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【怪盗ニック全仕事1】 エドワード・D・ホック

 11, 2015

◆◇◆価値のないもの、盗みます◆◇◆

怪盗ニックシリーズ1
短編集
創元推理文庫 2014.11


■あらすじ

人から依頼されて動くプロの泥棒、怪盗ニックが盗むのは「価値のないもの、もしくは誰も盗もうとは思わないもの」だけ。そんな奇妙な条件にもかかわらず、彼のもとには依頼が次々舞い込んでくる。ターゲットはプールの水、プロ野球チーム、恐竜の尾・・・・・・それらをいったいどうやって盗む? 短編の名手ホックが創造したユニークな怪盗の全仕事を発表順に収録した文庫版全集第1弾。

(創元推理文庫より)

■感想
昨年の反省を踏まえて・・・という訳でもないのですが、2015年1冊目は海外ミステリからスタートです。

昨年読んだ、法月綸太郎氏の【怪盗グリフィン、絶体絶命】のあとがきに
怪盗ニックについて触れられていて、ちょっと気になっていたところ、
まるでタイミングを計っていたかのように、本書『怪盗ニック全仕事1』が刊行されました。
なお怪盗ニックの短編は全部で87編あり、この度創元推理文庫より発表順に14~15編ずつ収録し、
刊行されることとなりました。本書は全六巻のうちの第一巻です。
そして幸運にも献本で読む機会を得ました。

怪盗ニックは依頼を受けたものを盗み、報酬を得るというプロの泥棒。
しかしニックは現金や宝石などの金銭的価値のあるものは請け負いません。
盗むのは、「価値のないもの」、「誰も盗もうとは思わないもの」だけ。
本書でニックが盗んだものを挙げてみましょう。

  • おもちゃのネズミ、笑うライオン像、青い回転木馬といった動物を象ったもの
  • 斑の虎、シルヴァー湖の謎の怪獣、七羽の大鴉といった生きた動物
  • 大リーグの弱小球団、陪審団といった集団
  • プールの水、ビルの看板の文字、教会のオルガン、革張りの柩といったかさばりそうなもの
  • 公演の終了した劇場切符、囚人の監房にかけられたカレンダー、恐竜の骨格標本の尾骨といった
    使い道がよく分からないもの

どうです?変なモノばかりでしょう。
警備が厳重だったり、危険を伴ったりするので、ニックがどうやって盗むのかも見どころの一つですが、
そもそも依頼人は何故そんなものを欲しがるのかが問題。
実は依頼人は依頼した「もの」が欲しい訳ではなく、
ニックが盗んだことによって得られる二次的な「何か」を期待しているのです。

ニックは基本的に依頼されたものは何でも盗み、その目的について詮索はしません。
しかし、別の犯罪の片棒を担がされたり、利用されて騙されることを快しとはしません。
依頼人の真の目的を掴み、ピンチをどう乗り越えていくのかが最大の見どころでしょう

ニックにはグロリアという恋人がいるのですが、
「仕事」の行く先々で美女と遭遇するのもお約束(笑)
もともとジェームズ・ボンドシリーズに触発されたキャラクターだったそうで、
ほのかにハード・ボイルド臭を漂わせていますね。
ある短編では、グロリアのことを「奥さん」と呼んだ美女に対し、「グロリアはただの友人だよ」と答える一幕も。
行く先々でアバンチュールを楽しむニックの姿が垣間見えます。
また、怪盗ものに付き物の警察の人間という宿敵も配置しており、
泥棒と警察のチェイス・ゲームも楽しめます。

怪盗ものだけど、探偵ものとしての味わいもあり、ほんのりハード・ボイルド風味。
一粒で色んな味を楽しめる本作をご賞味あれ♪

■評価(5個が最高:★は1点、☆は0.5点)

 ◆トリック度267267
◆満足度★★★☆

■こんな方におすすめ!

  • 怪盗ものが好きな方
  • 気軽に読めるミステリをお探しの方

■この本にハマったら、こちらもいかが?

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Tag:エドワード・D・ホック 怪盗ニック

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