Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

ミステリ小説・ドラマ・映画のレビューと、フィギュアスケートに関する話題について。ド素人なので初心者にも分かりやすく、楽しくを心掛けていきたいです。

Take a look at this
トップ > 西澤保彦 > 【神のロジック 人間(ひと)のマジック】 西澤保彦

【神のロジック 人間(ひと)のマジック】 西澤保彦

 02, 2013

◆◇◆歪んだファンタジー◆◇◆

西澤保彦(シリーズ外)
長編
文藝春秋 2003.5
  文春文庫 2006.9


■あらすじ

ここはどこ? 何のために? 世界中から集められ、謎の〈学校〉で奇妙な犯人当てクイズを課される〈ぼくら〉。やがてひとりの新入生が〈学校〉にひそむ“邪悪なモノ”を目覚めさせたとき、共同体を悲劇が襲う──。驚愕の結末と周到な伏線とに、読後、感嘆の吐息を漏らさない者はいないだろう。傑作ミステリー。
(文春文庫より)

■感想
久々の西澤作品です。タイトルとあらすじに惹かれて手に取ってみました。

ぼく(マモル)は11歳。<学校(ファシリティ)>で寮生活をしている。そこではぼくを含め6人の生徒がいる。
<学校>は陸の孤島のような所にあるのだが、具体的にどこなのかは全く分からない。
それどころか生徒たちは皆<学校>に来た時の記憶がないのだ──。

マモルは生徒や先生たちに"妃殿下(ユアハイネス)"、"詩人(ポエト)"といった渾名を密かに付けており、
面と向かっては普通に"ケイト"、"ケネス"という名前で呼んでいるので、
始めのうちは誰が誰なのかちょっと煩わしかったのですが、そのうちに慣れてきました(笑)
なお日本人はマモル一人だけなのですが、特に深い意味はないみたいです。
テストの成績によってもらえるお小遣いの額が決まるので、
ジュースやお菓子を買うために問題に取り組む様子などは子供らしくて微笑ましい(^^)
マモルたちが<学校>の存在目的についてあれこれ推理しているのはいかにも西澤作品らしい特色ですね。
ちなみに表紙イラストのようなセクシーなおねーさんは出てきません(笑)
エログロも西澤作品の特色の1つですが、エロは一切なし。グロは・・・ちょっとだけあるかな(ワニが・・・)
全体的にトーンが暗めなので、気分が沈んでいる時には読まない方がいいかもです。

<学校>では新入生を迎え入れることになり、生徒たちに不穏な空気が漂います。
変化を嫌う邪悪なモノが目を覚ますという。新入生に順応性があれば乗り切れるというのですが・・・。
しかし事態は最悪な方向へ。それまでの推理ゲームを楽しんでいた空気は
一変して惨劇の舞台へと変わります
途端にホラー的な様相を呈してきたので面喰いました(^^;)
そして真相が明らかになるのですが、天地がひっくり返るような驚きを味わうことと思います。
言われてみればあからさまなほのめかしがいくつもあったのですよね。
それと気付かせずに仕込むあたり、なかなか巧妙です。

トリックが某有名作品と被っているという意見を多く耳にしたのですが、
おそらくあの作品のことを指しているのですよね。
あまり詳しく言うとネタバレになってしまうので控えますが、
確かにネタは同じだけど、見せ方や余韻は全く違うものになっています。
本作はラストに救いがなく、やりきれない気持ちになりますね
真相を知った上で色々なシーンを思い浮かべると切なく悲しい。
某作品とはベクトルが逆向きだなと感じました。

■評価(5個が最高:★は1点、☆は0.5点)

 ◆トリック度267267
◆冷や汗度404404404404
◆満足度★★★

■こんな方におすすめ!

  • 西澤作品が好きな方
  • とにかく驚きを味わいたい方
関連記事
スポンサーサイト

最後までお読みいただきましてありがとうございました。
ランキングに参加しています。下のバナーをクリックして応援お願いいたします。
ブログランキング・にほんブログ村へ      blogramのブログランキング  

Tag:西澤保彦

COMMENT 4

Mon
2013.11.04
14:14

mokko

URL

珍しく・・・

これは読んでましたぁ~
たぶん初読みがこの作品でした。
有名な某作品というのが、mokkoには
わからなかったんですけどね(^◇^;)
でも結末はビックリでした。
確かに切なかったです。

Edit | Reply | 
Mon
2013.11.04
17:15

翠香

URL

mokkoさんへ

mokkoさんも読んでいたのですね。
なんかもう哀しいですよね・・・。ミッキーマウスの腕時計とか。
彼らにとっては何も知らない方が幸せだったのでしょうね。
某有名作品、mokkoさんも読んでますよ。
なんか文句言ってたな~(笑)
西澤作品は「七回死んだ男」が面白いのでおススメですv-392

Edit | Reply | 
Tue
2013.11.05
22:04

akane

URL

えるじゃないけど、気になります☆

シリーズでは無い長編だし、
西澤作品の世界観にどっぷりハマれそうだなあ…i-176と、気になっていた作品なのですがi-239

相変わらずi-230
すごそう~っi-202 こわそうっi-201
でも、エログロじゃないんだi-229?(笑)

翠香さんのレビューを読んで、さらに気になりましたよi-237

トリックが被っている某作品!?というのも気になります…i-260読むしかなさそうi-197

Edit | Reply | 
Tue
2013.11.05
23:42

翠香

URL

akaneさんへ

中盤まではタックシリーズのような推理合戦を楽しめると思います。
エロはないですね(表紙イラストに惑わされないよーに^^;)
グロは・・・ほんのちょっとだけ。
後半の怒涛の展開に驚きました!
そんなに怖くはないのだけど、とにかく破滅に向かって突き進んでいる感じで・・・。
某作品はakaneさんも読んでますよ。私は某作品の方が好きですけど。
マモルがちょっとタックに似ているかなと思っていただけに、この真相は辛かったですv-409

Edit | Reply | 

コメント&トラックバックに関する注意

コメントについて

他者を誹謗・中傷、宣伝目的、公序良俗に反する書き込みは固くお断りします。
そのような書き込みは管理人の判断で削除いたします。
また、作品を未読の方もご覧になりますので、ネタバレにはご注意ください!
くれぐれも犯人の名前やトリックなどを書き込まないように願います。
どうしてもネタバレの内容を語りたい方は、SECRET(管理者にだけ表示を許可)にチェックを入れて
ナイショのコメントにしてくださいね。

トラックバックについて

言及リンクのないトラックバックは受け付けません。
言及リンクとは、トラックバック元の記事(貴方が書いた記事です)に
当記事へのリンク及び当記事の紹介(または感想)が含まれているものを指します。
それ以外はトラックバックスパムと見なす場合があります。
トラックバックスパムと見なされた場合、予告なく削除することがあります。

なお、コメント・トラックバックともにスパム防止のため承認制を採らせていただいています。
記事に反映されるまで時間がかかることがありますが、しばらくお待ちくださいね(^^)
また、コメント・トラックバックのルールについては、
Love knot~ミステリ&フィギュア通信~の歩き方にも記載しておりますので、
合わせてご一読ください。

WHAT'S NEW?