Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【スイス時計の謎】 有栖川有栖

 04, 2013

◆◇◆精巧な推理◆◇◆

火村英生シリーズ13
短編集
講談社ノベルス 2003.5
講談社文庫 2006.5


■あらすじ

二年に一度開かれていた“同窓会”の当日、メンバーの一人が殺され、被害者のはめていた腕時計が消失! いったいなぜか・・・・・・。火村の示した間然するところのない推理に「犯人」が最後に明かした「動機」とは。表題作ほか謎解きの醍醐味が堪能できる超絶の全4篇。ご存じ国名シリーズ第7弾、これぞ本格だ!
(講談社文庫より)

■感想
火村シリーズ第13弾、国名シリーズ第7弾です。
宣言通り、今年はこのシリーズをバリバリ読み進めるぞ~(笑)
本作は4編からなる短編集ですが、表題作【スイス時計の謎】が150ページ位の中編なので、
いつもより収録作品は少な目ですね。ダイイング・メッセージや密室など、本格好みの作品が揃いました。


【あるYの悲劇】
インディーズ系ロックバンドのギタリストが自分の使っていたエレキギターで頭を殴られて死んだ。
バンドのメンバーの一人が発見した時は瀕死の状態で、壁の低い位置に血文字で『Y』を書き残していた。

アンソロジー『「Y」の悲劇』に収録された一品。ダイイング・メッセージものですね。
ダイイング・メッセージというのはそもそも、犯人に解読できないようにするため、暗号めいたものを残すのですが、
犯人に解読できないものが探偵には解読できるのは虫が良すぎるし、
瀕死の状態でそんなに頭は働かないはずなので、リアリティがなく疑問に思っていたのです。
本作ではその点、高く評価したいです(^^)ごくさりげなく伏線を張っているのも上手いな~と思いました。
本作によって豆知識がひとつ増えました。パソコンでも変換できなかったので、レアケースのようですね。


【女彫刻家の首】
女性彫刻家がアトリエで殺害された。死体は首が切断されていて、頭部は消失しており、
代わりに石膏像の首が据えられていた。

アンソロジー『不透明な殺人』に収録された一品。これもおなじみ「首のない死体」ものです(^^;)
事件は意外な形で幕引きとなります。でもこの結末、火村はお気に召さなかったようで・・・。
罪を犯した者に対する火村の厳しさが窺えますね。


【シャイロックの密室】
高利貸しの男が拳銃で頭を撃たれて死んでいた。
この男には自殺する動機がなく、自殺を偽装した形跡もあったが、現場は密室であった・・・。

倒叙ものです。このトリック、非常に合理的ですね。しかも1回では上手くいかなくても、何度でもチャレンジできる。
でもアレを使うなら何度もやりたくはないけど(^^;)
犯人はいくつかのミスを犯していますが、さすがにサンドイッチはちょっと・・・。間抜けすぎる。


【スイス時計の謎】
コンサルタント会社を経営していた男が殴り殺され、左手首に嵌めていた腕時計が消失した。
その時計は高校時代の<優等生クラブ>のメンバーがおそろいで購入したもので、
同窓会(リユニオン)の際には嵌めてくることが通例となっていた。

表題作。 なんと被害者と容疑者はアリスの高校時代の同級生!
アリスの秘められた過去も明らかになります。青春時代にこんな経験したら辛いだろうなぁ
本作はまさにロジック・ミステリ。あらゆる可能性を一つ一つ潰していき、真相に到達する。
火村の推理はまさに精巧に作られた時計のように美しい
ただ最後の詰めの部分で、仲間内の証言に頼ってしまっているのは、少々弱いかなと感じます。
それにしても、アリスは偽美少女なんて汚名を着せられていたのですね(笑)因果な名前だ(^^;)

■評価(5個が最高)

 ◆トリック度267267267267
◆冷や汗度404404
◆満足度★★★★

■特におすすめ! 

  • 本格推理が好きな方
  • 手軽に読めるミステリをお探しの方
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Tag:有栖川有栖 火村英生

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