Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【迷宮百年の睡魔-LABYRINTH IN ARM OF MORPHEUS】 森博嗣

 09, 2012

◆◇◆人間の尊厳とは?◆◇◆

百年シリーズ
長編
新潮社 2003.6
  幻冬舎ノベルス 2004.3
  新潮文庫 2005.6


■あらすじ

周囲の森が一夜にして海と化したという伝説を持つ島イル・サン・ジャック。22世紀の旅人ミチルとロイディがこの島で出会った「女王」は、かつて別の地に君臨した美しき人に生き写しだった──。王宮モン・ロゼで発見された首のない僧侶の死体、犯人と疑われたミチル、再び消えた海と出現した砂漠。謎に満ちた島を舞台に、宿命の絆で結ばれた「女王」とミチルの物語の第2章がはじまる。
(新潮文庫より)

■感想
テーマ読み【迷宮】、アンカーは【迷宮百年の睡魔】です。
本作は【女王の百年密室】の続編になります。
単なるシリーズの2作目ではなく、前作のその後を描いていますので、
必ず先に【女王の百年密室】を読んでから本作をお読みくださいね

今回の舞台は、閉ざされた迷宮の島、イル・サン・ジャック。
この島は、一夜にして海に取り囲まれたという伝説があった。
今までマスコミの取材はシャットアウトされていたのだが、ミチルが取材を申し込むとすんなりOKが出た。
しかし、ミチルがイル・サン・ジャックにやってきたその夜、僧侶が首を切断されて殺されるという事件が起きる──。

イル・サン・ジャックは、フランスのモン・サン・ミシェルがモデルになっているそうです。
モン・サン・ミシェルはこんなところ▼
モン・サン・ミシェル
なるほど、島にそびえる城は、まさしく城塞。他を寄せ付けないたたずまいですね。

イル・サン・ジャックも前作の舞台であるルナティックシティと同様、独立したコミュニティを形成しています。
そして、イル・サン・ジャックの女王・メグツシュカは、
ルナティックシティの女王・デボウ・スホに生き写しだったので、ミチルは驚き、混乱します。
この二人の女王が何者で、二人がどのような関係なのかは読んでのお楽しみ♪

このシリーズの共通のテーマとして、「生と死」があるのですが、
今回はさらに掘り下げ、人間の尊厳がテーマになっています。
「人間だって機械だ」─ミチルの発言を始めは全く理解できなかったのですが、頭脳と躰の関係を
コンピュータのCPUとハード(ディスプレイやキーボードなどの部品)と置き換えて考えるとよく分かります。
こういう森センセイの発想がいかにも理系らしい。

イル・サン・ジャックで行われていることは人道的にはかなり問題があると思います。
やはり人間はコンピュータとは違う。私は私で他の誰でもないのだ。
しかし失われた機能を再生する技術があれば、それは素晴らしいと思う。
もし、優秀な人が死んでも、その頭脳を生かしておく技術があったら・・・。
結局、どこまでが良くてどこからがダメなのか分からなくなる・・・。難しいので考えるのを止めよう(^^;)

それにしても、シャルル・ドリィ、かなーりキモかったですね。こんな奴が王様だなんて・・・。
危うくシャルルのコレクションの1つになりそうになったミチル・・・心中お察しします

今回はアクションシーンもあって、ハラハラドキドキでした
また、ロイディが随分人間らしく(?)なってきましたね。なかなかお茶目ではないの(^^)
でもこと恋愛に関してはまだまだ無知なんだよね~(^^;)
さて、このシリーズは3部作ということなので、さらに続きがあるのですが、
どうやらこのシリーズの第3作をもって森先生は執筆活動を止めるようです。
今のところ、まだ書かれていないようですが・・・。早く読みたいような、まだ読みたくないような複雑な心境です。

■評価(5個が最高)

 ◆トリック度267267
◆冷や汗度404404404404
◆満足度★★★

■特におすすめ!

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Tag:森博嗣 サエバ・ミチル 百年シリーズ

COMMENT 5

Fri
2012.08.10
16:22

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Edit | Reply | 
Sat
2012.08.11
14:23

miroku

URL

こんにちは

ミステリーか否か?
面白ければなんでもいいですけどね♪
あのアシモフだって、ずいぶんミステリーを書いている。
SFの不思議さと、ミステリーの不思議さは親和性がある。
森さん、ミステリ・マイ・ベスト100で、かなりSF本を入れているので、そのあたりの境界線は元々曖昧だし。
それに萩尾望都さんの作品にインスパイアされて、作家になったのだから・・・。

と、まあ、前置きが長いですが、これ、好きな作品です♪
第1作だけでは、スッキリしない部分が、かなり明らかにされていますね。
第3部も楽しみです。

で、作家、やめるのでしょうかねぇ・・・。
そういう願望は、ずっと持ってるみたいですが・・・。
この人の場合、モチベーションのあり方が、イマイチわからないのですけどね。
どうするのでしょうね?
その後は、模型を作って暮らすのでしょうか・・・?
ある意味、童話世界の住人みたいな人ですから・・・。

Edit | Reply | 
Sat
2012.08.11
22:05

翠香

URL

mirokuさんへ

テーマ読みに入れるか、迷ったけど結局入れました(笑)
確かに設定はSF的というか、漫画的でしたけど、
事件の謎の部分ではしっかりミステリになっていましたね。

そうそう、森センセイは萩尾望都さんの大ファンなんですよね。
でも萩尾さんはキムタクが好きだそうな・・・森センセイ残念!(笑)

森作品はシリーズ間にもつながりがあるのですよね。
メグツシュカって、真賀田四季っぽいし・・・。
これから四季シリーズを読むのが楽しみ♪

執筆終了宣言は、かなり以前に出されてますが・・・どうなんでしょう?
なんとなく、辞めるの止めた・・・なんてのもありそうな・・・。
変に理屈っぽい言い回しがツボだったので、書き続けて欲しいのですけどね~。

Edit | Reply | 
Sun
2012.08.12
23:03

mokko

URL

о(ж>▽<)y ☆

このシリーズは大好きです(〃▽〃)ポッ
っていうか、やっぱり三部作だったのですねぇ
いかにも続きそうな終わり方だったので
きっと続きがあると信じていてよかったぁ~♪
しかし!作家やめるんですか?
それは知らなかったぁ~
そうなると読みたいような読みたくないような・・・(-。-;)

Edit | Reply | 
Mon
2012.08.13
00:21

翠香

URL

mokkoさんへ

そうなんですよ~。
執筆終了宣言はもう4年ぐらい前に出されているのですが、
それにしては次々刊行されるよなぁと思っていたら、単なる文庫化だったのですねぇ。
どうやらこのシリーズの三作目を執筆のトリにするみたいです。
他のシリーズとの繋がりを考えると、なんだかすごいラストになりそうな気がします。
でもまだ未読本もたくさんあるので、とりあえず四季シリーズ、楽しもうと思います♪

Edit | Reply | 

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