Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【サクリファイス】 近藤史恵

 11, 2012

◆◇◆勝利はひとりだけのものじゃない◆◇◆

ロードレースシリーズ1
長編
新潮社 2007.8
新潮文庫 2010.2
20第10回大藪春彦賞受賞作
  202008年本屋大賞第2位
2012新潮文庫の100冊対象本


■あらすじ

ぼくに与えられた使命、それは勝利のためにエースに尽くすこと──。陸上選手から自転車競技に転じた白石誓は、プロのロードレースチームに所属し、各地を転戦していた。そしてヨーロッパ遠征中、悲劇に遭遇する。アシストとしてのプライド、ライバルたちとの駆け引き。かつての恋人との再会、胸に刻印された死。青春小説とサスペンスが奇跡的な融合を遂げた! 大藪春彦賞受賞作。

(新潮文庫より)

■感想
2012年新潮文庫の100冊対象本です。
オリンピック期間中なので(もうすぐ終わっちゃうけど^^;)、スポーツ競技を題材にした作品を選んでみました。
本作は第10回大藪春彦賞受賞、2008年本屋大賞第2位
(ちなみに大賞は【アヒルと鴨のコインロッカー】)に輝いた作品です。

主人公の白石誓は、もと陸上選手。
オリンピック代表を嘱望されるほどの実力を持っていたのだが、勝つことに意義を見出せずにいた。
ある時、テレビで観た自転車ロードレースに魅了され、陸上を辞め、ロードレースの世界に飛び込んだ。

始め、誓の考えは全く理解出来ませんでした。
今、オリンピックで色々な競技を観ているのでなおさら感じるのですが、
スポーツ選手は誰もが勝ちたい、一番になりたいと思って戦っている。
だからメダルを獲得する成績を収めても、一番になれなかったと悔し涙を流す選手もいるぐらいです。
それなのに勝つことに喜びを感じない、そんな選手がいるのだろうかと。
まあ誓の場合は過去の失恋が背景にあるのだけど・・・。

自転車ロードレース競技については、ツール・ド・フランスなどの名前は聞いたことがあったのですが、
実際どのような競技なのかは本作を読んで知りました。
ロードレースは、優勝者として個人名が残るのですが、団体競技なのだという。
一人のエースを優勝させるため、チームの他のメンバーはアシスト役に回る。
エースが走りやすいよう、風よけに前を走ったり、
エースのタイヤがパンクしたら、自分がリタイヤしてでもホイールを差し出すことまでする。
そんなサクリファイス(犠牲的精神)な世界が誓には合っていたようです。

誓はアシスト役に徹するつもりでいたのですが、ひょんなことから海外のチームに注目される存在になります。
誓の所属するチーム・オッジには石尾というエースがいた。
しかし石尾はかつてチームの有望な新人を事故に見せかけて潰したという黒い噂があった。
そして再び事故が起こる──。

事故の原因は予想がついたのですが、それを上回る真相には驚かされました。
正直、そこまでやるだろうかという思いはありますが・・・。
改めてタイトルの意味に気付かされました。
だけど「事故」の原因を作ったあの人が何の咎も受けずにあの結末はなんとも後味が悪い

なお、本作の続編として【エデン】、【サヴァイヴ】が刊行され、
外伝が『Story Seller』(アンソロジー)に収録されているそうです。

■評価(5個が最高)

 ◆トリック度267267267
◆冷や汗度404404
◆満足度★★★

■特におすすめ!

  • 男性の方
  • 自転車ロードレースが好きな方
  • レースの駆け引きに興味がある方
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Tag:近藤史恵 サクリファイス 新潮文庫の100冊

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