Love knot~ミステリ&フィギュア通信~

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【ささら さや】 加納朋子

 10, 2014

◆◇◆君のことを守りたい◆◇◆

ささらシリーズ1
短編集
幻冬舎 2001.10
  幻冬舎文庫 2004.4
338映画化作品(2014.11.8公開 出演:新垣結衣、大泉洋ほか)


■あらすじ

事故で夫を失ったサヤは赤ん坊のユウ坊と佐佐良の街へ移住する。そこでは不思議な事件が次々に起こる。けれど、その度に亡き夫が他人の姿を借りて助けに来るのだ。そんなサヤに、義姉がユウ坊を養子にしたいと圧力をかけてくる。そしてユウ坊が誘拐された!ゴーストの夫とサヤが永遠の別れを迎えるまでの愛しく切ない日々。連作ミステリ小説。

(幻冬舎文庫より)

■感想
またもや映画化に合わせて読んでみました。
この物語の主人公・サヤは、目の前で夫を交通事故で亡くし、
生まれたばかりの赤ん坊を抱え、途方に暮れる。
そこへ夫の両親と義姉がやってきて、息子のユウスケを引き取りたいという。
このままでは息子を盗られてしまう。サヤは逃げるようにかつて伯母が住んでいた佐々良の街にやってきた。
少女のように頼りなげでお人よしのサヤのことが心配で、死んだ夫は成仏できず、
自分の姿が「見える」人に憑りついてサヤを助けに現われます。
これは映画【ゴースト-ニューヨークの幻】を彷彿とさせますよね。

しかし『ゴースト』がサスペンスタッチだったのに対し、加納版『ゴースト』はやっぱり日常の謎系。
サヤは佐々良の街で久代さん、お夏さん、珠ちゃんの三婆、ヤンママのエリカ達に支えられ、
少しずつではありますが強くなっていく、サヤの成長物語でもあります。
それにしたがって夫の現世での役目は終わりつつあり、永遠の別れを迎えるという展開は切ないですね
でもあまり湿っぽくならずにコミカルタッチだったのでよかったです。


◆トランジット・パッセンジャー
 死んだ夫の視点で自分の事故死から葬式までの顛末を語ります。
 映画の配役のせいで夫が大泉洋にしか見えない(笑)
 一番辛いシーンなのに、自分の死すらもギャグにしてしまうノリに思わず笑ってしまった(^▽^)


◆羅針盤のない船
 初めて佐々良の街に降り立ったサヤは、授乳場所を求めてコンビニに立ち寄る。
 そこで出会った老婦人とファミレスに行くことに。ところが老婦人と別れた後、彼女の忘れものに気付き、
 先のファミレスとコンビニを訪ねるが老婦人もサヤのことも覚えていないという。

 初めての土地は右も左も分からないですからねぇ。ましてやファミレスやコンビニは目印にすることが多いし。
 せこい悪事を笑って許すサヤは寛容なのかお人よしなのか。夫が心配で出て来ちゃうのも分かりますね。


◆笹の宿
 佐々良の街に引っ越してきたサヤだが、手違いで電気や水道が翌日にならないと繋がらないという。
 仕方なく近所にある笹乃屋という旅館に泊まることに。
 ところが夜になると庭の方で土を掘り返している音と「骨が出てきた」という声が聞こえ・・・

 有栖川有栖氏の【暗い宿】を思い出しましたね。
 犯罪行為はあるにはありましたが、このオチにはニヤリ。それにしてもよく盗まれる人ですね(笑)

◆空っぽの箱
 サヤは亡くなった伯母の家に住んでいるが、伯母宛てに届いた手紙によると差出人は何かを送ったようだ。
 隣に住む珠子が「預かっていた」荷物の中は梱包材以外は何も入っていなかった。

 「知りたがりの珠ちゃん」には困ったものですね
 こういう人、いるんですよね~うちのブログにも・・・いやいや、言うのはやめておこう(^^;)
 これで三婆が揃いました。サヤの周りも賑やかになりましたね(^^)


◆ダイヤモンドキッズ
 ベビーカーの中に脅迫状が!だが当のユウ坊はここにいる。
 ユウ坊が誰かの尻ポケットから抜き取ってしまったらしい。サヤは今日一日の出来事を思い返す。
 エリカの様子がおかしかったこと、300円の両替を頼まれたことを思い出すが・・・。

 これは本当、未遂に終わってよかった。サヤの気の弱い性格が功を奏しました。
 憑依は小さな子供でも可能なのですね。でも傍から見るとホラーな図ですね(^^;)


◆待っている女
 サヤの家の反対隣りに住む老女は、一日中玄関ドアを開け放って何かを待っているようだ。
 ある日、サヤがうたた寝をして目を覚ますと見知らぬ男の腕に泣き叫ぶユウスケが!
 サヤは息子を守るため、驚くべき行動に出る。

 エリカ、悪い人じゃないのだけどなんかズレてるのよね(^^;)
 隣家のエピソードは確かに感動ものですが、ちょっとストーリーからは浮いているような・・・。


◆ささら さや
 夫の家族から頻繁に郵便小包が届く。全部送り返していたのだが、
 大きなクマのぬいぐるみは孫へのプレゼントだから送り返すなと言われ、そのままに。
 真夜中にユウ坊が高熱を出し、サヤはパニックになるが、三婆が病院へ行く手筈を整えてくれた。
 しかし到着した車は三婆が世話した病院とは違う所へ連れて行く。

 ひゃあ~連中、ついに強硬手段に出ましたね。母親から赤ちゃんを引き離そうとするなんて本当にひどい
 サヤはもう夫の助けがなくても生きていけますね。きっと夫はサヤの心の中でずっと生き続けるのでしょう。


◆トワイライト・メッセンジャー
 再び死んだ夫の語りです。ついに成仏する夫の最期の語り、切ないですね。
 悲しいけれど心温まるお話でした。

 

■評価(5個が最高:★は1点、☆は0.5点)

 ◆トリック度267267
◆満足度★★★★

■こんな方におすすめ!

  • 日常の謎系が好きな方
  • ファンタジーが好きな方
  • 小さなお子さんがいらっしゃる方

■この本にハマったら、こちらもいかが?

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Tag:加納朋子 映画化

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