Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【どんどん橋、落ちた】 綾辻行人

 02, 2014

◆◇◆綾辻行人への挑戦状!?◆◇◆

綾辻行人シリーズ外
中短編集
講談社 1999.10
  講談社ノベルス 2001.11
  講談社文庫 2002.10


■あらすじ

ミステリ作家・綾辻行人に持ち込まれる一筋縄では解けない難事件の数々。崩落した〔どんどん橋〕の向こう側で、殺しはいかにして行われたのか? 表題作「どんどん橋、落ちた」や、明るく平和なはずのあの一家に不幸が訪れ、悲劇的な結末に言葉を失う「伊園家の崩壊」など、五つの超難問“犯人当て”作品集。
(講談社文庫より)

■感想
本作は5編からなる中短編集です・・・が、ちょっと趣向が変わっていまして、
ミステリ作家・綾辻行人の元にミステリの問題編が持ち込まれ、綾辻氏自身が挑戦するという形になっています。
いずれもフーダニット、いわゆる犯人当て。小説というよりも推理クイズに近い感じですね。
綾辻さんといえば、ガチガチの館ものや、ホラー系
(若い読者には『Another』の影響からか、ホラー作家だと認識されているようですが^^;)のイメージが強く、
真面目に作品に取り組んでいる感じがしたのですが、こんな遊び心もあるのですねぇ。
問題編の登場キャラにポウやエラリイなどが出てくるので【十角館の殺人】を思い出して思わずニヤリ。
日本のミステリ作家の名前も出て来ます。リンタローはいつも悩んでいます(笑)
タケマルはなんと全話に登場していますが、ひどい扱いだなぁ(^^;)
小ネタも満載なので新本格派の作家を知っているとより楽しめると思いますよ。


◆第一話 どんどん橋、落ちた
 大晦日にミステリ作家・綾辻行人を訪ねてきたU君は、自作の犯人当て小説を携えていた。
 どんどん橋の北側に張り出した断崖で起きた殺人事件。
 崖の向こう側へ渡る吊り橋が落ちて渡れず、途中の道にもリンタローの眼があるという不可能犯罪。
 果たして犯人は──?

 これ、出来ました~(^^)v
 しかしデビュー当時に言われ続けていた批判を自虐的に皮肉っているのがなんとも(^^;)


◆第二話 ぼうぼう森、燃えた
 二年後の正月、再びU君が小説を携えてやってきた。
 ぼうぼう森が山火事になったさ中に起きた殺害事件。
 確実にターゲットを仕留めることが出来たのは誰?

 これはある種の予備知識が必要です。常識レベルの知識らしいのですが、私は知らなかった
 それはさておき、これは見事に騙された~!作中の綾辻氏のせいであることが刷り込まれてしまった。
 ムキー!(ノ`A´)ノ ⌒┻┻とりゃ~~っ!


◆第三話 フェラーリは見ていた
 綾辻行人が編集者U山氏の別荘で聞き込んだ話。
 隣村の葛西さんちのシンちゃんが殺された。
 離れへ行くための二つのルートの内、玄関側はタケマルの眼がある。もう一方は・・・。

 これはもうタイトルに尽きますね。
 真っ赤なブルゾンを着てフェラーリに乗るとは、とっぽいじいちゃんだな~と思いましたが、
 これはこれでとっぽい(笑)
 でも真相はえてしてこんなものですね(^^;)


◆第四話 伊園家の崩壊
 ベテラン作家の井坂先生から伊園家で起きた事件を推理してほしいと頼まれる。
 それは何十年も平和に暮らしてきた家族を襲った悲劇だった。

 あの国民的家族がこんなことに・・・。ブラック過ぎる。
 今までの人を喰ったような問題と比べれば割と正統な本格物。
 途中までは完璧に推理出来たのですが、後半行き詰ってしまった。毒物の件はなるほどな~と思いました。
 でも出題の仕方に問題アリです。最後に取って付けたような言い訳にはカチンときました。


◆第五話 意外な犯人
 久しぶりに訪ねてきたU君が1本のビデオテープを取り出した。
 そこにはかつて綾辻行人自身が原案を書いた推理ドラマが録画されていた。
 しかし綾辻は内容を思い出すことが出来ない。

 問題編は1994年に読売テレビで放映された『真冬の夜のミステリー』での推理ドラマだそうです。
 登場人物の名前が【霧越邸殺人事件】の面々に書き換えられています。
 こういった小ネタはうれしいですね
 ドラマの問題編は解けたけれど、U君の出題は無茶ですよ
 でもしっかり予防線を張っているところが小憎らしい。
 ラストの意味はう~ん、あまりよく分からなかったです。

■評価(5個が最高)

 ◆トリック度267267267
◆満足度★★★

■特におすすめ!

  • 推理クイズが好きな方
  • 新本格派の作家を何人か知っている方
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Tag:綾辻行人

COMMENT 4

Tue
2014.10.07
08:26

mokko

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面白そう

本人が本人として登場してるのですねぇ
そういうのって楽しそう♪
リンタローとタケマルはわかるけど
それだけでも楽しめるかしら?
アッ( ̄O ̄! mokkoは推理ができないんだった(^◇^;)
まぁ~掌の上で転がされるのが好きだから
それはそれでいいんですけどね(*´◇`*)

Edit | Reply | 
Tue
2014.10.07
23:25

翠香

URL

mokkoさんへ

あとアリスとマヤも出てきます(笑)
でも本人役で登場するのは綾辻氏自身だけで、
他の方はあくまで作中作の登場キャラの名前です(^^;)
別に新本格派の作品を読んでいる必要はないのですよ。
ただ例えば有栖川さんはクイーンに心酔しているとかの周辺情報を知っていると
小ネタにウケることが出来るかな。
推理に関しては、まともなのが伊園家ぐらいで後は・・・う~ん。
真面目に解こうとすると、ムキー!(ノ`A´)ノ ⌒┻┻となること請け合い(苦笑)

Edit | Reply | 
Thu
2014.10.09
08:45

きつね

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初めまして。
ミステリ関連で検索したら迷い込みました。

『どんどん橋、落ちた』は私の初めて読んだミステリでもあり、大好きな作品なので思わずコメントを。

本書は作中作を取り扱う作品としても、短編集としてもやや特殊な形をしてますが、小説家・綾辻行人の棲む世界を挟むことで、メタ的な構造へと仕上げているのだと勝手に解釈しています。
正直なところ、よく、分かってないのですが(笑)

Edit | Reply | 
Fri
2014.10.10
00:20

翠香

URL

きつねさんへ

初めまして。コメントありがとうございます。
おっしゃる通り、本作はメタ構造になっていますよね。
綾辻さんは作品に真正面から取り組む方だと思っていたので、
こんな人を喰ったような作品を書かれるとは意外でした。
でもこれが初めてのミステリだったとは!よくトラウマにならなかったですね(笑)
よろしければまた作品の感想などお聞かせください。

Edit | Reply | 

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