Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【アイスクリン強し】 畠中恵

 14, 2012

◆◇◆文明開化スイーツ物語◆◇◆

畠中恵
連作短編集
講談社 2008.10
  講談社文庫 2011.12


■あらすじ

江戸が東京へと変わり、ビスキット、アイスクリン、チヨコレイトなど西洋菓子が次々お目見え。築地の居留地で孤児として育った皆川真次郎は、念願の西洋菓子屋・風琴屋を開いた。今日もまた、甘いお菓子目当てに元幕臣の警官たち「若様組」がやってきて、あれやこれやの騒動が・・・・・・。キュートな文明開化(スイーツ)物語。
(講談社文庫より)

■感想
本屋の平積みに目を惹いて、思わずジャケ買いしてしまいましたw
購入を決めたのはもう一つ理由があるのですが、それは後述します。

日本の歴史の中で、特に時代が大きく変わったのは、江戸から明治にかけてだと思います。
武士・飛脚・行燈(あんどん)の時代から、街中にはガス灯が点り、鉄道が走り、西洋建築が立ち並ぶ。
本作は、そんな目まぐるしく変わる時代の真っ只中に生きる若者たちの姿が描かれています。

主人公は、西洋菓子店「風琴屋」を営む皆川真次郎
真次郎は、幼い頃に両親を亡くし、外国人居留地で西洋人たちに育てられたので、
そこで本場の西洋菓子の製法を学んだのです。
そして真次郎を取り巻く幼馴染・長瀬たち巡査「若様組」の面々、
成金・小泉商会の令嬢・沙羅たちが様々な騒動を巻き起こします。
登場人物たちが若さにあふれ、はつらつとしているのがいいですね。
そして、なんといっても作中に登場するお菓子の美味しそうなこと!
ぜひコーヒーや紅茶のお供にお読みください(^^)


【序】
真次郎と巡査たち『若様組』の元に謎の手紙が届く。
差出人が誰かを推測し、その者が欲している『何か』を持ち参上した者には褒賞を与えるという。
ここでは謎の提示のみ。解決は最終編にて!

【チヨコレイト甘し】
真次郎は、何者かに追われている若者・小弥太を助け、成り行きで風琴屋に置いておくことになる。
小弥太が持っている祖父の形見の鍔を、追手の士族は松平家のお世継ぎ縁の品と誤解しているのだという。
真次郎を育てた宣教師夫妻の結婚記念日パーティーの当日、
風琴屋で仕込んでいた料理が例の士族たちによってめちゃくちゃにされてしまう。

ここではお菓子だけでなく、美味しそうな料理もたくさん出てきます。
それがめちゃくちゃにされてしまったのは悲しかった。
タイムリミットまであとわずか、真次郎がこのピンチをどう乗り切っていくのかが見所です。
なんとなく、今やっているドラマ『ハングリー!』を想起しますね(^^)
また、小弥太の問題を菓子職人らしい機転で見事解決しています

【シユウクリーム危うし】
貧民窟で孤児となってしまったかの子の住む長屋に二度も泥棒が入った。
しかし、何も盗られたものはないという。かの子は新種の麦を持っていたのだが、それを狙っていた?

文明開化華やかなりし街から外れれば、貧民窟のような貧しい暮らしもある。
また、ひたひたと近づいてくる戦争の足音に、安穏としていられない空気を感じます。

【アイスクリン強し】
真次郎は、沙羅からの突然の攻撃を受ける。
多報新聞に女学校で菓子教室を開いた時のことを女たらしのごとくに書かれていたのだ。
若様組たちの内職の話も書かれていたという。
真次郎と長瀬が多報新聞に抗議に向かったところ、袴姿の男が刀を振り回して暴れていた。

沙羅さん可愛いなぁ。なんと恋のライバルが現れましたね。
女学生たちの他愛無いイタズラかと思いきや、話は意外な展開に。
真次郎もちゃっかりアイスクリンの宣伝をしています。

【ゼリケーキ儚し】
沙羅に見合い話が持ち込まれた。しかし、沙羅は全く乗り気でない。
一方、東京ではコレラが流行し、長瀬以外の若様組の面々は防疫活動に駆り出された。
一方、長瀬は大河出警視に呼び出され、自由民権運動の闘士・加賀を探し出すよう命じられる。

ここで小弥太と意外な形で再会。小弥太、憐れだなぁ。
沙羅はしっかりとした女性ですね。真さんとお似合いだと思うけど。ライバルもなかなかの策士ですね(^^;)

【ワッフルス熱し】
長瀬たち若様組は、金欠病を凌ぐため、例の手紙の謎解きを始める。
真次郎は、間近に迫った沙羅の誕生日プレゼントに頭を悩ませていた。
そんな折、小泉家に沙羅と級友たちがいるさ中、物騒な壮士が押し入ってきた!

ここでようやく手紙の謎が明かされます。
序の時は、さっぱり分からなくとも、読み進めていくと読者にも誰の仕業か分かります。
真次郎と沙羅が今後どうなっていくのか気になりますね~。
でももし一緒になったら真次郎は沙羅の尻に敷かれそうだなぁ(^^;)

■評価(5個が最高)

 ◆ドタバタ度
◆さわやか度
◆満足度★★★★

■特におすすめ!

  • 時代小説が好きな方
  • 青春ものが好きな方
  • お菓子に目がない方!

■おまけ

本作の文庫化を記念して、皆川真次郎の西洋菓子レシピがおまけに入っています(^^)
実はこれが購入したもう一つの理由(笑)
お菓子作りが好きな方は、ぜひぜひトライしてみてね♪
西洋菓子帖表紙

中もちょっとだけよん
西洋菓子帖見開き
このラッピングのピンクのリボンも重要アイテムです(^^)

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Tag:畠中恵 皆川真次郎

COMMENT 2

Thu
2012.03.15
14:02

DONA

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あそびに来ました~。
この本、積読中です・・。しかも単行本で。借り物なんですけどね。読むのが楽しみです。ジャケ買いする気持ちわかります!

Edit | Reply | 
Thu
2012.03.15
18:58

翠香

URL

DONAさんへ

DONAさん、ご訪問ありがとうございます(^^)
かわいいイラストの表紙だと、ついジャケ買いしてしまうのですよね~。
あんまり可愛すぎるとレジに持っていくのが恥ずかしいので、躊躇してしまいますが(^^;)
これは本当、楽しい作品でした。
DONAさんのレビュー、楽しみにしていますね♪

Edit | Reply | 

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