Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【あの頃の誰か】 東野圭吾

 13, 2012

◆◇◆20世紀の忘れ物◆◇◆

東野圭吾(シリーズ外)
短編集
光文社文庫 2011.1
55TVドラマ化作品(フジテレビ系列 主演:長澤まさみ・篠原涼子ほか)


■あらすじ

メッシー、アッシー、ミツグ君、長方形の箱のような携帯電話、クリスマスイブのホテル争奪戦。あの頃、誰もが騒がしくも華やかな好景気に躍っていました。時が経ち、歳を取った今こそ振り返ってみませんか。東野圭吾が多彩な技巧を駆使して描く、あなただったかもしれれない誰かの物語。名作『秘密』の原型となった「さよなら『お父さん』」ほか全8篇収録。
(光文社文庫より)

■感想
これもドラマ東野圭吾ミステリーズの原作本ということで、読んでみました。
刊行されたのが昨年だったので、新しい作品が収められているのかと思いきや、
過去に雑誌等に掲載されたまま、どの短編集にも収録されなかった短編を寄せ集めた(!)ものだそうです。
東野さんはあとがきで「わけあり物件」だとのたまってますが(^^;)東野さんのあとがきというのも珍しいですね。
古いもので1989年、新しいもので1997年(あまり新しくはないけど^^;)の8編の短編が収められています。
うち4編がドラマ原作(55マーク)となっています。


【シャレードがいっぱい】55(主演:長澤まさみ)
弥生は恋人の孝典のマンションに行き、彼の死体を発見する。
部屋は荒らされ、アルファベットの「A」のようなダイイング・メッセージが残されていた。
弥生は孝典に目を掛けていた会社社長の遺言状騒動に巻き込まれてしまう。

この短編が一番面白かったです。珍しくコミカルタッチでしたね。
シャレード」といえば、ヘップバーンの映画を連想しますが、
ここでも弥生が「お友達が多すぎて、誰か死ぬまで空きがないの」と真似るシーンがあります。
それにしてもアッシー、ジュリアナ・・・バブル時代の香りが漂ってますね(^^;)

【レイコと玲子】55(主演:観月ありさ)
葉子は自宅マンションの自転車置き場でうずくまっている少女を発見する。
少女は記憶を失っているらしく、とりあえず自分の部屋に連れて行く。
翌日、葉子は近所で刺殺事件があったことを知り、犯人の似顔絵が少女に酷似していることに驚く。
少女がうずくまっていた付近を調べると血の付いたナイフが落ちていた・・・。

ドラマではアレンジされていて、葉子の過去のトラウマについてはドラマの創作です。
原作の方が余韻を残す結末になっています。
東野さん、かなり手直しをしたようなんですが、原型はどうだったのでしょうね?ちょっと気になります。

【再生魔術の女】55(主演:鈴木京香)
子宝に恵まれない根岸峰和夫妻は、中尾章代から養子の世話をしてもらうことになる。
養子縁組の条件は5つあり、赤ちゃんを愛すこと、経済的余裕があること、家庭内に不和がないこと、
両親とも健在であること、両親とも犯罪歴がないこと。章代は峰和に七年前に殺された妹の話を始める・・・。

これは怖かったです。章代の話がどこへ向かっているのか分かってくるとぞわぞわっとしてきました。
でもオチは予想通りでした。

【さよなら『お父さん』】
飛行機事故で平介の妻と娘が巻き込まれた。妻は助からなかったが、娘は奇跡的に一命を取り留めた。
しかし、娘の身体に宿っていたのは妻の意識だった。

どこかで読んだような話だなと思ったら、長編小説【秘密】の原型だったのですね。
妻と娘の名前は変えられていましたが、平介はそのままでした。
何だか【秘密】のダイジェスト版を読んだような印象。やっぱり長編に書き直してよかったですね。

【名探偵退場】
往年の名探偵、アンソニー・ワイクは、20年ぶりに探偵の依頼を受ける。
事件はかつて自分が解決した『魔王館殺人事件』にそっくりだった。
ワイクは皆を集めて謎解きをしようとしたところ、心臓発作で倒れてしまう。
関係者たちはワイクの思惑を無視して勝手な推理を並べ始める・・・。

アンソロジー【やっぱりミステリーが好き】に収録されている短編です。
関係者たちの勝手な推理を聞きながら、ワイクが心の中で興ざめな真相だのアンフェアだのと
ツッコミを入れるのが面白い。
読みながら【名探偵の掟】を思い出していたのですが、
この短編がきっかけで、【名探偵の掟】が生まれたのだとか。納得です(^^)

【女も虎も】
殿様の妾に手を付けた真之介は、処刑されることになった。処刑方法は、三つの扉のうち一つを選ぶというもの。
一つの部屋には美女が、一つの部屋には人食い虎が、もう一つは開けてのお楽しみという。
処刑の直前、当の妾からメモを手渡される。メモには『三番の扉を選びなさい』と書かれていた・・・。

この作品は、IN★POCKETの企画「お題拝借ミステリショートショート競作」で
太田忠司氏が出したお題だそうです。
リドルストーリー『女か虎か』のパロディですね。
第三の扉には何が入っているのか?「も」が上手く効いています。

【眠りたい死にたくない】
あこがれのユカリさんと食事してすっかり舞い上がっていた筒井君。
それなのになぜこんなことになってしまったのか?

憐れ筒井君(^^;)。しかしこんな事態になっているのに悲壮感があまりなく、のほほんとしているのが笑える。

【二十年目の約束】55(主演:篠原涼子)
亜沙子は照彦と子供を作らないことを条件に結婚した。
地元に帰るという照彦の後を密かに追った亜沙子は、照彦が墓参りする姿を目撃する。
それは20年前、通り魔に殺された8歳の少女の墓だった。照彦はこの事件に関係しているのか?

驚愕の展開を想像していたのですが、なんだ、そういうこと、という感じですね。
ドラマではどう料理するのか、腕の見せ所ですね。

■評価(5個が最高)

  ◆トリック度 267267
◆冷や汗度 404404
◆満足度 ★★★

■特におすすめ!

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Tag:東野圭吾 ミステリー

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