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【ななつのこ】 加納朋子

Category入江駒子
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◆◇◆加納朋子のデビュー作!◆◇◆

入江駒子シリーズ1
短編集
東京創元社 1992.9
創元推理文庫 1999.8
20第三回鮎川哲也賞受賞作

ななつのこ
ななつのこ加納 朋子

おすすめ平均
stars小さなハテナが物語の始まり。
stars身の回りの事件って結構あるのかもと思う一冊
stars大事にとっておきたくなる本
stars消化不良
stars謎解きによって優しくなれるという幸福

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■あらすじ

ファンレターとラブレターは、勢いで出すに限るのだ。──短大に通う十九歳の入江駒子は『ななつのこ』という本を衝動買いし、読了後すぐに作者へファンレターを書こうと思い立つ。先ごろ身辺を騒がせた<スイカジュース事件>をまじえて長い手紙を綴ったところ、思いがけなく「お手紙、楽しく拝読致しました」との返事が。さらには、件(くだん)の事件に対する、想像という名の“解決編”が添えられていた!
  駒子が語る折節の出来事に打てば響くような絵解きを披露する作家佐伯綾乃、二人の文通めいたやりとりは次第に回を重ねて・・・・・・。伸びやかな筆致で描かれた、第三回鮎川哲也賞受賞作。
(創元推理文庫より)

■ヒロイン
  入江駒子(19歳・短大生)

■感想
 この作品との出会いは、書店でぶらぶらと本を眺めている時に偶然、見つけました。
 
【ななつのこ】というタイトルといい、温かみのある表紙のイラストといい、とてもミステリーとは思えない・・・。
 ん?この感覚どこかで・・・そう、北村薫氏【空飛ぶ馬】に出会った時と同じ感覚でした。
 そして内容も主人公の女子大生(文学部の学生というところまで同じだった!)の日常に起こったちょっと不思議な出来事を「探偵」が鮮やかに解明というあたり、よく似ています。主人公の友達に関するエピソードでも似たものがありました。

  ですが、この作品、他とちょっと異なる点があるのです。

 駒子は『ななつのこ』という短編集を書店で見つけ(まるで私のようにw)作者にファンレターを書くのですが、ついでに自分の身近に起こった「事件」を書き添えます。すると『ななつのこ』の作者・佐伯綾乃から返事が来て、「事件」の謎解きがされていたのです。
  駒子が手にした『ななつのこ』は、主人公の「はやて」という少年の日常に起こった不思議なできごとを、探偵役の「あやめさん」が解き明かすというもの。本編の駒子と佐伯綾乃、作中作のはやてとあやめさんという、ミステリーの二重構造の手法が実に独創的で面白いと思いました。一粒で二度おいしい、という感じですね(笑)

  内容は7つの短編集となっていますが、それぞれが独立した話ではなく、最後に一つにまとめられているところがさすがですね。
表題の「ななつのこ」は最後の7編目に登場しますが、「ななつのこ」にも『二重構造』が仕掛けられています(^^)
  以下、個々のお話について──。

 【スイカジュースの涙】  作中作『ななつのこ』<すいかお化け>から、スイカ381つながりで、『スイカジュース事件』へ。事件の方はちょっと物騒で、アスファルトに延々続く「血痕」が・・・。「血痕」をたどって行くと、スイカジュースの空き缶が。でもスイカジュースにしては、色が赤黒い。タイトルに『涙』とあるところが深いですね。
 【モヤイの鼠】 今度は、本編と作中作は鼠つながり287。しかし、『謎』は鼠とは関係なく、駒子が友達のたまちゃんと絵画鑑賞に出掛けた時のこと。『悠久の時間』というタイトルの大きな絵に、ちょっとした事件が起こります。

 【一枚の写真】 駒子のアルバムから消えてなくなった一枚の写真が思いがけない人から返される。なぜ「その人」は駒子の写真を盗んだのか?そして、なぜ今になって返したのか?駒子の、女の子らしさを感じる1編。

 【バスストップで】  駒子が教習所に通うのに利用していた、バスストップ95での出来事。そこで老婦人と幼女の不可解な行動を目にする。ここで「瀬尾さん」との運命的な(?)出会いが。

 【一万二千年後のヴェガ】  瀬尾さんと思わぬところで再会。デパートの屋上にあったビニール製のブロントサウルスが一夜にして約27キロの「旅」をした。「犯人」はどうやって恐竜に「旅」をさせたのか?

 【白いタンポポ】 駒子は小学校で行われた、サマーキャンプに参加。人見知りをする少女、真雪ちゃんと出会う。時に大人の固定観念という、眼鏡で子供を見ることが危険であると感じました。小さなお子さんをもつ方に読んで欲しい1編

 【ななつのこ】 全体の総まとめというべき1編。先に「ななつのこ」には『二重構造』が仕掛けられている、と述べましたが、どうやら『三重構造』のようですね。その1つは、各短編を1つの『子』と考えるとこのお話が7番目の『子』であるということ。あとの二つは読んでみてのお楽しみ。

■評価(5個が最高)

 

◆トリック度

267267

◆冷や汗度

404

◆満足度

★★★★★

■特におすすめ!

  • 女性の方72
  • ミステリー小説初心者116
  • 推理小説は血生臭いのがちょっと苦手・・・404という方
  • 小さなお子さんをおもちの方
  • 小学校の先生
  • 天体が好きな方

■関連本

ななつのこものがたり
ななつのこものがたり 加納 朋子 菊池 健

おすすめ平均
starsほんわか
stars良質のリリカルなミステリ絵本
stars作中作が飛び出した

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▲作中作『ななつのこ』が絵本になりました。ぜひこちらもどうぞ♪
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加納朋子入江駒子

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