Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【林真紅郎と五つの謎】 乾くるみ

 08, 2012

◆◇◆シンクロする迷探偵◆◇◆

乾くるみ(シリーズ外)
短編集
光文社 2003.8
  光文社文庫 2006.8


■あらすじ

 林真紅郎、元法医学者。愛妻を事故で亡くしたのを契機に、勤務先の大学を辞し、35歳の若さで「隠居」生活に入った。そんなある日、12歳の姪と行ったコンサートで事件は起きた。ステージ上のマジックで消えた女性が、トイレの個室で殴打された姿で発見される(「いちばん奥の個室」)。
 バラバラの謎が真紅郎の脳裏でシンクロするとき、一挙に<事件>は解決する! 本格推理の傑作。
(光文社文庫より)

■感想
テーマ読み「ナンバー」も後半戦に突入です。今回は林真紅郎と五つの謎】、ナンバーは「5」です。
乾くるみさんのノンシリーズです。
主人公は林真紅郎。35歳、身長190cmの長身。
大学で法医学の研究をしていたが、事故で愛妻を亡くしたのをきっかけに大学を辞め、「隠居」の身に。
何だかしんみりしてしまいますが、本作はライトミステリなのでご安心を。

さて、この真紅郎の推理スタイルはちょっと変わっていて、
あらゆる事象の中から事件の謎とシンクロするものを見つけ出す、名付けて「シンクロ推理」。
シンクロするから真紅郎・・・シャレかい!(^^;)
しかし真紅郎の推理は完璧とは言い難く、
得意満面で推理を披露したものの、他の人に「それは違う」と指摘されてしまうことも。
ちょっとその辺にいそうな普通の人。名探偵ではないですね(笑)
事件の謎も偶然のなせる業が多いのが特徴です。
なお、真紅郎は林家(「はやしや」じゃないよ!^^;)の四男で、次男の雅賀は【蒼林堂古書店へようこそ】に、
三男の茶父(さぶ)は【六つの手掛り】に登場しているそうです。


【いちばん奥の個室】
姪の仁美の付き添いで《ダイナモ・エックス》のコンサートにやってきた真紅郎。
コンサートの中で人間消失マジックが披露される。
コンサートが終わり、仁美がトイレに行ったところ、個室の中で女性が殴打されて倒れているのを発見する。
被害者はマジックで「消えた」かの女性だったのだ!

コンサートや映画が終わると女子トイレはたちまち大混雑になります。
そんな中で犯行に及ぶのはあまり現実的ではない。
そこへコンサートならではの光景から起こる勘違いを絡ませているのが上手い。
でも人間消失マジックのトリックがしょぼかったな~(^^;)

【ひいらぎ駅の怪事件】
風雨の強い日、同級生と旧交を温めた真紅郎は、外国人女性が駅の階段から転落する事故に遭遇する。
さらにホームに居合わせた別の女性のバッグからカメラが盗まれるという事件が起きる。

転落事故と盗難事件を一挙に解決する凄い偶然!(笑)
う~ん、でも「盗難事件」の方はそんなに上手くいくかなぁという気がします。
これは駅でのマナーの悪い人に対する乾さんなりの風刺だったのかな?

【陽炎のように】
友人の妻が亡くなり、真紅郎は葬儀に出席したが、何かが自分に憑いていると感じる。
友人の妻は事故死らしいが、実は真相は別にあるのではないか・・・?
何かにつき動かされ、真紅郎は推理を展開するのだが・・・。 

ちょっと物騒な仮説を披露するシンクロ-(^^;)
他の方のレビューで一番人気が高かった短編です。オチがなかなか面白い。

【過去から来た暗号】
小学生時代の友人に再会した真紅郎は、自分が当時友人に宛てた『ひみつ通信』を解読することになる。
真紅郎は独自の文字を開発し、暗号に使用していたのだ。

子供の頃の他愛無いお遊びかと思いきや、後半思いがけない展開に。
乾さんって、本当暗号が好きなんですねぇ。
間違った解読文もそれなりに意味が通らないといけないので、作るの大変だっただろうなぁ。
『ひみつ通信』の正しい解読文は・・・しょーもない(^^;)

【雪とボウガンのパズル】
初雪の降った早朝、真紅郎は飼い犬のポチを連れて散歩に出ると、教え子にばったり会う。
彼のアパートまで一緒に行くと、アパートの住人が雪の上にうつぶせに倒れていて、
背中にはボウガンの矢が突き刺さっていた。

ボウガンってそんな簡単に買えるのかな?物騒だなぁ。
これはどうもねぇ。無謀な行動だし、そんな偶然あるのかと思うし・・・。
ちょうど最後が年末のお話だったので、タイムリーでした(^^)

■評価(5個が最高)

 ◆トリック度267267
◆冷や汗度404404
◆満足度★★★

■特におすすめ!

  • 手軽に読めるミステリーをお探しの方
  • パズルや暗号が好きな方
  • ライトミステリが好きな方

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Tag:乾くるみ 林真紅郎

COMMENT 2

Thu
2012.12.13
05:27

mokko

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折り返し地点ですねぇ

主人公の兄弟が他の作品に登場してるなんて
六番目の小夜子の関根秋君を想像しましたよぉ
キャラが気に入ると全部読みたくなりますよね(o^o^o)
ライトなミステリならmokko向きだとは思ったけど
パズルは苦手だったりします(^◇^;)

Edit | Reply | 
Thu
2012.12.13
23:54

翠香

URL

mokkoさんへ

「5」はmokkoさんが以前読んだ『五声のリチェルカーレ』も考えていたのですけど、
本作の兄弟が『蒼林堂古書店へようこそ』に登場していると聞き、
本作を先に読もうということになりました(笑)

パズルは出てきませんよ。暗号は出てきますけど。
暗号は真紅郎が解読するのを追っていけばよいので、大丈夫です(^^)

Edit | Reply | 

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