Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【○○○○○○○○殺人事件】 早坂吝

 14, 2014

◆◇◆狙われた楽園◆◇◆

早坂吝シリーズ外
長編
講談社ノベルス 2014.9
20第50回メフィスト賞受賞作


■あらすじ

アウトドアが趣味の公務員・沖らは、フリーライター・成瀬のブログで知り合い、仮面の男・黒沼が所有する孤島で毎年オフ会を行っていた。沖は、今年こそ大学院生・渚と両想いになりたいと思っていたが、成瀬が若い恋人を勝手に連れてくるなど波乱の予感。孤島に着いた翌朝、参加者の二人が失踪、続いて殺人事件が!さらには意図不明の密室が連続し…。果たして犯人は?そしてこの作品のタイトルとは?
(「BOOK」データベースより)

■感想
何なんだ!?このタイトル──?
前代未聞の「タイトル当て」ミステリーという惹句に踊らされ、かなり気になっていた本作。
ラノベっぽい表紙の割には意外に本格ミステリだとも聞いていたので、手に取ってみることに。
いや正確には電子書籍なので、ダウンロードしたわけですが(笑)
この表紙、本屋のレジに持っていくにはちょっと勇気がいるかもしれませんね(^^;)

冒頭にいきなり「読者への挑戦状」があります。
タイトルの○・・・には、事件の内容にふさわしい8文字のことわざが入るのだとか。
高飛車な物言いに、並々ならぬ自信を感じたのですが・・・。

物語は沖健太郎という30歳の男性視点で語られるのですが、年齢の割には幼い語り口なんですよね。
まあ著者の年齢がまだ30歳に達していないので、仕方ないのかなとも思いますが(^^;)
また、若者言葉をそのまま使っている箇所がいくつか見受けられたのですが、
ある年代以上になると全く通じなくなってしまうので、極力使わないか、注釈を入れるべきでしょう。

さて、この沖くん、孤島に到着するな否や「南国モード」に変わるという。
始めは南の島へやってくると開放的な気分になるのかな、ぐらいに思っていたのですが・・・。
(あながち間違いではなかったですが^^;)
なんと性格が180度変わってしまいます。といっても二重人格者という訳ではなく。
一人称が『僕』から『俺』へ。静から動へ。気弱な青年がワイルドな男に、という具合にスイッチが切り替わる。
仲間の反応も変。「元気してた?風邪引いてない?」って・・・。さっきまでずっと一緒だったでしょうが!
もう完全に別人の扱いですね(^^;)
一方の人格がやったことをもう一方の人格が全く知らないという、よくあるトリックではありません。

章の合間に挿話が3度あり、それぞれ犯人の視点、神の視点、語り手の視点(何だかメタっぽい)で
語られていますが、ハッキリ言って蛇足だと思います。
ほとんど手の内を明かしてしまっているので、そう思わせておいて実は・・・と裏をかくのかと思いきや、
結局そのままだった・・・。(^^;)
特に目新しいトリックではないのだけど、余計な説明をしないほうがスマートです。

おそらくそれは些末なことなので、手の内を明かしてしまったのでしょう。
それよりもっと驚くべきトリックがあったのですから。
途中で何度か感じていた違和は、このせいだったのだと納得。
確かにこの状況下では犯人はあの人しかいませんね。
しかし、他の可能性を検証し、潰していくのが探偵のあり方だとしても、
モノがモノだけに何ともお下劣な内容に・・・。
メフィスト賞受賞作だから嫌な予感がしていたのだけど・・・やっぱり
なにせキワモノ揃いのメフィスト賞(^^;)
ま、【Jの神話】よりはまともかな。

前代未聞の「タイトル当て」ミステリーと大風呂敷を広げた割には、
思わず膝を打つようなシャレたものでもなく(^^;) ただ見た目を表わしたに過ぎない。
というよりタイトルからネタバレしてしまうので伏せておいただけ、という感じです。
何だか思いっきり肩透かしを喰らった気分です。

ツッコミどころも満載なんですよね。
犯人のある特徴からトリックを見破る決め手になっているのだけど、
時間はたっぷりあったのに、何故今まで放置していたのか疑問ですね。
少なくとも行く前に処理すべきでしょう。

あと、らいちちゃんが高三の割には経験豊富・・・というか、スーパー過ぎ(^^;)
渚もいくらなんでもそこまではしないだろうと思う。

この著者、何となく一発屋で終わりそうな気が・・・(^^;)
今後もこの路線でいくなら、もうパスしたいです

■評価(5個が最高:★は1点、☆は0.5点)

 ◆トリック度267267267
◆満足度★★☆

■こんな方におすすめ!

  • バカミスが好きな方
  • 下ネタに抵抗がない方
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Tag:早坂吝

COMMENT 2

Wed
2014.10.15
08:52

きつね

URL

『どんどん橋、落ちた』ぶりです。

感想にニヤリ 笑
私は平然と書店で買ったのですが、確かに改めて見ると買いづらい表紙ですね。

本書のすごいところといえば、メイントリックもボツトリックも、推理を紐解く鍵など事件に関わること全てが下ネタということですかね。
なかなか、やろうとして出来ることではないかと。

こういう意欲作にはやや甘めの感想になってしまいます。

Edit | Reply | 
Thu
2014.10.16
00:21

翠香

URL

きつねさんへ

あ、別に書店で買い辛いから電子書籍にしたわけではないですよ。
とあるサービスのポイントが期限切れになりそうだったので、
その前にポイント還元したまでです。
誤解を招くので、ちょっと書き直しました。

そうなんですよね。
ロジックの全てに下ネタが絡んでくるところがなかなか壮絶な作品ではあります。
でもそれ以前に、この方の文章はあまりお上手でないので、
そういった意味でも読むのがキツかったです(^^;)

Edit | Reply | 

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