Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【しゃべくり探偵-ボケ・ホームズとツッコミ・ワトソンの冒険】 黒崎緑

 07, 2013

◆◇◆掛け合い漫才?なんでやねん!ほな、さいなら~◆◇◆

しゃべくり探偵シリーズ1
連作短編集
東京創元社 1991.9
創元推理文庫 1997.1


■あらすじ

守屋教授のゼミ旅行、それが全ての始まりだった──?!ロンドン外遊にまつわる、1.旅費調達に斡旋された払いのよすぎるアルバイト/2.現地で購入した高価な洋書の紛失/3.「愛人・安土良殺人事件」於お別れパーティ/4.帰国後のドッペルゲンガー騒動・・・・・・を、ボケ・ホームズこと保住君&ツッコミ・ワトソンこと和戸君のしゃべくりで綴る正調安楽椅子探偵譚、はじまりはじまり~♪
(創元推理文庫より)

■感想
テーマ読み「探偵」6番手は、【しゃべくり探偵】です。
「だいたい貴族なんてぬかしおって推理もしないのは探偵とはいえないのであって・・・」云々、ぺちゃくちゃ
なんなんだ、今度の探偵は!さっきからず~~っと喋りっぱなしなんですけど・・・しゃべくり探偵だって?何それ!

初黒崎作品ですが、実は「探偵Xからの挑戦状!(NHK)」の出題作で一度お目にかかっています。
合鍵が~(まだ言ってる^^;)

サブタイトルに「ボケ・ホームズとツッコミ・ワトソンの冒険」とありますが、
いわゆるパスティーシュ(贋作もの)ではありません。
本作に登場するホームズとは保住君で、ワトソンは和戸君のこと。
純然たるメイドインジャパンの男子大学生です(笑)
英語名を無理やり日本語名に当てはめているので、ちょっと苦しいけど、シャーロック・ホームズのパロディです。
他にも守屋教授(モリアーティ教授)、安土良愛(アイリーン・アドラー)、破土村さん(ハドソン夫人)なども登場。

この作品の凄い所は、全く地の文がない(!)ということ。
対面での会話の他、手紙とファックスのやりとり、電話でのやりとりと媒体は変えられているものの、
ほとんどが保住君と和戸君の会話で構成されています。
しかも全編関西弁。さながら掛け合い漫才を見せられているかのよう。
保住君はボケ・ホームズと言われているように、ボケまくりで話がなかなか先に進まない(^^;)
ところがこの保住君、和戸君の話を聞いただけで事件を解決してしまう、安楽椅子探偵なのです。
(この点は本家のホームズとは違う所ですけど)

本作は4編の短編で構成されていて、守屋教授のゼミ旅行を核として話は進んでいきます。
最後の短編で、各々の短編のエピソードが一つに集約する形になっており、
短編単体でも楽しめますが、1つの長編小説としても楽しめますね。
単なる笑いのネタかと思ってスルーしていたことが実は伏線だったりするので侮れません。
全体的にボケ・ツッコミの軽~いノリだけど、事件の真相は意外と軽くなかったりします。
あまり深く考えずに頭をからっぽにして読むのがいいかも。


【その一 番犬騒動】
守屋教授の誘いでイギリスに行くことになった和戸君は、破土村さんから紹介されたバイトで旅行費用を稼いだ。
バイトは犬の散歩だったのだがやけに高額のバイトだった。
しかも犬の散歩中、いつも同じ男につけられていたという。

奇妙なアルバイトといえば、ホームズの『赤毛組合』を彷彿とさせますね。上手い話には裏があるものです。
しかし親馬鹿といってしまえばそれまでですが、未遂に終わってよかったですね。
もし実行されていたらシャレにならない。
ここで語られるエピソード(事件そのものではない)が最終編に深く関わってくるので、隅々まで要チェックです。


【その二 洋書騒動】
保住君の元へロンドンへ旅立った和戸君から手紙が届く。
日渡が買った高額の本(日本円で約3万円!)が行方不明になったしまったという。
日渡はその本をスーツケースの中にしまい、鍵は肌身離さず持っていたというのだが・・・。
一方、清沢の父親が倒れ、急遽帰国することになったが、
清沢はひどい下痢に悩まされ帰国がままならなかった。

本が消えた謎は大体想像つきました。実際そんなに上手くいくかは疑問なのですが・・・。
和戸君たち、ロンドンを満喫していますね~。シャーロック・ホームズ・パブはぜひとも行ってみたい!

【その三 煙草騒動】
お別れパーティのさ中、安土良さんが背中を刺されて殺された。
彼女は死ぬ間際に煙草を吸っていたらしい。一体なぜ?
一方、清沢と高田がパーティ会場で喧嘩をした。原因は貸した金を返さないとかいうことだったが・・・。

アイリーン・アドラー同様、安土良さんも男を手玉に取るタイプだったようで・・・。
にしても愛人・安土良って(^^;)
なるほど、こんなダイイング・メッセージの方法もあったのですね~
でも私だったら、残った煙草を組み合わせて犯人の名前の形にしますけど。

【その四 分身騒動】
和戸君たちがイギリス滞在中に彼らのドッペルゲンガー(?)が出没したことが判明した
高田の分身君は部屋の掃除と洗濯、買い物までしていたらしい。
鷲尾に至っては自分の分身と出会ったら死んでしまうと怯える始末で・・・。

掃除、洗濯、買い物までしてくれるドッペル、いいな~なんてそんな呑気な話ではなく(^^;)
ここで前3編の謎が全て明らかになります。
これまでのどに刺さった小骨のように気になっていたことが解決され、スッキリしました
全て解決したけど、最後はどうなったか・・・ほ、ほな、さいなら~(^^;)

■評価(5個が最高:★は1点、☆は0.5点)

 ◆トリック度267267267
◆冷や汗度404404
◆満足度★★★

■こんな方におすすめ!

  • ユーモアミステリが好きな方
  • ボケ・ツッコミのノリが好きな方

◆テーマ読み「探偵」◆
テーマ読み「探偵」

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Tag:黒崎緑

COMMENT 2

Sat
2013.12.07
21:21

mokko

URL

これは・・・

テーマ読みの本を検索してる時にチェックしてたんですよぉ~
しかし、ボケとツッコミがわからないので
候補から外しました(^◇^;)
どうもお笑い路線は頭の回転が鈍いのでピンとこない
推理できないのに、更にボケとツッコミというのは
無理です(; ̄ー ̄A アセアセ・・・

Edit | Reply | 
Sun
2013.12.08
17:32

翠香

URL

mokkoさんへ

しょーもないことを延々としゃべっている感じですけどね(^^;)
なので、こちらが考える間を与えないうちに謎解きになっていたりします(苦笑)
でも笑いのネタに伏線が潜んでいたりするので、なかなか侮れませんよ。
ホームズやポアロネタがちょいちょいあったので、意外に楽しめました(笑)

Edit | Reply | 

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