Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【皇帝のかぎ煙草入れ】 ジョン・ディクスン・カー

 20, 2013

◆◇◆絶体絶命の大ピンチ!◆◇◆

ジョン・ディクスン・カー(シリーズ外)
長編
創元推理文庫(新訳版) 2012.5
【東西ミステリーベスト100】海外編37位


■あらすじ

フランスの避暑地に暮らす若い女性イヴは、婚約者トビイの父サー・モーリス殺害の容疑をかけられる。犯行時には現場に面した自宅の寝室にいた彼女だが、そこに前夫が忍びこんでいたせいで無実を主張できない。完璧な状況証拠も加わって、イヴは絶体絶命の窮地に追いこまれる──。「このトリックには、さすがのわたしも脱帽する」と女王クリスティを驚嘆させた不朽の傑作長編。

(創元推理文庫より)

■感想
カーのノンシリーズ作品。これは【東西ミステリーベスト100】の海外編37位に選ばれた作品です。
【三つの棺】、【火刑法廷】と並んでカーの代表作と謳われた本作、
ずっと気になっていたのですが、ようやく読むことが出来ました(^^)
本作は、カー作品の特徴の一つである怪奇趣味は鳴りを潜めていて、
巻き込まれ型のサスペンスになっています。

本作のヒロイン・イヴは、女たらしの夫・ネッドとの離婚が成立し、向かいの家に住むトビィ・ローズと婚約した。
ローズ家の人々とも家族ぐるみのお付き合いをし、幸せの絶頂だった。
しかし、ある夜を境にイヴの生活は暗転する。前夫・ネッドが寝室に忍び込んできたのだ。
時同じくして、向かいの家で起こった殺人事件。
不幸な偶然が重なり、イヴは殺人事件の容疑者にされてしまう。
自分のアリバイを証明するには前夫と寝室にいたことを告白しなければならない。
ついに意を決して事実を打ち明けるイヴ。しかし、彼女のアリバイ証人であるネッドは・・・。

状況証拠は揃っているので、イヴは極めて不利な状況に。
しかも、メイドのイヴェットによる悪意も絡んでくるので、さらにイヴは窮地に追い込まれてしまいます。
じゃあ真犯人は誰なの?ってことですが、
登場人物はさほど多くないので、割と分かりやすいかもしれないですね。
実は私も勘で分かりました(笑)動機とかトリックとかはまるで分かりませんでしたが(^^;)
もちろん伏線はちゃんとあって、今にして思えばむしろあからさまだったのに・・・。
とにかく読者をミスリードするのが上手い。もうタイトルが絶妙ですよね。
犯人以外の人物もそれぞれの思惑があって行動しているため、さらに事件が複雑化しています。
でもどれ一つ取っても無駄がない。よく練られたトリックだなぁと感嘆しました。
クリスティに「このトリックには、さすがのわたしも脱帽する」と言わしめただけのことはありますね。
まさに華麗な手品を見せられた気分でした

それにしても、イヴは自ら「わたしって、つくづく男運が悪いんですね」とのたまってますが、確かに(^^;)
男運が悪いというか、男を見る目がないというか・・・
ネッドは言わずもがなだけど、トビィも始めから「こんな男、どこがいいの?」って思っていたのですよ。
そうしたら次第に化けの皮が剥がれてきて(^^;)本当、最低の男でしたね
男性のカーが微妙な女性心理を描いたのはちょっと意外な気がします。
どちらかというとクリスティ作品を読んでいるような感じでした。
ラストはめでたしめでたし。カーって実はロマンチストなのかな?

■評価(5個が最高)

 ◆トリック度

267267267267

◆冷や汗度

404404404

◆満足度

★★★★

■特におすすめ!

  • 本格推理が好きな方
  • ラブサスペンスが好きな方
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Tag:ジョン・ディクスン・カー

COMMENT 6

Tue
2013.10.08
13:04

くま

URL

カー大好き!

 こんにちは。こないだコメントした横溝好きのくまです。
 カー、私も一生懸命読んでる最中です。創元推理文庫とハヤカワミステリで出てる分はコンプリート目指してます。傑作あり駄作ありでがっかりすることもありますが(私も「剣の八」のがっかり感は半端なかったです)、傑作はほんとに超~傑作!なので読まないと損だと思って頑張って読んでます。
 密室に代表される不可能状況、面白トリック、怪奇趣味、そしてなんといっても複雑すぎる設定が私にとってのカーの醍醐味です。ここまでやるか?っていう入り組んだ設定に涙が出ます・・・。他の作家さんは絶対ここまでやってくれません。というかありえない設定すぎてやる気もしない? ミステリがほんとに好きな方じゃないと面白さが全然理解できない作家さんでしょうね。それにクセがあって好き嫌いも分かれそうだし、決して読みやすくはないです。
 カーといえば恋愛要素がつきものですが、実はカーの恋愛話のうちいくつかは私は苦手です。割と男性目線かなって・・・特にセクシー美女がヒロインだとキツいです。私だけかな?

Edit | Reply | 
Tue
2013.10.08
23:41

翠香

URL

くまさんへ

いや~熱く語ってますね。
私はまだまだ語れるほど数をこなしていないので、少しずつ読み進めたいです。
とりあえず【三つの棺】と【火刑法廷】ぐらいは押さえておきたい。
私は恋愛要素はあってもいいかなと思っています。
ただ技巧にばかり走るより、根本に物語としての面白さを求めているので。
カー作品はそのどちらも満たしているようなので期待できそうですね(^^)

Edit | Reply | 
Thu
2013.10.10
19:52

くま

URL

 あと大胆な伏線の張り方もカーの魅力ですよね~!
 私も「三つの棺」はお薦めです! 嫌いな人もいるようですが・・・とりあえずめちゃくちゃ有名だし。
 物語として面白いミステリといえば、今まで私が読んだ中ではクリスティと横溝かな、やっぱり・・・。技巧なら鮎川哲也先生最高!と思うけど、ストーリーがあまり好みじゃないんです。残念です。
 コンプリートしたいくらいにお気に入りの作家さんをたくさん見つけたいので、こちらのサイト様を参考に頑張って探します。とりあえず久しぶりに内田康夫先生の本を入手してきました。これから読みます!

Edit | Reply | 
Thu
2013.10.10
23:42

翠香

URL

くまさんへ

そうですね。毎回やられた~と思います(笑)
「三つの棺」はまだ手元にないので読むのはしばらく先になりそうです。
とりあえず「火刑法廷」は入手しているので、こちらが先になるかも。

こんなブログで参考になるでしょうか?全然コンプリートしていないけど(^^;)
まあライフワークだと思って気長にやってます(笑)
内田作品、何を入手したのでしょう?気になります。
読みましたら感想聞かせてくださいね。

Edit | Reply | 
Fri
2013.10.11
12:31

くま

URL

 私は断然「火刑法廷」<「三つの棺」、ですけど、カーでは火刑法廷がいちばん好きって方も大勢いるようですね! 翠香さんはどちらになるのでしょう? 楽しみです。
 長年サイトやられてるってすごいことだと思います。サイト運営される上でいろいろあって大変でしょうし、なかなか根性が必要ですよね?
 私が今度読む内田作品は「平家殺人事件」です。古いですけど人気作品っぽいのでこれにしました。なるべく面白いのが読みたいですから。読み終わったら平家のとこに感想書きますね!

Edit | Reply | 
Sat
2013.10.12
00:18

翠香

URL

くまさんへ

長年ブログ運営していると確かに色々ありますね。
根性というより忍耐でしょうか(^^;)
でもまあ楽しんでやっています。

「平家伝説~」は私も好きな作品の一つです。
内田作品にしては珍しくトリッキーな作品ですね。
また浅見光彦が恋愛しているのもレアなケースですね(笑)
感想お待ちしています。

Edit | Reply | 

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