Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

ミステリ小説・ドラマ・映画のレビューと、フィギュアスケートに関する話題について。ド素人なので初心者にも分かりやすく、楽しくを心掛けていきたいです。

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【クリスマスの4人】 井上夢人

 24, 2012

◆◇◆Yesterday once more◆◇◆

井上夢人シリーズ外
長編
光文社 2001.12
  光文社文庫 2004.12


■あらすじ

1970年、ビートルズが死んだ年の聖夜、物語は始まった。その夜を共に過ごした二十歳を迎える四人の男女。ドライブ中の車の前に突然、飛び出してきたオーバーコートの男。彼らは重大な秘密を共有する羽目になった。その後、十年毎に彼らを脅かす不可解な謎と、不気味に姿を現す男。2000年、時空を超えた結末は、破滅か、奇跡か!?
奇想あふれる傑作長編小説!
光文社文庫より

■感想
昨年はテーマ読みで年越ししてしまったので、今年はクリスマスにちなんだ作品を読もうと思って選んだ作品。
後で気付いたけど、これ、テーマ読みでもいけましたね。しかしクリスマスムードは全くなかった(^^;)

本作は1970年、1980年、1990年、2000年の4つの章で構成されています。
主な登場人物は、潤次(ジュン)、百合子(ユリッペ)、絹枝(ヌエ)、塚本の4人。
一人ずつ、それぞれの章の語り手となって進行していきます。

事の起こりは1970年12月25日。
20歳の学生だった4人は、マリファナをやった上に無免許の百合子に運転をさせ、人を轢き殺してしまう。
警察に届けるべきか、さんざん迷った挙句、死体を隠して逃げることを選択した4人。
そして10年後、久しぶりに再会した4人の前に現われたのは、
服装から顔まで10年前に轢き殺したあの男そのものだったのだ!

ここまで読むと、ちょっとホラーっぽいですけど、ホラーではありません。
現れた男の素性について、4人であれこれと推理する様子は、
【そして扉が閉ざされた】を彷彿とさせますね。
得体の知れない不気味さはあるものの、論理的に解き明かしていこうとする姿勢は、
岡嶋二人時代の流れを汲んでいて、好みだったのですよ。
それが最終章に入った途端、ガラガラと音を立てて崩れてしまった・・・。
登場人物の一人の職業が始めから気になっていて、真相に関わってくるのではないかと思っていたのです。
だからああやっぱりこいつが何かやらかしたな~と思っていたら・・・あれ?そういうこと?まさかの展開にびっくり。
何だか最終章だけ別の方の作品みたいになっちゃいましたねぇ。
論理的に考えようとすると逆に頭がこんがらがってくるという、皮肉な結果に(^^;)
気持ちよく騙されるのなら、むしろ快感なのですが、これはちょっと・・・。
まあミステリだと思わなければ、これはこれで面白いのですけどね。
やっぱりテーマ読みには向いていなかったか(^^;)

作中にはさまざまな時代の風物が織り込まれていますので、
彼ら4人と同世代、あるいは30代以上の方なら、ノスタルジックな気分に浸れると思います(^^)

■評価(5個が最高)

 ◆トリック度267267
◆冷や汗度404404404
◆満足度★★★

■特におすすめ!

  • 30代後半以上の方
  • 理系の方
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Tag:井上夢人

COMMENT 4

Wed
2012.12.26
11:48

akane

URL

クリスマス!

クリスマスな1冊ですねi-103素敵ですi-185(私もクリスマスにちなんだ読書がしたかったのですが・・・DVD鑑賞となりました・・・★)
何だか勝手にこの作品は「ホラー」なのだと思い込んでいて未読でしたi-203
が・・・
気持ち良くない展開アリですか!?(笑)逆に気になってしまいましたi-239
岡嶋作品,井上作品・・・ほっとんど読んだことがないので、機会があったら読んでみたいですi-190

Edit | Reply | 
Wed
2012.12.26
17:58

翠香

URL

akaneさんへ

タイトルで選んだのですが、クリスマスには全く関係なかったですね(^^;)
確かに始めのうちはホラーっぽい感じなのですが、
論理的に検証しているところが、岡嶋二人時代の流れを汲んでいますね。
気持ちよくないというか・・・違うジャンルの話になってしまったというか。
この辺のところはネタバレになりそうなので、あまり言えないのですよ(^^;)
その後の展開を含めて、西澤作品と似ているかもです。

Edit | Reply | 
Mon
2012.12.31
21:07

mokko

URL

タイトルから・・・

テーマ読み番外編かと思いましたが(^◇^;)
クリスマス用だったのに、そうならなかったのですねぇ
岡嶋二人は2冊読んだんですが、別れてからの作品は
未読なんですよぉ~
これはミステリとしてはちょっと残念だったのですねぇ
やはり作品を考えて読まないとダメなのですねぇ~

さて、今年も楽しくレビューを読ませていただき
知らない作家さんをチェックさせてもいただいて
更に、テーマ読みで楽しませていただいて
ありがとうございましたぁ~
mokkoがまだ、社会人復帰したばかりで
安定してなくて、読み逃げした時もありますが(^◇^;)
来年も懲りずに楽しませてくださいねぇ
最近、ファンタジーよりもミステリが楽しくなってきた
ミステリ初心者のmokkoなのですо(ж>▽<)y ☆

Edit | Reply | 
Thu
2013.01.03
00:08

翠香

URL

mokkoさんへ

これ積読していたのですけど、クリスマスしか頭になかった(笑)
10年ごとの12月25日に4人が再会するお話なのですが、
12月25日にする必然性は全くありません(^^;)
ミステリとしては残念というよりも、そもそもミステリなのか?という感じ。
でも決してつまらないという意味ではないですよ。
ただこの手の話に付き物なのですが、ちょっと破綻が見られるのですよ。
卵が先か、にわとりが先かみたいな・・・いけない!語りすぎるとネタバレになる(^^;)

読み逃げは私もやっているのでお互い様ですね(笑)
mokkoさんのブログはアメブロの人ばかり集まっているので、
私、余所者かな~とちょっと気が引けちゃうのですよ。
でもいつも楽しく読ませていただいています。
ミステリが楽しくなってきたというのは、うれしいですね(^^)
少しはこのブログも役に立っているのかな?
ともあれ、今年もよろしくお願いします♪

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