Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【風精(ゼフィルス)の棲む場所】 柴田よしき

 28, 2013

◆◇◆幻惑の舞◆◇◆

浅間寺竜之介シリーズ2
長編
原書房 2001.8
  光文社文庫 2005.6


■あらすじ

 京都・北山の奥深く、“地図にない村”へやって来たミステリ作家・浅間寺竜之介と愛犬・サスケ。村祭りの奉納の舞を見てほしいという少女に誘われたのだ。通し稽古の会場で、幻色の蝶を模した優美な舞に、竜之介は圧倒される。その直後、衆人環視の密室の中、舞手の少女の一人が胸を刺され、息絶えていた。
 村の伝説と乙女たちの想い。美しく、せつない本格ミステリ。
(光文社文庫より)

■感想
本作は猫探偵正太郎シリーズのサブキャラ浅間寺竜之介が探偵役を務めるいわばスピンオフ作品。
竜之介がメインとして登場するのは【桜さがし】に次ぐ2作目になるので、
当ブログでは便宜上浅間寺竜之介シリーズと銘打っています。
愛犬サスケももちろん出ていますよ(^^)
正太郎シリーズと【桜さがし】を読んでいなくても特に問題はありませんが、
正太郎シリーズを読んでいるとより楽しめると思います。
三毛猫と戯れるサスケを見ていると、何を話しているのかな?と微笑ましい気持ちになりますね。
きっと関西弁で「えらいけったいなとこやな」なんて言っているのでしょう(笑)

序盤の杉とブナに関する薀蓄と自然破壊についての問題提起はちょっと内田作品を彷彿とさせます。
ただ物語を面白おかしく読むだけでなく、ふと立ち止まって考えさせられる作品というのは有用だと思います。

推理作家の浅間寺竜之介は、彼のファンだという17歳の少女からの誘いを受け、
少女が住む京都北山の奥地へとやってきます。
そこでは毎年村祭りで神様に奉納する舞踊が行われ、彼女はその舞手に選ばれたという。
しかし通し稽古の直後に悲劇が。舞手の少女の一人が胸を刺されて殺されてしまう。
現場は衆人環視の上、出入り口が塞がれた密室状態。いったい誰がどうやって殺したのか?

山奥の村、不可能犯罪などの舞台設定は横溝正史作品を彷彿とさせますが、
横溝作品のようなグロさはいっさいありません。
伝説の蝶を模した幻想的な舞いや少女たちの秘められた純愛などが描かれ、
甘く切ない響きを伴って胸に迫ってきます。
浅間寺先生のやさしさも沁みるな~と感動すら覚えていたのですが・・・
終盤になってまさかのSF的展開になりびっくり!
それまでの竜之介の推理は論理的でなるほどな~と納得していたのに、まさに足をすくわれる思いでした。
う~む着地点をそこへ持っていきますか~(^^;)
解説で柴田さんの執筆方法はパラシュート降下型だと書かれていますが、
突然強風が吹いてとんでもないところに着地してしまったって感じです。
思えば伏線は随所にあったのですよね。ちょっと変だなと思ったところもいくつか。
それを全て回収しているので、これはやっぱりミステリなのでしょう。
ちょっと不思議だけど面白いお話でした。

■評価(5個が最高:★は1点、☆は0.5点)

 ◆トリック度267267267
◆冷や汗度404404
◆満足度★★★☆

■こんな方におすすめ!

  • SFやファンタジーが好きな方
  • 猫探偵正太郎シリーズを読んでいる方
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Tag:柴田よしき 浅間寺竜之介

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