Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【頼子のために】 法月綸太郎

 01, 2012

◆◇◆満たされぬ愛◆◇◆

法月綸太郎シリーズ3
長編
講談社ノベルス 1989.3
  講談社文庫 1993.5


■あらすじ

「頼子が死んだ」。十七歳の愛娘を殺された父親は、通り魔事件で片づけようとする警察に疑念を抱き、ひそかに犯人をつきとめて相手を刺殺、自らは死を選ぶ──という手記を残していた。手記を読んだ名探偵法月綸太郎が、事件の真相解明にのりだすと、やがて驚愕の展開が! 精緻構成が冴える野心作。
(講談社文庫より)

■感想
法月綸太郎シリーズ第3弾。
最近読んだ新本格派の作品では手記の登場が相次いでいたのですが、またもや手記です(^^;)
手記ものには、伏線やミスリードが仕組まれていたりするので、用心しながら読みましたが、
本作はその手のトリックはなかった(!)

手記の概要はあらすじにある通りですが、綸太郎はこの事件の再調査を依頼されます。
いみじくも綸太郎自身が「単純な三面記事的犯罪の典型」と言っているように、名探偵の出る幕ではないのです。
実はマスコミに「名探偵」として顔が売れている綸太郎を担ぎ出せば、
事件の裏に何かあるに違いないと世間に思わせることによって、
依頼者のイメージダウンを緩和させようという狙いがあったのです。
これ、読者にも何かあるに違いないと思わせる為のような気がしますね(^^;)

でも、ちょっと強引な展開ですねぇ
イメージダウンを緩和させようという狙いは分からないでもないのですが、
「人の噂も七十五日」、放っておけばそのうち皆忘れてしまう。
でも名探偵が出馬となれば、俄然世間の注目を集めることになる。
それにより、触れられたくない暗部にまで踏み込むことにもなりかねず
(実際、綸太郎は暗部に踏み込んでしまった^^;)、
むしろ名探偵の介入など避けたいところだと思うのですが・・・。

本作は(著者の)法月氏が大学時代に書いた中編を長編化したものだそうですが、
無理やり法月綸太郎シリーズにする必要があったのかなぁ。
前2作と雰囲気が全く変わってしまっているのですよね。
特に法月警視の出番が極端に少なくなってしまったことが残念。
綸太郎と法月パパの推理合戦が楽しいシリーズだと思っていたのに。
最近本家のクイーン作品を読んだばかりなので、余計そう感じるのかもしれません。

結局、綸太郎が推理したところで、結果的に何も変わらず、誰も救われず、
人からは恨まれ、ただただ絶望感だけが残る・・・一体綸太郎は何がしたかったのか?
それならばいっそシリーズものにせず、他の登場人物に探偵役を任せてもよかったのではないでしょうか。
たとえば頼子と付き合っていた卓也とか。

本作はシリーズ最高傑作の呼び声も高いそうですが、私には良さが分かりませんでした

■評価(5個が最高)

 ◆トリック度267267
◆冷や汗度404404
◆満足度★★

■特におすすめ!

  • ロス・マクドナルドが好きな方
  • 本格推理が好きな方
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Tag:法月綸太郎

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