Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【共喰い】 田中慎弥

 29, 2012

◆◇◆不機嫌な受賞作◆◇◆

田中慎弥(シリーズ外)
短編
集英社 2012.1
20第146回芥川賞受賞作


■あらすじ

第146回芥川賞受賞作「共喰い」--昭和63年。17歳の遠馬は、怪しげな仕事をしている父とその愛人・琴子さんの三人で川辺の町に暮らしていた。別れた母も近くに住んでおり、川で釣ったウナギを母にさばいてもらう距離にいる。日常的に父の乱暴な性交場面を目の当たりにして、嫌悪感を募らせながらも、自分にも父の血が流れていることを感じている。同じ学校の会田千種と覚えたばかりの性交にのめりこんでいくが、父と同じ暴力的なセックスを試そうとしてケンカをしてしまう。

■感想
あの不機嫌会見で話題になった、田中慎弥さんの受賞作品です。
私は基本ミステリ読みなので、純文学はほとんど読まないのですが、
文藝春秋3月号に受賞作2作が全文掲載されていると知り、
2作とも読めるならお得かもと思い、購入していました。
他の本を読んでいて、しばらく放置していましたが(^^;)

短編なので、一時間半ぐらいで読み終わったのですが、なんだか読み辛かったです。
純文学って、みんなこんな感じなんでしょうか?
ただ情景描写は事細かで、その土地の空気や臭いを感じることが出来ました。
といっても、肌にまつわりつくようなベタッとした生温かさだったり、
どぶの臭いだったりするので、不快なものなんですが(^^;)
作風なのか、全体的に陰鬱な雰囲気が漂っています。
あの不機嫌な田中さんらしい作品ですね(笑)

受賞作とあって、前々から作品の概要を知っていたのですが、
いざ読んでみると、性行為の時に女性を殴るというのは、どうしても不快感が先に立ってしまう。
この作品は人を選ぶかもしれないですね。
特に女性にはあまり受け入れられないかもしれません。

突き詰めれば、愛の物語なのでしょう。
愛にも色々な形があるけれど、この作品で描かれている愛はかなりいびつな形をしていますね。
タイトルは、このいびつな愛の形を表わしているのかなと思いました。

ただ、最後の1文は蛇足ではないでしょうか。
鳥居をよけたという話で、その意図は十分伝わっているはず。
選評者の山田詠美さんの意見に同感です(笑)

先述したとおり、文藝春秋に掲載された作品を読んだため、
単行本に同時収録されている「第三紀層の魚」は未読です。あしからず。
単行本を買う予定はないので、多分読むことはないかな。

■評価(5個が最高)

◆満足度★★

■特におすすめ!

  • 純文学が好きな方
  • 話題作はチェックしておきたい方
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Tag:芥川賞 田中慎弥

COMMENT 4

Sat
2012.03.31
16:43

藤崎

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こんにちはです(*゚▽゚)ノ
作品よりも本人が妙な形で話題になってしまった方ですね。

純文系の作品って、肌に合わないと読むのがしんどい事ってありますよね。
万人受けなんて狙ってませんけど、何か?みたいな(笑)。

話題作だけに機会があれば読んでみたかったのですが、暴力的な描写やらあるならパスします>゚;)))彡

Edit | Reply | 
Sat
2012.03.31
18:16

翠香

URL

藤崎さんへ

お久しぶりです(^^)
そうです。あの不機嫌会見の田中さんです(笑)

この作品、確かに万人受けはしないと思います。
Amazonのレビューを見ても、☆1つから5つまでまんべんなくあるのですよ。
これだけ評価がわかれる作品も珍しいですよね。

情景描写は上手いと思うのですが、いかんせん内容が陰湿なので、あまりおススメはできません(^^;)

Edit | Reply | 
Tue
2012.04.03
21:51

mokko

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( ̄O ̄;アッ!

あの人の作品でしたかぁ~
どっかで見たことのあるタイトルだなぁ~と思ってました
どうもmokkoは文学賞系の本が苦手です
理解不能というか理解力がないだけなんですけど
だからどうした?と思ってしまいます(^◇^;)
たぶん読まないとは思いますが著者が変過ぎて(○ ̄m ̄)

Edit | Reply | 
Wed
2012.04.04
23:25

翠香

URL

mokkoさんへ

実はこれよりも『道化師の蝶』の方に興味があったのですよ。
何だか不思議な話のようなので。
文藝春秋に2作が全文掲載(しかも選評つき)されていたので、お得かなと思って買いました。
これ、booxの3月の課題図書だったのですよね(笑)
課題図書のレビューを書くとポイントがもらえるのです。
そうでなかったら、たぶん私も読まなかったと思います(^^;)

Edit | Reply | 

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