Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【和菓子のアン】 坂木司

 03, 2013

◆◇◆和菓子に歴史あり◆◇◆

みつ屋シリーズ1
短編集
光文社 2010.4
  光文社文庫 2012.10


■あらすじ

デパ地下の和菓子店「みつ屋」で働き始めた梅本杏子(通称アンちゃん)は、ちょっぴり(?)太めの十八歳。プロフェッショナルだけど個性的すぎる店長や同僚に囲まれる日々の中、歴史と遊び心に満ちた和菓子の奥深い魅力に目覚めていく。謎めいたお客さんたちの言動に秘められた意外な真相とは?読めば思わず和菓子屋さんに走りたくなる、美味しいお仕事ミステリー!

(光文社文庫より)

■感想
月を跨いでしまいましたが、テーマ読書「日本」、ラストは「和菓子」です。
これをテーマの最後にしたのは、お菓子繋がりで、和菓子→チョコレートという連係をしたかったからなんです(笑)
読む前は、舞台はデパ地下だし、日本はあんまり関係ないかな?と思っていたのですが、
どうしてどうして、坂木さんはあとがきで「和菓子を学ぶことは日本の歴史を学ぶこと」とおっしゃっています。
和菓子は言葉遊びの要素も多いので和歌と似たところがあるし、日本の風土にあった食べ物だったのです。
もう日本てんこ盛りでした!(笑)
今まで和菓子ってあんこたっぷりで甘ったるいからちょっと苦手だな~と思っていたのですが、
これを読んだら和菓子の奥深さにハマりそうです(^^)

また表紙のおまんじゅうがなんとも可愛らしいですよね♪ぽってりとしたフォルムで気取りがなく親しみやすい・・・
主人公の梅本杏子(通称:アンちゃん)はまさにそんな雰囲気の女の子。
私の脳内イメージでは柳原可南子さんになってました(笑)
杏子は高校卒業後、大学に進学もせず、さりとてやりたいことも見つからないので就職もせず・・・
このままではニートになっちゃう!と焦ってアルバイト探しをしている時に、
デパ地下にある『和菓子舗・みつ屋』のアルバイト募集を見つけ、無事採用されます。
みつ屋には、「できる女」店長の椿さん、菓子職人志望のイケメン社員・立花さん、
大学生アルバイトの桜井さんがいるのですが、見かけによらず皆個性的な人たちで・・・(^^;)
立花さん、イケメンなのにな・・・残念!

始めは分からないことだらけの和菓子の世界に接客のイロハ。
杏子の明るく前向きに取り組んでいる姿勢に好感が持てますね。
「アンちゃん、頑張って!」と応援したくなります(^^)

なお、杏子のお母さんは【切れない糸】で登場するアライクリーニングのパートのおばさん
(松竹梅の「梅」ですw)で、本作にちょこっと出てくる「ハチさん便」は、
【ワーキング・ホリデー】、【ウィンター・ホリデー】の主人公の勤め先だとか。
こういった作品間のつながりも楽しいですね。


【和菓子のアン】
近くの会社のOLさんは、始めは二種類の上生菓子を5個ずつ買ったのだが、
次に来たときは「兜」9個と「おとし文」1個を買っていった。
10人にお出しするお菓子、何故一人だけ「おとし文」なのか?

和菓子でメッセージを伝える・・・なかなか粋なんですが、初っ端からきな臭い話でした(^^;)
ここで早くも店長と立花さんの化けの皮が剥がれます(笑)

【一年に一度のデート】
七夕のお菓子を買いに来た若い女性に6時間以上持ち歩いても大丈夫かと尋ねられる。
また週に一度上生菓子を二つと『松風』を一つ買われるおばあさんは、
年に一度だけの来客があるので、上生菓子の『蓮』を三つといつものように『松風』を一つ注文した。
すると椿店長が『松風』はいらないのでは?と提案する。

一年に一度といえばやっぱり七夕だよね、と思いましたが、同じ時期に別の再会もあったのですね。
和歌に通ずる風流なお話なのだけど、ちょっとしんみりしてしまいますね。
それより、3分で出来る魔女メイクのテクを知りたい!(笑)

【萩と牡丹】
ヤクザ風の男がやってきて「菓子が泣く」、「腹切り」、「半殺し」などと失礼かつ物騒な言葉を掛けられる。
でもお菓子はお買い上げになっている。この男はいったい何者なのか?

なるほど~和菓子用語にも色々あるのですねぇ。ちょっと物騒だけど(^^;)
アンちゃん、すっかりこのおじさんに気に入られちゃいましたね(笑)

【甘露家】
同じデパ地下にある洋菓子店「金の林檎」の桂沢さんは、売れ残ったケーキをお持ち帰りしていた。
翌日、杏子が金の林檎のケーキを注文すると、
桂沢さんは何故かショーケースの一番前にあるケーキを取り分けた。
帰宅後、ケーキを食べてみたがパサついて美味しくなかった・・・。

私もその昔、食品販売のアルバイトをしていたことがありますが、
売れ残ったものは廃棄処分なので余りものはよく頂いてましたね。
テナントの隣がパン屋さんだったので、余りもの交換したことも。
この金の林檎はちょっとひどいですね。桂沢さんがかわいそう。
私だったら自分から辞めてしまうだろうな・・・
最後が心温まる話で締められていてよかった。

【辻占の行方】
辻占の中の占いの意味を教えて欲しいという若い女性。
しかしそこには意味不明な文様が・・・みつ屋の辻占には文字しか書かれていないのだが・・・。

相手に伝わらなければ意味がないのではないかと思ったけど、そういう考え方もあるのですね・・・深いなぁ。
椿さんの哀しい過去にはうるうるしてしまった
立花さん、ちょっとデリカシーないのですよね。でもアンちゃんとこれからも仲良くやってほしいですね

■評価(5個が最高)

 ◆トリック度267267
◆冷や汗度404404
◆満足度★★★★

■特におすすめ!

  • 和菓子が好きな方
  • デパ地下が好きな方
  • ほっこりしたい方
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Tag:坂木司

COMMENT 2

Mon
2014.08.04
08:28

結衣

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和菓子食べたい(*_*)

おすすめに従って、読みましたよ!(^^)!
実は、この書評がアップされたまさにその時にも、
結構気にかかっていたのです。
何しろ和菓子が好きなもので(^_^;)

ケーキも好きだけど、和菓子も好きで、
もともと多少は知識も持っているつもりだったのですが、
いや~ 奥深いですね。

アンちゃん、いいですね。そばにいると確かに幸せになれそう(*_*)

Edit | Reply | 
Thu
2014.08.07
23:45

翠香

URL

結衣さんへ

お返事が遅くなってごめんなさい。
このところ忙しくて、なかなかゆっくりお返事する時間がとれなくて・・・。

私はどちらかというと和菓子はちょっと苦手だったのですが、
言葉遊びの要素が和歌と通じる所があってツボでした。
みつ屋の面々も個性的な人達で楽しい作品ですね。
これはちゃんとどんな登場人物がいたか覚えてますよ。
やっぱりお気に入りだとよく記憶しているのかも。
でもブログの記事も生ものですので、なるべくお早めにお召し上がりください(笑)

Edit | Reply | 

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