Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【そして二人だけになった-Until Death Do Us Part】 森博嗣

 28, 2012

◆◇◆死が二人を分かつまで◆◇◆

森博嗣シリーズ外
長編
新潮社 2000.6
  講談社ノベルス 2002.11
  新潮文庫 2002.12


■あらすじ

全長4000メートルの海峡大橋を支える巨大なコンクリート塊。その内部に造られた「バルブ」と呼ばれる閉鎖空間に科学者、医師、建築家など6名が集まった。プログラムの異常により、海水に囲まれて完全な密室と化した「バルブ」内で、次々と起こる殺人。残された盲目の天才科学者と彼のアシスタントの運命は・・・・・・。反転する世界、衝撃の結末。知的企みに満ちた森ワールド、ここに顕現。
(新潮文庫より)

■感想
テーマ読み「ナンバー」、今回は【そして二人だけになった】、ナンバーは「2」です。

盲目の天才科学者・勅使河原潤と、彼のアシスタントの森島有佳、物理学者の志田雄三、
エンジニアの垣本壮一郎、大学教授の小松貴史、医師の浜野静子の6人は、ある極秘プロジェクトの為、
A海峡大橋のアンカレイジの内部にあるシェルタ・通称《バルブ》で四週間を過ごすこととなった。
しかし、何者かによって通信基盤が破壊され、外部との連絡が取れなくなる。
さらに緊急制御システムが作動し、閉じ込められてしまう。
そんな状況下で一人、また一人と殺されてゆく・・・。

クリスティの【そして誰もいなくなった】のオマージュ的作品ですが、
ハイテク機器で作られたクローズド・サークルというのは、いかにも森作品らしい。
この物語は勅使河原潤の視点と森島有佳の視点で交互に語られます。
タイトルの通り、最後に二人が残ります。普通に考えれば、二人のうち一人が犯人ということになりますよね。
まあ二人とも犯人という可能性もありますが。
ところが事はそう単純ではないのです。
実は勅使河原潤と森島有佳は二人とも偽物、影武者だったのです!
でも勅使河原潤と森島有佳の偽物はお互いに相手が影武者であることを知りません。
このあたりが物語に緊張感を与えていますね。

さて、偽物同士が残ったとなれば、犯人はおのずと見えてきますよね。
でもどうやって犯行を行ったのかがまるで分からない。いくらハイテク設定でもまさか遠隔操作ではあるまい。
いや~実に驚くべきトリックでした!
種明かしをされても、始めは意味が分からず「えっ?どういうこと??」って感じでしたが、
なんとも大掛かりなことをしたものです。言われてみれば伏線はあったのですよね。
そういえば、森作品にはいつもある登場人物紹介が本作にはなかったし・・・。
もう最初から騙されていたってことですね。くぅ~やられた~。

でもトリックが明らかになったからといって、ここで気を抜いてはいけない!
さらに二転三転と読者を翻弄してきます。
ただひとつ残念だったのは、材質の違うボールの謎。ちょっと肩透かしでしたねぇ(^^;)
ドラゴンボールみたいだな~とわくわくしていたのに・・・。

森先生の描く天才は、情緒の欠落している冷血な人間が多いような・・・。
勅使河原潤は真賀田四季に似ているなと思いました。

ラストも衝撃的でした。タイトル通り「そして二人だけになった」のですね。
死が二人を分かつまでずっと一緒・・・これは愛の物語だったのかもしれません。

■評価(5個が最高)

 ◆トリック度267267267267
◆冷や汗度404404404404
◆満足度★★★

■特におすすめ!

◆テーマ読み「ナンバー」◆
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Tag:森博嗣 クローズド・サークル

COMMENT 4

Thu
2012.11.29
20:33

miroku

URL

こんばんは

森博嗣さんらしい作品ですね。
私も候補に入れていましたが、候補が多過ぎて・・・。
森さん、古典ミステリへの拘りが強いようで、オマージュ作品も多いですね。
なんか、ミステリ愛が伝わってくるようでいいですよね♪

さて、私の方は『一角獣殺人事件』をもって、今回のテーマ読みの予定終了です。
後は皆さまの選んだ作品の感想を楽しみに読ませていただくつもりです♪

Edit | Reply | 
Thu
2012.11.29
23:42

翠香

URL

mirokuさんへ

『そして誰もいなくなった』は、古典の名作だけあって、
多くの作家さんがオマージュ作品を書かれていますよね。
これは舞台設定がいかにも森先生らしい。
森先生、古今東西のミステリを読み込んでいますよね。
ミステりィ工作室に載っている100冊、読んでいこうかなと思っています。

テーマ読みにご参加、ありがとうございました。
たくさん参加いただいて、本当に助かりました。
次回は半年ぐらい先になると思いますが、またよろしくお願いします♪

Edit | Reply | 
Fri
2012.12.21
21:57

mokko

URL

読みましたぁ~

あのトリックにはやられましたぁ~
まさに驚愕!でしたよぉ~
そこまでは本当に面白かったんですけどね
確かに二人だけにはなったのですけどね
やっぱり、そっちに持っていって欲しくなかったです
もう興奮状態で置き去りにされた気分ですよぉ~(/□≦、)
そして二つの玉
あれ・・・無理がありますよねぇ~
理系の頭ならニヤリとするんだろうか?
mokkoは「?」の嵐でした(^◇^;)

Edit | Reply | 
Fri
2012.12.21
22:50

翠香

URL

mokkoさんへ

あのトリックには驚きましたよね~。
言われてみれば伏線はあったのだけど、普通気が付かないですよね~(^^;)
ラス前で変な流れになりかけたけど(あのまま終わっていたら大ブーイングでした)
まあ決着としてはあれで良かったのではないかと。
(mokkoさん、もしや人形が云々が真相だと思ってないよね??)
ボールの謎は凄く興味を惹かれたのですけどね~
橋が落ちたことに引っかけただけでしたねぇ(^^;)

Edit | Reply | 

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