Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【完全なる首長竜の日】 乾緑郎

 01, 2013

◆◇◆夢か?現実か?◆◇◆

乾緑郎シリーズ外
長編
宝島社 2011.1
  宝島社文庫 2012.1
20第9回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作
338映画化作品 (2013.6.1公開 主演:佐藤健・綾瀬はるか)


■あらすじ

第9回『このミス』大賞受賞作品。植物状態になった患者とコミュニケートできる医療器具「SCインターフェース」が開発された。少女漫画家の淳美は、自殺未遂により意識不明の弟の浩市と対話を続ける。「なぜ自殺を図ったのか」という淳美の問いに、浩市は答えることなく月日は過ぎていた。弟の記憶を探るうち、淳美の周囲で不可思議な出来事が起こり──。衝撃の結末と静謐な余韻が胸を打つ。
宝島社文庫より

■テーマ
 胡蝶の夢

■感想
映画公開に合わせて読んでみました。
映画の方はタイトルが『リアル』で、『完全なる~』はサブタイトルになっています。
あらすじを見たのですが、敦美と浩市は恋人同士という設定になっているようですね。
原作では姉弟なんだけど(^^;)
何となく原作をベースにしながら全然違う話になっているような気がします。

それはさておき。

本作は、第9回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作です。
審査員の満場一致で受賞が決定したそうですが、確かに新人離れした筆力がありますね。
南の島の情景描写は素晴らしく、目の前にありありと浮かんでくるようでした
少女漫画家である敦美の日常もリアルで、なかなか興味深いものがありました。
同じ回の優秀賞受賞作【ラブ・ケミストリー】でしたが、
比べてみても本作が大賞受賞で間違いないだろうと思います。

だけど、これってミステリでしょうか?どちらかというとSFだと思うのですが・・・。
昏睡状態に陥った患者と技術的にコミュニケートできるという設定は悪くないと思います。
記憶や脳のしくみを扱ったミステリ作品も多く見られますから。
本作では、敦美が意識不明の弟と対話を続けていきますが、特にこれといった事件は起こりません。
しかし、浩市は毎回「自殺」という方法を取って敦美との対話を強制終了させてしまいます。
これが敦美の精神にも影響を及ぼしているのか、次第に夢と現実との境が曖昧になってきます。
それは読んでいるこちらのほうも迷宮に迷い込んでしまったかのようでした。

でも、敦美が何度も何度もトリップするようになっていくと、展開が見えてきてしまいました。
作中、『胡蝶の夢』の話が印象的に使われていますが、これが分かりやすい伏線になってしまった。
真相は・・・痛すぎますね
タイトルは悠久の昔に思いを馳せる壮大なものだし、一方でテーマは近未来の技術を扱うという、
スケールの大きさを感じるだけに、真相はあまりに生臭くて矮小なものに見えてしまう
ショッキングなオチではありますが、展開が見えてしまった以上、これ以外のオチは考えられません。
読み終わるとちょっとどんよりした気分になってしまいました。
映画版はこのあたりどのように処理しているのか、気になりますね。

■評価(5個が最高)

 ◆トリック度267267
◆冷や汗度404404404
◆満足度★★★

■特におすすめ!

  • SFが好きな方
  • 漫画家の仕事に興味がある方

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Tag:乾緑郎 このミス 受賞作

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