Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【黒猫館の殺人】 綾辻行人

 08, 2012

◆◇◆鏡の世界の住人◆◇◆

島田潔(館シリーズ)6
長編
講談社ノベルス 1992.4
  講談社文庫 1996.6


■あらすじ

6つめの「館」への御招待──自分が何者なのか調べてほしい。推理作家鹿谷門実に会いたいと手紙を送ってきた老人はそう訴えた。手がかりとして渡された「手記」には彼が遭遇した奇怪な殺人事件が綴られていた。しかも事件が起きたその屋敷とはあの建築家中村青司の手になるものだった。惨劇に潜む真相は。
(講談社文庫より)

■感想
館シリーズ第6作。前作を読んでから、随分間が空いてしまった

稀譚社の編集者・江南(かわみなみ)の元に鮎田冬馬なる人物から手紙が届く。
なんでも火災により記憶を失ってしまい、自分が何者であるか、
推理作家の鹿谷門実に調べてもらいたいのだという。
手がかりは自分が書いたという小説仕立ての手記のみ。
手記の中には、かの中村青司が設計したという、黒猫館での出来事が書かれていた──。

物語は、鮎田冬馬の手記と、鹿谷と江南が調査を進める過程が交互に描かれています。
この作品には大きく分けて次の3つの謎があります。

  1. 鮎田冬馬の正体
  2. 黒猫館で起きた事件の謎
  3. 物語全体の仕掛け

1.に関してはわりと分かりやすいと思います。私も早い段階で気付きました。
でも手記の中にも伏線が多数散りばめられていたのには気が付かなかった(^^;)
なんとなく引っ掛かる表現だなとは思ったのですが・・・。意外と親切設計だったのですねぇ。

2.については、普通のミステリの場合、ここがメインになるのだけど、
本作ではあまり重要視されていません。トリックも古典的なものだったし。
おそらくこのトリックに気付かれた方も多いでしょうが、ところがそう簡単には使えない。
ここでのトリックを解明するには、実は3.についてある程度分かっている必要があるのです。
犯人についてはこの人しかいないという状況なのですが、
乱暴だけど全く分かってなくても勘で当たりますよ(笑)

そして問題の3.なのですが、いや~驚きました!
このシリーズは中村青司のからくり館が売りですけど、
本作は最大級のからくりが仕掛けられていたといっても過言ではないでしょう。
ヒントはたくさんあったのですけどねぇ。
作中に出てくるあるキーワードの意味が分かれば、8割方分かったも同然なのですが、
「じゃあネットで検索しちゃお♪」って方が必ずいますので、あえて書かないでおきます。
ネタバレ記事にヒットしてしまうので、検索はやめた方がいいですよ。

ところがここまで分かってもまだ最大の謎が残っています。
それが分からないと2.のトリックは解けないのです。
常識に囚われているとなかなか気付けないものです。柔軟な発想が必要ですね。

なお、本作には【時計館の殺人】のネタバレを含んでいますので、
本作の前に【時計館の殺人】を読まれることをおススメします。

■評価(5個が最高)

 ◆トリック度267267267267
◆冷や汗度404404
◆満足度★★★★

■特におすすめ!

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Tag:綾辻行人 鹿谷門実 館シリーズ

COMMENT 4

Wed
2012.09.12
15:21

akane

URL

私も。。。

初めて読んだ時、驚かされましたi-237(笑)
そしてその「感覚」がたまらなくて、館シリーズを読みたくなってしまう・・・というi-1
ん~i-233
館シリーズ!読み直したくなってきました(笑)

だけど、「奇面館」を買ったのに未読なので・・・読まなきゃですi-201

Edit | Reply | 
Wed
2012.09.12
15:56

mokko

URL

鹿谷門実♪

おかげさまでテーマ読みで読んだ3作目で
ちょうど登場してくれてたので助かりました
そうじゃないと新しいキャラか?と思ってしまうところでした(^◇^;)
このシリーズは全部読む予定だったので楽しみです♪
先に2作目を読んでから5作目、それ以降は
順番通りに読みます。
本当に変な読み方をしてしまったものです(; ̄ー ̄A アセアセ・・・

Edit | Reply | 
Wed
2012.09.12
23:43

翠香

URL

akaneさんへ

そういえば、昨年「奇面館」が出ましたね。
私にはその前に「暗黒館」が立ち塞がっているのですよね・・・。
正直、あのボリュームだし、キャラにあまり入れ込んでいないこともあって、
そこまで追いかけなくてもいいかな・・・と思っていました。
でも館にどんな仕掛けが施されているのか、興味ありますね~。
そのうち時間を見つけて読もうかな(今年はまず無理だけど・・・)
館シリーズ以外の綾辻作品もチェックしたいです。

Edit | Reply | 
Wed
2012.09.12
23:57

翠香

URL

mokkoさんへ

mokkoさんが「迷路館」を読んだのを見て、
そういえば館シリーズ、ずっと止まっていた!ということを思い出しました(笑)
本作は、スケールが大きくて驚きました。面白かったです♪

「水車館」はグロい描写があるけど、mokkoさんは大丈夫ですね(笑)
「時計館」はボリュームもあって読み応えありますね~。
館のからくりだけでなく、ストーリーとしても読ませるので、
きっとmokkoさんは気に入ると思いますよ(^^)

Edit | Reply | 

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