Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【神津恭介、密室に挑む】 高木彬光

 20, 2014

◆◇◆眉目秀麗、白面の貴公子◆◇◆

神津恭介傑作セレクション1
短編集
光文社文庫 2013.4
55TVドラマ化作品 (フジテレビ系列 主演:片岡愛之助)


■あらすじ

眉目秀麗、頭脳明晰、白面の貴公子。輝かしい形容に彩られた名探偵、神津恭介。彼が挑むのは密室トリックの数々。鍵の掛かった部屋の外に残された犯人の足跡、四次元からの殺人を予告する男・・・・・・。不可解極まる無数の謎を鋭い推理でクールに解き明かす! いつまでも燦然とした魅力を放つ神津恭介のエッセンスを凝縮した六つの短編を収録。傑作セレクション第一弾!
(光文社文庫より)

■感想
明智小五郎、金田一耕助と並び称される日本三大名探偵として名高い神津恭介
まずは初登場作の『刺青殺人事件』から・・・と思いつつもなかなか手が出せずにいたのですが、
先日本書収録の短編がドラマ化されたのを機に、とりあえず本書から読んでみることにしました。
光文社文庫からは高木彬光氏の著作が神津恭介シリーズを中心に新装版が続々と刊行されているのですが、
本書は神津恭介傑作セレクションということで、6つの短編が収録されています。
いずれも密室を扱った短編でミステリー好きのハートをくすぐることうけあい(笑)
文章も堅苦しくなく手軽に読めますので、シリーズの足掛かりに読むのをおススメします(^^)


【白雪姫】(1949)
青森の旧家の当主、緑川源一の双子の弟・鋭二は、幽霊が出るという離れに五日間泊まるという賭けをする。
しかし満願の五日目の晩に、鋭二は絞殺されてしまう。
現場は雪に閉ざされ、被害者の足跡しか残されていなかった。

「雪の密室」しかも双子登場ですね。犯人は予想通りだったけれど、この雪の密室がなかなかの曲者。
まさかこんな大掛かりなトリックとは!
「白雪姫」の秘密にはしんみりしてしまいました。


【月世界の女】(1949)
元子爵の令嬢竹内月子は、自分は月の世界で生まれた。満月の夜に月に帰らなければならないと告げる。
果たして満月の夜、松下がちょっと目を離した隙に月子は姿をくらましてしまう!

竹取物語をモチーフにしたお話。名前も竹内月子ときた(^^;)
求婚者に無理難題ではなく、求婚者の真実の愛を試した訳ですね。
これ密室でも何でもないのだけど・・・何故このセレクションに入っているのか謎ですね。


【鏡の部屋】(1953)
かつて有名女性マジシャンが居間兼寝室に使っていた「鏡の部屋」で
現在の持ち主の妻・梨枝子が自分の姿を消して見せるという。
言われたとおりに鏡の部屋を覗くと梨枝子の姿が消えていた。
梨枝子不在のまま夜を明かし、改めて鏡の部屋を覗くと梨枝子は胸を刺されて殺されていた。

人体消失トリック。まさに大魔術ですね。ミステリとマジックは相性がいい。
このトリックはほぼ予想通りでした。思うに犯人は手先が器用なのですねぇ。
最後に神津が仕掛けたトラップが痛快でした。


【黄金の刃】(1956)
石山という男は自分は四次元の世界に足を踏み入れたと豪語する。
数日後、東京の石山の家で殺人事件が起きる。
石山には熱海にいたという確固たるアリバイがあるのだが、自分が殺したと言い放つ。

これも密室ですか?って感じですね。解説によると時間という厚い壁が密室を作っているとか。
どうやら「密室」を広義でとらえているようです。
でもアリバイ崩しとしてもこれはどうもねぇ。四次元の男が自己顕示欲が強いことは分かりましたが(^^;)


【影なき女】(1950)
高利貸の森島の元へ黒ずくめの女が訪ねてきた。
森島はダイヤの首飾りの値段交渉をする間、二人きりにしてほしいという。
20分ほど経過したとき、部屋の異変を察知するもドアには鍵が掛かっている。
合鍵で開けると部屋の中で森島が死んでおり、女とダイヤが消えていた!

先日ドラマ化された短編。ドラマでは密室から女とダイヤが消えたという設定のみを生かし、
全く違う話になっていました。
私がドラマレビューで指摘した犯行の短絡さはドラマの創作だったのですね。
原作の方が数段面白いのに・・・何であんな風に変えてしまったのかな。


【妖婦の宿】(1949)
元女優の八雲真利子が滞在するホテルに彼女を模した蝋人形が届く。
人形の胸には短刀が突き刺されており、自分の身を案じた真利子は男たちに寝ずの番を命じる。
しかし翌朝、物置にあったはずの人形が庭に移動しており、真利子は人形と同じように刺殺される。

読者への挑戦付き。本作と【影なき女】は探偵作家クラブ(現日本推理作家協会)の
新春犯人捜しのイベントとして書かれたものだそうです。
私も挑戦を受けましたが、犯人当てられずorz
謎解きを聞いた時にはツッコミを入れていたのですが、さすがにもう一ひねりありました。う~ん、やられた!
プロの作家さんならそこまで見破った人もいたのだろうなぁ。

■評価(5個が最高:★は1点、☆は0.5点)

 ◆トリック度267267267267267
◆冷や汗度404404
◆満足度★★★☆

■こんな方におすすめ!

  • 本格推理が好きな方
  • 神津恭介シリーズを未読の方
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Tag:神津恭介 高木彬光

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