹿の怒りを買い、印をつけられてしまう──。

 改めて原作を読んでみると、ドラマはわりと原作に忠実に作られていたのですね。
 大きく違っていたのは、「おれ」の同僚の歴史教師・藤原君。
 原作では妻子持ちの男性なのですが、ドラマでは独身女性に変えられていました。
 ドラマの視聴者は女性が多いですから、恋愛の要素も入れないと、ということなのでしょうね。
 でも、かりんとう好きという設定は同じでした(笑)

 ドラマのシーンをあれこれ懐かしく思い出しながら読みました。
 ダンディなロマンスグレーの教頭・リチャードも原作にあり、嬉しくなりました(^^)
 リチャードは児玉清さんが演じていたのですよね。まさにイメージピッタリ。
 児玉さんはこの本の解説も書かれているのですよ。
 今年の春にお亡くなりになり、本当に残念です。
 堀田イト役の多部未華子さんもイメージ通りでした。

 ドラマを観ているときは全く気が付かなかったのですが、
 この作品は夏目漱石の『坊っちゃん』を意識して書かれているのですね。
 マドンナもいるし、黒板に「パンツ三枚千円也」などと書かれるシーンも坊っちゃんさながら。
 『坊っちゃん』と比較しながら読むのも楽しいかも。

 鹿が人間の言葉を話したり(しかも渋い中年男の声で^^;)、人間が鹿の「運び番」や「使い番」をさせられるなど
 確かに奇想天外な設定ではあるのですが、
 歴史や神話の薀蓄を上手く絡ませてあるので、ただの荒唐無稽な話にはなっていません。
 また、“サンカク”を手に入れるため、という動機はいささか不純だとはいえ、
 姉妹校3校が競い合う「大和杯」での剣道部の対戦は、手に汗握り、
 さわやかな青春モノに仕上がっていて良かったと思います。

 それから奈良の街並みや景色の描写がこと細かに描かれていて、
 読者もその情景を思い浮かべることができます。
 ぜひゆっくり奈良の街を訪れてみたいですね。
 もしかしたら、渋い中年男の声で鹿が話しかけてくるかも!?
 でも運び番や使い番をやらされるのは勘弁してほしいですね(^^;)

■評価(5個が最高)

 ◆奇想天外度
◆さわやか度
◆満足度★★★★

■特におすすめ!

  • ファンタジーが好きな方
  • 青春ものが好きな方
  • 歴史や神話に興味がある方
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